encounter<加藤>
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「で、ミサさんとはどうなったん?」
「それがね〜…」
『愛萌っ』
「あら、これ以上はダメみたい」
舌を出してごめんねと手を合わせる。
美彩先輩と進展する事はなかった。
ただ、一度だけ、関係を持ったのは確かで先輩はいちにんしょうが惚れているのを知ってその日以来関わることもなくなった。
お酒を飲みながらいちにんしょうの昔話で盛り上がって、素面で聞いてられる自信がなかったのでいつも以上にお酒を煽った。
その間も過去の事やら今の大学のことなど話している。
「珍しい程に酔ってるな」
「こんななまえ見たことない」
『まだ帰らないよね?てか今日泊まるんだよね?ね?』
史帆を自分の足の間に座らせて後ろからべったりとくっつき離さない。
「帰らないから、水飲んだ方がいいよ」
『水よりお酒がいい〜もう一本!』
「なまえ、それ以上はあかんってやめとき」
「そうそう、いい加減にしないとあの話しちゃうぞ〜?」
『ん?あの話?美彩先輩とヤったのに付き合えなかった話?』
「ちょっとなまえ…!!」
酔った勢いとはいえ全部自らバラす。
愛萌も流石にフォローしきれない。
「ヤったの…?付き合ってないのに?」
『仕方ない、あんなん、誰でもしちゃう』
「この状況ヤバくない…?」
「菜緒ちゃん、今日お家泊めてくれる…?」
「せやな、まだ終電あるし帰ろうかな」
『さっき帰らないって言ったじゃん!』
「それはししの話でしょ、こさかなと愛萌さんは帰るよ」
やだやだと必死に手を伸ばすも到底2人に届く訳もなくあっさりと玄関まで行ってしまう。
「じゃ、なまえ楽しい夜を過ごしてな!」
「久々で楽しかったよ~」
『いちにんしょうも行く!待って!』
「行かないよ、ししと二人でお話しよ」
「としさん、厄介者押し付けちゃってごめん!」
「今度またゆっくり話しましょうね」
「全然大丈夫、気をつけてね〜」
おじゃましました、と玄関が閉まる音がして急にシンとなる。
「なまえ大丈夫?」
『大丈夫だよ、なにが?』
「酔いすぎだよ…」
『酔ってないよ~、それより、なんか暗い…?』
「だってぇ…ミサさんの事どう思ってるの…」
『んー?うーん、好き…かな…』
『いや、好きだったんだろうね〜、今は史帆が好き、今までで一番、好き』
「ししも、なまえがすき」
『ねえ、こっち向いて』
史帆を立たせ向かい合うように座り直す。
今にも泣きそうな顔をして見つめられて、軽く頭を撫でる。
『なんでそんな顔してるの〜』
「しし、凄い嫌な子だもん…」
『そうかなぁ、こんな可愛いのにね~』
「だって、ミサさんに、嫉妬して、なまえの事困らせてる」
『んー?困ってないよ』
『それに、美彩先輩とは本当に何もなかったし』
「でもえっちしたって」
『まあ、それはさ、若気の至りというか』
「ししとは…する予定ある…?」
『え…!?あ、えぇ…?』
「したくないの…」
『したい、です』
軽くキスをされてそのまま腕を回され動かせなくなる。
「今はししのなまえだもんね…?」
『ん…そうだね、ただ、ちょっと待って』
「なに?」
『いちにんしょう、今酔ってるじゃん、だから優しくできないかもしれないんですよね』
「なまえならいいよ」
『そういうこと言って、また…はぁ…後日仕切り直そう』
「せっかく2人きりにしてくれたのに…」
『あいつらに何言われたんだよ…』
「酔うとそういう気分になるって」
『はぁ…?マジで…あいつら…』
「ねぇ、ダメ?」
『今日はダメ…!もっと、こう、大事にしたいから…』
「大事に…?」
『そう!』と大きく手を広げて史帆を抱きしめる。
首元に顔を埋めて史帆の匂いを堪能する。
『史帆は大事だから、こんな流されてしたくない…』
「なまえ…」
『それに、さっき手震えてたの知ってるよ~』
「だって、少し怖かったから…」
『うん、だから、少しずついちにんしょうに慣れていってよ』
小さい声でありがとうと照れて笑う史帆は可愛かった。
酔っているせいか眠気が襲いその後のことは記憶にはない。
朝起きるとベッドにちゃんと寝ていて隣には史帆が寝息を立てていた。