夢小説
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バタフリーやレディバが飛び交う、ジョウトの自然公園。今日はシルバーとゴールドと遊ぶ約束をしている。遊ぶと言っても、やることと言えば一にバトル、二にバトル、だろうけど。
「ゴールド、遅いね」
「ああ。寝てるのかもな」
「バクフーンが起こしてくれてるかな?」
「……だといいけどな」
もう三十分はシルバーと二人きり。ポケモン達の鳴き声が静寂を打ち消してくれるけど、何をするわけでもなく二人でいるのは間が持たない。
私はゴールドを目で探しながら入り口にふと目をやると、男の人が立っていた。四十代半ばくらいだろうか。タートルネックを着こなして、髪の毛は綺麗にセットされたオールバック。
公園にあまり似つかわしくないその姿に視線を奪われしばらく見つめていると、横顔がちらりと見える。その瞬間、私は驚きで目を見開いた。
「あれ、シルバーのお父さん?」
シルバーは私の問いかけに、すごい勢いでその男性の方を向くと、眉間に皺を寄せて奥歯を噛み締めるような仕草を見せた。
「……そんなんじゃねぇよ」
すぐに顔を背け吐き捨てるように呟くシルバーに、お互い反抗期だもんねと、他人事のように頷いた。
「シルバーとお父さん、そっくりだね」
「は?お前この髪の色が見えねーのかよ」
「シルバーの髪の毛は確かに綺麗な赤毛だけど……」
私はそう前置きして、シルバーを誘うように、また男性の方へと視線を送る。
「だってほら、あの笑い方。シルバーにそっくりだよ」
その男性が今誰と話しているのかはここからじゃ見えないけれど、鋭い目付き、それに加えて口角を吊り上げる笑い方が、シルバーそのものだった。
「チッ」
その大きな舌打ちに照れてる様子は感じられず、本当に嫌がっているんだと気づいた私は慌てて頭を下げる。
「ごめんね……お父さんのこと、嫌いだった?」
「っ、お前には関係ないだろ!!」
大きな声で怒鳴られ、身体が固まる。
シルバーにとっては触れられたくない部分だったんだ。私、最低だ。
「……ごめんなさい」
「……はぁ」
シルバーは項垂れる私を睨むように見つめると、眉間に皺を寄せながら溜息を吐いた。そして私の頭を乱暴に鷲掴むと、わしゃわしゃと撫で回してくる。
「余計なことに首突っ込むな。お前はただ、笑ってればいいんだよ。あのバカみたいにな」
「バカって、ゴールドのこと?」
「他に誰がいるんだよ」
「仲良いよね。シルバーと、ゴールド」
「フン」
口ではつまらなそうにしながらも、口角を上げて妖しげに笑うシルバー。その顔は、やっぱりお父さんにそっくりだった。
シルバーの核心に触れてしまうことだから、もう口には出さないけれど。
「やっと来たな」
シルバーの呟きを聞いてその視線の方を向けば、遠くからバクフーンを連れたゴールドが走ってくるのが見える。
シルバーのお父さんは、もうどこにもいなかった。
今日はみんなで何をしよう。いつものバトルも楽しそうだし、ダブルバトルも楽しそう。スケッチブックを使ったクイズだって、きっと楽しいに違いない。
ワクワクが止まらない私は思わずシルバーの手を取って、ゴールド達の元へと走り出した。
「ゴールド、遅いね」
「ああ。寝てるのかもな」
「バクフーンが起こしてくれてるかな?」
「……だといいけどな」
もう三十分はシルバーと二人きり。ポケモン達の鳴き声が静寂を打ち消してくれるけど、何をするわけでもなく二人でいるのは間が持たない。
私はゴールドを目で探しながら入り口にふと目をやると、男の人が立っていた。四十代半ばくらいだろうか。タートルネックを着こなして、髪の毛は綺麗にセットされたオールバック。
公園にあまり似つかわしくないその姿に視線を奪われしばらく見つめていると、横顔がちらりと見える。その瞬間、私は驚きで目を見開いた。
「あれ、シルバーのお父さん?」
シルバーは私の問いかけに、すごい勢いでその男性の方を向くと、眉間に皺を寄せて奥歯を噛み締めるような仕草を見せた。
「……そんなんじゃねぇよ」
すぐに顔を背け吐き捨てるように呟くシルバーに、お互い反抗期だもんねと、他人事のように頷いた。
「シルバーとお父さん、そっくりだね」
「は?お前この髪の色が見えねーのかよ」
「シルバーの髪の毛は確かに綺麗な赤毛だけど……」
私はそう前置きして、シルバーを誘うように、また男性の方へと視線を送る。
「だってほら、あの笑い方。シルバーにそっくりだよ」
その男性が今誰と話しているのかはここからじゃ見えないけれど、鋭い目付き、それに加えて口角を吊り上げる笑い方が、シルバーそのものだった。
「チッ」
その大きな舌打ちに照れてる様子は感じられず、本当に嫌がっているんだと気づいた私は慌てて頭を下げる。
「ごめんね……お父さんのこと、嫌いだった?」
「っ、お前には関係ないだろ!!」
大きな声で怒鳴られ、身体が固まる。
シルバーにとっては触れられたくない部分だったんだ。私、最低だ。
「……ごめんなさい」
「……はぁ」
シルバーは項垂れる私を睨むように見つめると、眉間に皺を寄せながら溜息を吐いた。そして私の頭を乱暴に鷲掴むと、わしゃわしゃと撫で回してくる。
「余計なことに首突っ込むな。お前はただ、笑ってればいいんだよ。あのバカみたいにな」
「バカって、ゴールドのこと?」
「他に誰がいるんだよ」
「仲良いよね。シルバーと、ゴールド」
「フン」
口ではつまらなそうにしながらも、口角を上げて妖しげに笑うシルバー。その顔は、やっぱりお父さんにそっくりだった。
シルバーの核心に触れてしまうことだから、もう口には出さないけれど。
「やっと来たな」
シルバーの呟きを聞いてその視線の方を向けば、遠くからバクフーンを連れたゴールドが走ってくるのが見える。
シルバーのお父さんは、もうどこにもいなかった。
今日はみんなで何をしよう。いつものバトルも楽しそうだし、ダブルバトルも楽しそう。スケッチブックを使ったクイズだって、きっと楽しいに違いない。
ワクワクが止まらない私は思わずシルバーの手を取って、ゴールド達の元へと走り出した。
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