わたし。〜3〜
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
.
「てふ…」
敦の傍らに佇む少女____泉鏡花も、手を顎に添え、考えるような仕草をしているが____
乱歩は一瞬ふと天井を見上げると、またもや詰まらない、という顔して溜息を吐いた。
「なあんだつまんないの。只のアナグラムか」
「あなぐらむ…?」
はて、となる三人____敦、鏡花、そしてユキにすかさず太宰は簡単な補足を付け足した。
「言葉遊びの一種さ。そうだね___単語とか文とか、そういう一定の意味を持った言葉の塊を、ばらして、並び替えたものをアナグラムと言うんだ。だからあの意味の通じない文を正しく並び替えれば__ほら」
太宰の指先は乱歩の方を指していた。
乱歩は片手にペンを持ち、紙に何やら書いている。それから数十秒が経ち、
「出来た」
「は、早いですね!?」
「あーんなお粗末なアナグラム、此の世界一の名探偵が解くモノじゃないよ。はあ。もうちょっと捻ってあると思ったのに」
乱歩はまたまた、はあ、と大袈裟に溜息吐いて、座っている回転椅子の上に、だらんと体を預けた。
乱歩が書いたメモにはこう記されていた。
『テフアノマワラスアキタレトマラ
アマテラスノアラワレタマフトキ』
.
10/10ページ