27、作戦会議・2
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この小説の夢小説設定 過去に呪術廻戦の世界へトリップしたことのある主人公が、もう一度トリップしてみたら自分のポジションに成り代わる人間がいた。
べつにそれに対しては笑い話で済む話だけどちょっと待って??過去の友人とイチャイチャ??気持ち悪いんでやめてもらえません???
これは、主人公が自分の立ち位置を正しい場所に戻すために奮闘する物語である(?)
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糸田###NAME4#(本名:紐束縁)
28歳。
パンダで疲弊しきった心を回復。みんなの存在が有難いなあと改めて実感。
そのみんなの笑顔が消えないためにも、げとぅ姫の救出に全力を注ぐ所存だ。
精鋭たち
催眠が解けている者達による集合体。大体みんなセコムなので、主人公が無茶しようとするとすぐに反応する。
顔を背けているのは義弟、七海、伊地知あたりかな。理由が理由なので止めはしないが納得はしてない主人公ガチ勢(多分)。
五条悟【さいみん?】
28歳。
最強なりにいろいろ反省していた様子。
主人公達は、彼がまだ催眠にかかっていると思い込んでいるが真相やいかに。作者もまだ悩んでいる。
ちなみに前作のイマジナリーフレンドは、五条の〝魂〟っぽい何かだと思われる。表面上はまだ催眠にかかっているが、五条悟の奥底では目覚めているのではないか……みたいな。あやふや。
「でも作戦決行の前に、万全の用意は必要だよね。」
「え?」
そういうや否や、パンダから抱き上げられたわたしはそのまま悟の肩に担がれる。
ちょ、待ってどういうこと!? まだパンダチャージ足りてないんだけど!?
「決行は明日か明後日でしょ? ならそれまでの間、重要な役割を担った僕の呪力の底上げを手伝ってもらわなきゃ。」
「それってもしかして……!」
「もしかしなくても、決行の時まで付き合ってね。紬。」
「うっっっそだろ!!」
鼻歌を歌わんばかりのテンションで、意気揚々と教室を出ていこうとする悟に嫌な確信を抱きつつ、わたしは冷や汗ダラダラの状態でみんなに助けを求める。
だってのに数人は顔を逸らし、数人は「いってらっしゃい」と手を振って見送ってくるだけ。味方が誰もいない現実に、わたしは絶望した。
ってか悠仁くんまで!!? なんで助けてくれないの!?
「ゆう、」
顔を逸らしたままの悠仁くんを呼ぼうとしたところで、無慈悲にも悟によって教室のドアが閉ざされる。それはまるで逃げ場がないと意味しているようで、わたしは悟の肩の上で泣くしかなかった。
◇
「は〜〜〜、つっかれた……」
「ふぎゃ!!」
悟がわたしを連れてきたのは、わたしの部屋だった。数時間前に起き上がったばかりのベッドに再び逆戻りした(※落とされた)わたしの隣に、悟もどっさりと落ちてくる。その勢いで、ベッドが弾んだ。
「……あの、五条さん。」
「んー……? なーに……」
ベッドの揺れが落ち着いてきた頃、もそもそと寝返りを打って悟の方を向く。わたしの声に反応してこっちに顔を向けてくれたものの、悟の身体はうつ伏せたまま動かなかった。
まるで、電池が切れたみたい。そこまで考えて、ぴんと思い立った。もしかして……
「失礼ですが、目隠し外しても?」
「……いーよ。」
力ない声に了承を貰い、そろっと目隠しを外す。
いつもすぐに見えるはずの青は目蓋に隠され、代わりに目の下にうっすらと浮かぶ隈が見えた。……やっぱり、寝てないんだ。
「どのくらい寝てなかったんですか?」
「んー……、三日くらい?」
「それって、あの任務からですか。」
何故、と聞こうとして、今にも寝落ちそうな悟の邪魔をするのは忍びなくて開いた口を閉じる。でも気配で察したのだろう、ぽやぽやとした口調のまま、悟は答えてくれた。
「だって、守ってあげられなかったから。」
「え?」
「あのとき、絶望に打ちのめされていたきみに、なにもしてあげられなかったから。」
悠仁みたいに駆け寄ることも、伊地知みたいに泣き出しそうになることもなく、ただ無感情に、放心するきみを見てただけ。
「だからせめて、縁や傑から追撃がないか見張ってた。……ぼくには、それくらいしかできそうになかったから。」
なるほど、だからわたしの目が覚めた時、悟はこの部屋にいたのか。寝たり起きたりを繰り返してたはずなのに悟のことに気付かなかったなんてどれだけ凹んでたんだわたし……と呆れつつもまた感じたこそばゆい感覚に、今度は隠すことなく頬を緩めた。今は誰も見てないからいいでしょ?
「……なーに、わらってんの。」
おっと、バレた。薄目で見ないでよ。色気たっぷりか。
「だって、最強様に心配してもらえてたなんて。なかなか贅沢なことなのでは?」
「なにそれ……心配なんてしてないよ。」
「そういうことにしておきます。」
これ以上の会話はやめておこう。今は悟を寝かせるのが先だと思って、その日本人離れした毛色を撫で付ける。
「はい、もう寝ましょう。わたしはもう大丈夫ですから。」
「ん……」
「五条さんの言うように、呪力の底上げもしておきましょう。……離れないから、安心しておやすみなさい。」
そう言いながら悟の手を握ると、同じくらいの力で握り返される。よっぽど限界だったのかややあって聞こえてきた寝息に、わたしは一人静かに笑う。
まさかホントに寝落ちるとは。それだけ糸田紬に対して警戒が解けたってことなのかなあ。
「……添い寝は、浮気に入らないよね?」
そう思いながらも、次第に重くなってくる目蓋に逆らうことなく、わたしもまた眠りにつくのだった。
起きてからちょっと一悶着あったけど、それは割愛させてほしい。切実に。