リーガル×夢主
名前変換
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「結婚かぁ」
ツイッターのタイムラインで結婚の話題になり、ふと結婚について考えてみるけれどイマイチピンと来ない。
そもそも彼の片翼は生涯あの子なのだから、伴侶という立場になりたいだなんて烏滸がましいにも程がある。
もちろん結婚だけが幸せの形ではないし、結婚という形を強く望んでいるわけでもない。
それでも人並みの憧れは手放せずにいるせいで、考えずにはいられないのもまた事実で……
私はちょっとした出来心で、サイドテーブルに放られていたチラシの隅に「アイレス・ブライアン」と書いてみる。
書き始めは半ばいじけていたけれど、いざ出来上がった名前を見るとあまりに照れくさくて、居た堪れなくなった私はその文字列を上からグシャグシャに塗り潰そうとペンを握り直した。
「落書きか?」
「え?」
気づいたらお風呂から戻って来たリーガルが後ろに立っていて、ふいに手元を覗かれる。
「あ、え、ちょっ、だ、ダメ!!」
「…………」
叫びながら慌てて手元を隠すけれど、返ってくるのは沈黙のみ。見られてしまったに違いない。
私は観念したように上を見上げてリーガルの表情を確認すると、普段私が何を言ってもなかなか照れてくれなくて、私が何をしても大人の余裕で返してくるあのリーガルが顔を真っ赤にして固まっていた。
「こ、これ、は……?」
「あ、えっと、その、」
見た事のない顔で照れるリーガルを見て、一気に恥ずかしさでいっぱいになる。
「け、結婚したい、とかそういうのじゃなくて、なんかその、ええと、」
私がしどろもどろになりながら言い訳をすると、隠した手元の隙間からチラシを掴まれ、攫われる。
「このチラシ、貰っても良いだろうか」
「だ、ダメ!チラシが必要ならそれ消して!」
「……承知した」
「頷きながらしまわないで!!ねぇ!!」
夜だというのに、私の大きな声が部屋中に響く。
リーガルのせいだ。
それからしばらく、端に落書きされたチラシを巡る攻防戦が続いた。
私が負けたのは言うまでもない。
ツイッターのタイムラインで結婚の話題になり、ふと結婚について考えてみるけれどイマイチピンと来ない。
そもそも彼の片翼は生涯あの子なのだから、伴侶という立場になりたいだなんて烏滸がましいにも程がある。
もちろん結婚だけが幸せの形ではないし、結婚という形を強く望んでいるわけでもない。
それでも人並みの憧れは手放せずにいるせいで、考えずにはいられないのもまた事実で……
私はちょっとした出来心で、サイドテーブルに放られていたチラシの隅に「アイレス・ブライアン」と書いてみる。
書き始めは半ばいじけていたけれど、いざ出来上がった名前を見るとあまりに照れくさくて、居た堪れなくなった私はその文字列を上からグシャグシャに塗り潰そうとペンを握り直した。
「落書きか?」
「え?」
気づいたらお風呂から戻って来たリーガルが後ろに立っていて、ふいに手元を覗かれる。
「あ、え、ちょっ、だ、ダメ!!」
「…………」
叫びながら慌てて手元を隠すけれど、返ってくるのは沈黙のみ。見られてしまったに違いない。
私は観念したように上を見上げてリーガルの表情を確認すると、普段私が何を言ってもなかなか照れてくれなくて、私が何をしても大人の余裕で返してくるあのリーガルが顔を真っ赤にして固まっていた。
「こ、これ、は……?」
「あ、えっと、その、」
見た事のない顔で照れるリーガルを見て、一気に恥ずかしさでいっぱいになる。
「け、結婚したい、とかそういうのじゃなくて、なんかその、ええと、」
私がしどろもどろになりながら言い訳をすると、隠した手元の隙間からチラシを掴まれ、攫われる。
「このチラシ、貰っても良いだろうか」
「だ、ダメ!チラシが必要ならそれ消して!」
「……承知した」
「頷きながらしまわないで!!ねぇ!!」
夜だというのに、私の大きな声が部屋中に響く。
リーガルのせいだ。
それからしばらく、端に落書きされたチラシを巡る攻防戦が続いた。
私が負けたのは言うまでもない。