わたし。〜3〜
夢小説設定
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…
「奇妙な殺人事件、ですか」
「嗚呼、そうだ。軍警も解決の糸口を探しているらしいが…」
大きなスクリィンに写真がパッと映し出されていく。全ての人が、泥人形のように横に倒れて、生気が無い顔を晒している。一体誰がこんなことを。ユキは思わず顔をしかめた。
「殺傷方法は全員毒です。被害者の血液の中から青酸カリが検出されました。毒の服用については_____おそらく注射に依るものでしょう。首元に注射痕が残されていました」
「被害者の総数は何人だィ?」
「三十七名」
会議室の中がどよめく。
与謝野は嘆息を漏らし、全く、いい趣味だねェ、と皮肉げに呟いて、頬づえをついた。その瞳の中には、ちらちらと怒りの感情が垣間見える。
国木田は至って冷静な顔付きで、画面をまた切り替える。
「彼等の死亡推定時刻を平均すると、ある一定の時間、大体二十三時あたりに纏まります。此方の画面を見てください」
横浜一体の地図。そこに赤色で点々と印が三十七個付けられている。
「此れは犯行場所に点を付けて示したものです。此処を中心に観ると、約半径一キロメートル以内で行われている」
「単独の犯行じゃ無理だねえ…大人数の、否、“組織的な”犯行かな?」
「嗚呼、軍警の方もそう踏んでいるらしい」