だれか。〜2〜
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敦は自分の中で違和感を片付けようと、色々考えを巡らせた。でも、太宰がじさつを止める切っ掛けとなるような瞬間を目撃したわけでもなし、結局分からぬまま。
それに、気の抜けるような鼻歌を歌いながら相変わらず仕事をサボる此の上司を見てると、さっきのよくわからない理由が、真なのではないか、とすら思えて来る。
――まあ、死のうとするよりはいいか。
敦は安堵と呆れを含む溜息を零した。
「おやおや~?敦君たら溜息かい?幸せが逃げて行ってしまうよ」
「わあ、其れは大変ですね」
「…なんだか対応が雑じゃないかい?」
「気のせいですよ、気のせい」
太宰は態とらしく拗ねた表情を浮かべてぐちぐちと文句を言った。其れを適当にあしらい乍ら、敦はパソコンの方向き直った。
太宰は先程まで貼り付けていた笑みを引き剥がしたのか、無表情に変わっていた。だけども、無感情なわけではない。微かに憂いが表情に引き伸ばされ、目線は向こうへと注がれていた。ただ、其れはほんのすこしの憂いであるため、太宰の顔をちらと見ただけでは、判別できない。
太宰の目は何処も捉えていないようで、一人の包帯まみれの少女を見ていた。
それに、気の抜けるような鼻歌を歌いながら相変わらず仕事をサボる此の上司を見てると、さっきのよくわからない理由が、真なのではないか、とすら思えて来る。
――まあ、死のうとするよりはいいか。
敦は安堵と呆れを含む溜息を零した。
「おやおや~?敦君たら溜息かい?幸せが逃げて行ってしまうよ」
「わあ、其れは大変ですね」
「…なんだか対応が雑じゃないかい?」
「気のせいですよ、気のせい」
太宰は態とらしく拗ねた表情を浮かべてぐちぐちと文句を言った。其れを適当にあしらい乍ら、敦はパソコンの方向き直った。
太宰は先程まで貼り付けていた笑みを引き剥がしたのか、無表情に変わっていた。だけども、無感情なわけではない。微かに憂いが表情に引き伸ばされ、目線は向こうへと注がれていた。ただ、其れはほんのすこしの憂いであるため、太宰の顔をちらと見ただけでは、判別できない。
太宰の目は何処も捉えていないようで、一人の包帯まみれの少女を見ていた。
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