夢小説
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太陽が照りつける昼下がり。
ロケット団の制服に身を包みながらの休憩は、暑くて少し窮屈だけど、私はアイスを目の前にしてご機嫌だった。
チョコレートでコーティングされた、一口サイズの六個入りアイス。そのうち一つを備え付きのピックで刺し、口の中へと放り込む。
パリパリとしたチョコレートと冷たいバニラ。定番だけど飽きない味が口の中に広がって、すぐに溶けきるアイスだった液体を飲み込めば、体の真ん中がひんやりとして気持ち良い。
しかし焼け石に水を感じさせるような暑さが全身を襲う。
手元の冷たいアイスが溶けてしまわないようにと、急いで次のアイスにピックを刺した時だった。
「ウエサキ」
「え?」
名前を呼ばれたかと思えば、ピックを持った方の手首を後ろから掴まれ、離された時にはピックの先には何も刺さっていなかった。
不服な顔をして振り向けば、楽しそうな顔をしたサカキさん。なんだかいたずら好きな小学生みたいだなと思ったけれど、それよりも気になる事がある。
「……サカキさんもアイスとか食べるんですね」
「ん?まぁこう暑くちゃな」
そうか、圧倒的な権力と強さを持つロケット団のボスもアイスを食べるんだ。
私はなんだか不思議な感覚に陥って、唸りながら口を閉ざした。
「……怒らないのか?」
私の反応が納得いくものじゃなかったのか、呆れたような顔でこちらを見下ろすサカキさん。
「ボスにアイス一個食べられただけで誰が怒るんですか」
「もう一つくれと言ったら?」
「いいですけど……」
ショップはすぐそこだ。頼まれたら買ってくるのにと思いつつ、溶けかけたアイスを箱ごとスッと差し出すが、両手をポケットに入れたまま動かないサカキさん。
何か問題があったのかと思い、不安に眉根を寄せてサカキさんの顔を見上げると、また楽しそうにニヤついている。
「……くれないのか?」
人差し指で唇をトントン、と叩くサカキさん。
その仕草に一瞬きょとんとするが、すぐに意味が分かると、身体中がボッと熱くなる。
涼みたくてアイスを買ったのに、アイスのせいでこんなに熱くなるなんて。
私は意地悪な顔をしたサカキさんの口に、溶けかけたアイスを震える手で差し出した。
ロケット団の制服に身を包みながらの休憩は、暑くて少し窮屈だけど、私はアイスを目の前にしてご機嫌だった。
チョコレートでコーティングされた、一口サイズの六個入りアイス。そのうち一つを備え付きのピックで刺し、口の中へと放り込む。
パリパリとしたチョコレートと冷たいバニラ。定番だけど飽きない味が口の中に広がって、すぐに溶けきるアイスだった液体を飲み込めば、体の真ん中がひんやりとして気持ち良い。
しかし焼け石に水を感じさせるような暑さが全身を襲う。
手元の冷たいアイスが溶けてしまわないようにと、急いで次のアイスにピックを刺した時だった。
「ウエサキ」
「え?」
名前を呼ばれたかと思えば、ピックを持った方の手首を後ろから掴まれ、離された時にはピックの先には何も刺さっていなかった。
不服な顔をして振り向けば、楽しそうな顔をしたサカキさん。なんだかいたずら好きな小学生みたいだなと思ったけれど、それよりも気になる事がある。
「……サカキさんもアイスとか食べるんですね」
「ん?まぁこう暑くちゃな」
そうか、圧倒的な権力と強さを持つロケット団のボスもアイスを食べるんだ。
私はなんだか不思議な感覚に陥って、唸りながら口を閉ざした。
「……怒らないのか?」
私の反応が納得いくものじゃなかったのか、呆れたような顔でこちらを見下ろすサカキさん。
「ボスにアイス一個食べられただけで誰が怒るんですか」
「もう一つくれと言ったら?」
「いいですけど……」
ショップはすぐそこだ。頼まれたら買ってくるのにと思いつつ、溶けかけたアイスを箱ごとスッと差し出すが、両手をポケットに入れたまま動かないサカキさん。
何か問題があったのかと思い、不安に眉根を寄せてサカキさんの顔を見上げると、また楽しそうにニヤついている。
「……くれないのか?」
人差し指で唇をトントン、と叩くサカキさん。
その仕草に一瞬きょとんとするが、すぐに意味が分かると、身体中がボッと熱くなる。
涼みたくてアイスを買ったのに、アイスのせいでこんなに熱くなるなんて。
私は意地悪な顔をしたサカキさんの口に、溶けかけたアイスを震える手で差し出した。