《久美》
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『あ、久美さん!さっきの振りなんですけど…』
「どこ〜?ここはね、手を…」
『あぁ〜そっかぁ!わかりやすい…ありがとうございます!』
「っ…!またいつでも聞きに来て〜」
先輩らしくキャプテンらしく手を振って後ろ姿を眺める。
そしてとしちゃんの所に行って開口一番「可愛すぎん!?」
「えぇ、また惚気〜嫌なんですけど」
「惚気とかじゃなくて…!聞いてほしいの!あの可愛さ!なに!?」
「確かに愛嬌?っていうの、可愛いよね〜」
「だよね!国全体で守っていきたいのはなまえだよ〜」
「ってかそんなに好きなら告白すればいいじゃん」
「好きってそういうのじゃないんだって!母性…っていうのかな…」
私がいかになまえが可愛いかと演説していると後ろから『好きじゃないんですか?いちにんしょうのこと』と少し悲しそうな声が。
慌てて振り向くと当人が愛萌と一緒にいて、今にも泣きそうな顔をする。
「久美さーん、なまえちゃん泣かせないで下さいよ」
『実は嫌われてたパターンですね…』
「違うよ!違う!!だいっすき!好き過ぎて、好きの域を超えたっていうか!?」
「うわ、キャプテン暴走してる」
「なまえちゃんもちゃんと話しないからだよ〜」
『愛萌それは言わないでっ!』
「話…?え、なに」
「としちゃんは逃げまぁす」
「史帆さん置いていかないでくださいっ」
あんなに騒がしかったのにあっという間に静かになるスタジオ。
「なまえ、さっきのは本当に違くて!嫌いとか思ったことないし、もう、好き過ぎて付き…!」
好き、過ぎて…?私今何か、変なこと言おうとした!?
『好き過ぎて、なんですか…』
「えー、っとね!目に入れても痛くないというか」
『付き、ってなんですか、久美さんっ…いちにんしょうじゃ、年下じゃダメですか…』
「いや!なまえがいい!」
涙目で上目遣い、可愛い、自分の中から好きが溢れてくる。
自覚した瞬間にどうしたらいいのか分からなくなる。
目の前にいるなまえを思い切り抱きしめる。
『っ、くみさ、苦しい』
「ごめん、可愛くてつい…」
『…大好きです』
「なまえっ…」
気付けば後ろにある壁までなまえを追い込みキスをする。
何度も音を立てて。
次第に呼吸も荒くなり『ん、っ』と小さく声を上げる。
口内に滑り込ませた舌を絡ませて腰に手を回す。
静かなレッスン場には2人のキスの音だけが響く。
『くみさ、んっ…まっ…ぁ』
「はっ…可愛い…好き…」
年上のくせに余裕なんてない。
今はなまえだけを感じたい。
レッスン着の脇から手を滑りこませた時勢いよく扉があく。
「くみてーん!!まだー…って…!!!」
『ひゃっ!!』
外で待っていたであろうとしちゃんの乱入。
今にもナニカはじまりそうだった空気が一変する。
「くみさんなにしてんの!」
「いや!違う、誤解、まだなにも!」
『はい!まだなにも!!』
「まだって!!なまえ学生だよ!!」
「分かってるよ!」
危ない、としちゃんが来なければどうなっていたか…
一息ついているとなまえに手を引かれる。
そして私にしか聞こえないような声で『今日、泊まっていいですか』と呟いた。
断れるわけがない私は理性とどう闘うか考えた。