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【にんぎょのおうじさま】


やがて しょうじょの びょうきは なおり
しょうじょは ふたたび めを さましました。
また あるけるように なったので
しょうじょは いりえに いくことに しました。
しかし しょうじょは
まどの そとをみて おどろきました。
なんと まどのしたには
うみが ひろがって いたのです。

おうじさまが あわになって きえてしまった あのひ
うみが かなしみ あらしとともに
しょうじょのまちを のみこんでしまったのです。
しょうじょは まちのなかで
いちばん たかいとうに いたので
うみに のみこまれることは なかったのでした。

しょうじょは
もういちど おうじさまに あえるように
いのりました。
もうにどと おうじさまには あえないことを
しょうじょは しりません。
それでも しょうじょは
まいにちはなを うみに うかべて
いのりつづけました。
そんな やさしいしょうじょの すがたを みて
ひとは しょうじょの ことを
せいじょ として たたえました。
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