夢小説
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「りーがる!りーがる!」
若葉色のポニーテールをぴょこぴょこと揺らし、リーガルの周りをぐるぐると走り回る齢五才ほどの少女はアイレスだ。
数時間ほど前に依頼で出向いた研究所の爆発に巻き込まれ幼児退行してしまい、仲間総出で元に戻す方法を探している最中だった。
アイレスは鼻歌を歌いながらリーガルの青藤色の長い髪を二つに結んでみたり、三つ編みを結ってみたりして遊んでいたが、すぐに飽きてしまったようで床に大の字に寝転がる。
「つまんない!お外行きたい!」
リーガルも目の前の少女を遊びに連れて行きたい気持ちは山々だったが、彼女の身体はまだ不明な点だらけでいつ何があるか分からない為、無闇に外を連れ歩くわけにはいかなかった。
「アイレス、しばらく我慢してくれぬか?」
その場に膝をつき、幼い少女と視線の高さを近づけたリーガルが困った顔でそう言い聞かせると、アイレスはぷくりと頬を膨らます。
「……やだ」
「アイレス、」
リーガルがどう説明しようか悩んでいると、アイレスはふいに起き上がり、面白い事を思いついたと言わんばかりの明るい笑顔でリーガルの耳元に両手を添えて話し始めた。
「りーがる、あのね、お願いごとがあるんだけど……」
その澄んだ小さな高音に、内緒話か、子供は可愛らしいものだと微笑ましく聞いていると、とんでもない言葉がリーガルの耳殼に響く。
「ちゅー、したいの……」
「っ……!?」
おもちゃを買って欲しいだとか、美味しいスイーツが食べたいだとか、そんな子供らしい願い事だとばかり思っていたリーガルは面食らい、その動揺を表情に浮かばせた。
リーガルの目の前にいるのは自身の恋人に違いなかったが、五歳前後の女児に唇を重ねるのはいくらなんでも自身の倫理が許さない。
当時十代だったアイレスを抱いた時でさえ、罪悪感と自己嫌悪に襲われたというのに。
リーガルは目の前の少女に何とか説得を試みようと、改めて向き合った。
「アイレス、その、」
「ちゅー、好きな人とするの知ってるもん。りーがる、わたしのこときらい……?」
「い、いや、けしてそういうわけでは……!!いや、ぐ、しかし……!!」
不安げに眉根を寄せるアイレスを見て、しどろもどろになるリーガル。
彼女が幼児退行したからといって、恋人関係が解消されたわけではない。しかし、元の姿に戻るまでは一人の大人として彼女の成長を見守るべきではないか。
そんな思考がリーガルの脳内を一瞬で駆け巡ると、苦肉の策を捻り出す。
「……頬、になら……」
「ほお?」
「ここだ」
リーガルがぎこちなく自分の頬を指差すと、アイレスはあからさまに不満げな表情を浮かべる。
「……むぅ……わかった……」
リーガルがほっとして頬を向けようとしたその時、アイレスは不意打ちでリーガルの頬を両手で挟み込むと、思い切り唇にキスをする。
「!?」
「おいリーガル!元に戻す方法がわかっ……」
タイミング悪く部屋に現れるゼロス。彼の視界には三十代男性と幼い少女のキスシーンが映し出される。
「リーガル、お前……」
「ち、違う!ゼロス!誤解だ!」
リーガルは声を荒らげながらとっさにアイレスの肩を掴んで引き剥がすが、ゼロスから受ける軽蔑の眼差しは変わらない。
「愛に歳の差なんて関係ねぇってのが俺さまの美学だけどよ、五歳児に手を出すのはさすがに引くわ……」
「これには事情がだな……!!」
リーガルからわざとらしく距離を取るゼロスと、誤解を解こうと距離を詰めるリーガル。
「りーがるとちゅー、しちゃった……えへへ……」
そんな二人の横で、ご満悦なアイレス。
それからアイレスは元の姿に戻るまで、事情を知ったメンバー全員に軽蔑の眼差しを向けられてげんなりしたリーガルの後ろを、照れながらついて回るのであった。
若葉色のポニーテールをぴょこぴょこと揺らし、リーガルの周りをぐるぐると走り回る齢五才ほどの少女はアイレスだ。
数時間ほど前に依頼で出向いた研究所の爆発に巻き込まれ幼児退行してしまい、仲間総出で元に戻す方法を探している最中だった。
アイレスは鼻歌を歌いながらリーガルの青藤色の長い髪を二つに結んでみたり、三つ編みを結ってみたりして遊んでいたが、すぐに飽きてしまったようで床に大の字に寝転がる。
「つまんない!お外行きたい!」
リーガルも目の前の少女を遊びに連れて行きたい気持ちは山々だったが、彼女の身体はまだ不明な点だらけでいつ何があるか分からない為、無闇に外を連れ歩くわけにはいかなかった。
「アイレス、しばらく我慢してくれぬか?」
その場に膝をつき、幼い少女と視線の高さを近づけたリーガルが困った顔でそう言い聞かせると、アイレスはぷくりと頬を膨らます。
「……やだ」
「アイレス、」
リーガルがどう説明しようか悩んでいると、アイレスはふいに起き上がり、面白い事を思いついたと言わんばかりの明るい笑顔でリーガルの耳元に両手を添えて話し始めた。
「りーがる、あのね、お願いごとがあるんだけど……」
その澄んだ小さな高音に、内緒話か、子供は可愛らしいものだと微笑ましく聞いていると、とんでもない言葉がリーガルの耳殼に響く。
「ちゅー、したいの……」
「っ……!?」
おもちゃを買って欲しいだとか、美味しいスイーツが食べたいだとか、そんな子供らしい願い事だとばかり思っていたリーガルは面食らい、その動揺を表情に浮かばせた。
リーガルの目の前にいるのは自身の恋人に違いなかったが、五歳前後の女児に唇を重ねるのはいくらなんでも自身の倫理が許さない。
当時十代だったアイレスを抱いた時でさえ、罪悪感と自己嫌悪に襲われたというのに。
リーガルは目の前の少女に何とか説得を試みようと、改めて向き合った。
「アイレス、その、」
「ちゅー、好きな人とするの知ってるもん。りーがる、わたしのこときらい……?」
「い、いや、けしてそういうわけでは……!!いや、ぐ、しかし……!!」
不安げに眉根を寄せるアイレスを見て、しどろもどろになるリーガル。
彼女が幼児退行したからといって、恋人関係が解消されたわけではない。しかし、元の姿に戻るまでは一人の大人として彼女の成長を見守るべきではないか。
そんな思考がリーガルの脳内を一瞬で駆け巡ると、苦肉の策を捻り出す。
「……頬、になら……」
「ほお?」
「ここだ」
リーガルがぎこちなく自分の頬を指差すと、アイレスはあからさまに不満げな表情を浮かべる。
「……むぅ……わかった……」
リーガルがほっとして頬を向けようとしたその時、アイレスは不意打ちでリーガルの頬を両手で挟み込むと、思い切り唇にキスをする。
「!?」
「おいリーガル!元に戻す方法がわかっ……」
タイミング悪く部屋に現れるゼロス。彼の視界には三十代男性と幼い少女のキスシーンが映し出される。
「リーガル、お前……」
「ち、違う!ゼロス!誤解だ!」
リーガルは声を荒らげながらとっさにアイレスの肩を掴んで引き剥がすが、ゼロスから受ける軽蔑の眼差しは変わらない。
「愛に歳の差なんて関係ねぇってのが俺さまの美学だけどよ、五歳児に手を出すのはさすがに引くわ……」
「これには事情がだな……!!」
リーガルからわざとらしく距離を取るゼロスと、誤解を解こうと距離を詰めるリーガル。
「りーがるとちゅー、しちゃった……えへへ……」
そんな二人の横で、ご満悦なアイレス。
それからアイレスは元の姿に戻るまで、事情を知ったメンバー全員に軽蔑の眼差しを向けられてげんなりしたリーガルの後ろを、照れながらついて回るのであった。