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感想・考察

子供なウテナ、大人のアンシー

2021/04/24 15:50
少女革命ウテナ
YouTubeに期間限定で少女革命ウテナの第1話が上がっていたのが出会いだったと思います。


『輪るピングドラム』で幾原監督の世界観に触れたことはありましたが、意味深な言い回しや散りばめられたメタファーに瞬く間に心を奪われたのが今年4月上旬の話。(考察好き人間なもんで……)

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このアニメの中心キャラとして挙げるならこの2人。

《守られるお姫さまよりかっちょいい王子さまになりたいの!》

王子様に憧れるあまり自分も王子様になる決意をしてしまった。1人は私の惚れた天上ウテナという子です。

《私は薔薇の花嫁。今日から私は、あなたの花です。》

対して薔薇の花嫁としてエンゲージした者に従わなければならない掟に忠実な少女。姫宮アンシーが2人目です。

生徒会メンバーやその他のキャラクターもとても魅力的なのですが、やはりこのふたりが中心。

この少女革命ウテナという作品、テーマは様々あると思うんですがそのひとつとして「大人と子供」の対比があるという事は各所の考察ページで言われていますね。
その観点から見ると、ウテナは子供でアンシーは大人、のような気がしています(設定上は同い年ですが)。

ウテナの強さというのは、その子供の面でもあるとも思います。残酷なまでの無邪気さ。生徒会の面々はそれぞれに想いや願いをもってウテナに決闘を申し込むわけですが、それをウテナは悪気無く切り裂いていく。

助けてあげるのが王子様だから。王子様なら守ってあげなきゃ。その幻覚とも言える信念がある限り、ウテナは負けなかった。

ウテナが唯一負けたのは11話のVS冬芽です。なぜ負けたのかは単純で、その信念が冬芽の策略により揺らいだからに他なりません。
王子様に憧れる男装の少女だって、結局少女なのです。
ウテナの中には『王子様になってお姫様を守りたい』面と、
『お姫様になって王子様に守ってもらいたい』面があって。
冬芽が剣を下ろしたあの瞬間、お姫様になりたいウテナが顔を出した。敗因はたったそれだけなのだろうなと。

天上ウテナのこの二面性。とても人間臭くていい。


一方アンシーはというと、そのような二面性だの人間臭さなんてのは微塵も感じさせない佇まいなんですよね。
いくら打たれたって目を潤ませるだけ。押し倒されたって俯くだけ。反抗なんてしない。全てはエンゲージしている者の意思に沿って。

まあ実際のところアンシーにも心がちゃんとあるわけですが、不必要なまでに自分という存在を消すに努力してるんですよねこの子。まるでウテナと正反対。
このようなキャラ設定なアンシーが本作の最も大人な位置にいるという人もいるようで、確かになあと思いました。

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この記事はウテナ初見が書き殴った感想なのであしからず。
更新現在、黒薔薇編まで履修したところなのですがこの先を見るのが非常に怖いです。

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