【にんぎょのおうじさま】
あおいうみの おくふかく。
そこには にんぎょたちが すんでいる
にんぎょのくにが ありました。
そこには うつくしいと ひょうばんの
おうじさまがいました。
おうじさまは なかまたちとともに
キラキラと かがやくいりえに あそびにきました。
おうじさまと なかまたちは うたをうたったり
かいがらであそんだりしながら
そのじかんを たのしくすごしていました。
ある まんげつの きれいな よるの ことです。
おうじさまが ひとりで いりえにいると
いりえのおくから
ちいさなこえが きこえて きました。
そのこえに きづいた おうじさまは
なんだろう とおもったので
こえのするほうへ いってみることに しました。
おうじさまは いりえのおくに たどりつきました。
そこには ひとりの しょうじょが いました。
その しょうじょは あまりにも うつくしく
きれいなひとみを していたので
おうじさまは ひとめで
しょうじょの ことを すきになりました。
おうじさまが いわの ものかげから
しょうじょのようすを みていると
とつぜん しょうじょの きれいな ひとみから
ぽろぽろ おおつぶの なみだが あふれだしました。
おうじさまが きいた ちいさなこえは
しょうじょが ないているこえでした。
かわいそうに とおもった おうじさまは
しょうじょの まえに すがたを あらわして
たずねました。
「あなたは なぜ きれいな そのひとみに なみだを のせている のでしょう」
しょうじょは おどろきましたが
しずかにこたえました。
「こどく とは とても くるしいもの です。
いるばしょは あるけれど いるばしょは ないのです」
しょうじょは また なみだを ながしはじめました。
「なんと かわいそうな ひとよ。
また ここへ きて すきなだけ なきなさい。
わたしは あなたの たすけに なりたい」
それからというもの おうじさまは
つぎのひも そのつぎのひも
いりえに あそびに きました。
いりえには いつも しょうじょが さきにいて
ふたりで とりとめのないことを はなしました。
それは おうじさまにとっても しょうじょにとっても
とても たのしいじかん でした。
しょうじょは いつのまにか
なくことを しなくなりました。
そこには にんぎょたちが すんでいる
にんぎょのくにが ありました。
そこには うつくしいと ひょうばんの
おうじさまがいました。
おうじさまは なかまたちとともに
キラキラと かがやくいりえに あそびにきました。
おうじさまと なかまたちは うたをうたったり
かいがらであそんだりしながら
そのじかんを たのしくすごしていました。
ある まんげつの きれいな よるの ことです。
おうじさまが ひとりで いりえにいると
いりえのおくから
ちいさなこえが きこえて きました。
そのこえに きづいた おうじさまは
なんだろう とおもったので
こえのするほうへ いってみることに しました。
おうじさまは いりえのおくに たどりつきました。
そこには ひとりの しょうじょが いました。
その しょうじょは あまりにも うつくしく
きれいなひとみを していたので
おうじさまは ひとめで
しょうじょの ことを すきになりました。
おうじさまが いわの ものかげから
しょうじょのようすを みていると
とつぜん しょうじょの きれいな ひとみから
ぽろぽろ おおつぶの なみだが あふれだしました。
おうじさまが きいた ちいさなこえは
しょうじょが ないているこえでした。
かわいそうに とおもった おうじさまは
しょうじょの まえに すがたを あらわして
たずねました。
「あなたは なぜ きれいな そのひとみに なみだを のせている のでしょう」
しょうじょは おどろきましたが
しずかにこたえました。
「こどく とは とても くるしいもの です。
いるばしょは あるけれど いるばしょは ないのです」
しょうじょは また なみだを ながしはじめました。
「なんと かわいそうな ひとよ。
また ここへ きて すきなだけ なきなさい。
わたしは あなたの たすけに なりたい」
それからというもの おうじさまは
つぎのひも そのつぎのひも
いりえに あそびに きました。
いりえには いつも しょうじょが さきにいて
ふたりで とりとめのないことを はなしました。
それは おうじさまにとっても しょうじょにとっても
とても たのしいじかん でした。
しょうじょは いつのまにか
なくことを しなくなりました。
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