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勇カズの会話集

勇者カズトの冒険
小ネタ集 №91~135



91
レンカ「こんなところに店が…」
ミナ「なんか見たことない物ばっかりね!見て見てこんなバネの出ている時計とか誰が買うのかな」
ククル「いらっしゃいませぇ」
レンカ「うお、びっくりした…。人がいたのか」
ククル「はい〜、僕はこのガラクタ屋店主のククルですよ」
ミナ「ねえ、このお店ってなんでこんな……売れない物ばかり売ってるの?正直そんなに魅力的じゃあないよねー」
レンカ「こらミナ、いきなりそんなこと言うなよ失礼だ」
ククル「うーん、確かにこのお店で売っている物は人によっては魅力的ではないかもしれません。でも貴方がたがこのお店に来たということは、ここの物たちが貴方がたを呼んだのかもしれませんよぉ?」
レンカ「物が、アタシらを?」
ククル「そーです。物にも意思がありますから」
ミナ「ふーん、随分とふわふわとした考えね」
ククル「勿論憶測だけではないんですけど、まあこれも何かの縁。貴方を呼ぶ物を探してみてはいかがでしょう?」
レンカ「そうだな、せっかく来たんだし」


92
レザル「どうせオレは一人なんだよ。だからもうオレに構うな!」
ブルハ「ぶっ……あははははは!!!」
レザル「!?」
ブルハ「何それあはは!そんなセリフ本当に言う人初めて見た!ねぇねぇ、今のもっかい言って!!」
レザル「えっ……」

リーリィ「ちょっとブルハ!そんな不潔な子拾ってきてどうするつもりなの?」
ブルハ「不潔じゃないよ!レザルはギルドメンバーだもん!」
レザル「…………」
リーリィ「まあ!あなたはまた勝手に……。ブルハ、その子私に近づけないでくださる?不潔が移るわ」
レザル「…巻き毛ババァ」
リーリィ「なんですって?」
ブルハ「リーリィの巻き毛は毎日セットしてるんだよー!」
リーリィ「その情報は今公開しなくてもいいわ!…ま、このリーリィの邪魔さえしなければいいのですわ」
ブルハ「ひゅー、リーリィは今日もキレッキレだね!」

そして流れ流れでギルドに連れて来られたレザル。
ブルハ「ユーレアさん!なんか子ども拾ったからギルドにいれていい?」
ナギア「子ども……?」
レザル「……いや、オレは一言も……」
ユーレア「いいよー!」
ナギア「待て待て、即答?!」


93
リオ「…コイントスをしようか」

カズト「裏」
ミナ「裏」
レンカ「裏」
リオ「………………表」


94
「どうしたの?」
「それはこっちのセリフ……。なんで、」
「いやぁ、前になんかの本で読んだんだけど……目が覚めた時に隣にスーパー美少女がいると高確率で青春ラヴストーリーが始まる、らしいんだけど。どう?恋に落ちそう?」
「いや……それはないな」
「あちゃー」


95
ネム「ところで、ユイ姉ちゃんのそのリボンってどこで……?」
ユイ「あ、いや……これは、もらい物なんですよ。大切な物です」
ネム「……お姉ちゃんも顔赤いですよ!」
ユイ「そ、そんなことは……!」


96
レザル「(勇者なんかに憧れてなんか……でもクールに敵を切り伏せるあの格好はかっこいいな……他人をものともしないあの堂々とした態度、オレには無いものだ。あの勇者は好きになれないけど、少しでもあの勇者に近付けるようになれれば、姉ちゃんだってオレを頼りにしてくれるかな)」

レザル「……いやそもそも、ユーレアさんや姉ちゃんをここまで魅了するあの勇者はやっぱり気に食わない」
ブルハ「なになにどーしたのー?難しい顔して!嫉妬?」
レザル「ね、姉ちゃん!?いや、違う、嫉妬じゃないこれは……」
ブルハ「じゃあ憧れか!カズトさんかっこいいもんね!」
レザル「違うっ!そんなのない!!」
ブルハ「ユーレアさああん!レザルが――」
レザル「姉ちゃんやめて」


97
カズト「お前は少しくらい人を疑う癖をつけた方がいい」
レンカ「そう言うアンタはまず人を信じたらどうなんだ」
ミナ「カズトの意見にさんせー。レンカはお人好しすぎるのよ」
リオ「最初から斜に構えてるお前らはレンカちゃんの心の広さを見習った方がいい!」


98
リオ「ルアは髪長いよね。前はボクがいつも髪を梳いてたけど、ボクがいない間も誰かにやってもらってたの?今もこんなに綺麗だしさ」
ルア「んーと……おともだちに」
リオ「おともだち?」
ルア「屋敷に遊びにきてるみんな。私のために何でもしてくれる」
リオ「……ん?それって……」


99
サキネ「…セイム様、何をなされているのですか?」
セイム「…」
シオン「あー…なんか、こないだ見た映画にすっかりハマっちゃったみたいで、目を閉じて念じれば空飛べると思ってるみたいですよ」
サキネ「バカバカしい」
セイム「んんっ、なんか急に悪口言われた気がする」


100
セイム「今度はおれがサキネを守れるくらい強くなるんだ!」
サキネ「セイム様……。無茶はお止めください、人にはできることとできないことがあるのですよ」
セイム「ひどい!!!」


101
ルア「どうかしましたかお兄様?ルゥの顔がおかしいですか?」
リオ「い、いや、その……すっごい似合ってるよ」
ルア「?」
リオ「髪の毛、誰かにやってもらったの?」
ルア「髪の毛……ああ、多分ばあやですわ」
リオ「ばあや?」


102
ベル「グルさんー」
グル「ん?」
ベル「にへへー、何でもないっ!」
グル「なんだよ」
ベル「本の世界を考えるのもいいけど、こうして本当の世界を見るのも楽しいなーって思ったの。グルさんはこの世界は好き?」
グル「……。そうだな」
ベル「あー、この世界のどこに真実の花があるんだろー」

ベル「……いつか絶対見つけようね」


103
ユーレア「ようこそ!ギルド《ルリツグミ》へ!歓迎するわ!」
シャルル「あ、と…よろしく……」
ブルハ「新人の子!?はじめましてー!私ブルハって言うの、よろしくね!えっと……」
シャルル「……シャルル」
ブルハ「シャルルくん!よろしく!!」
握手
シャルル「……!?」
ユーレア「もしかして照れてる?シャルルくんかわいーー!」
シャルル「やめ…う、うるさい……!」

レザル「あいつ殺す……」
ナギア「やめとけ」


104
ヒスイ「シャルくん、ずばりどっちが好き?」
シャル「……何が?」
ヒスイ「もちろん、胸の大きさよ。どっちのが好き?私はユーレアさんのあの豊満な大きさ、申し分ないわ」
シャル「…………は?!」
ヒスイ「それともブルハみたいにまだ未発達な方が」
ブルハ「ヒスイさん!!こんな幼い子に何聞いてんのーー!ダメです!養育に悪い!」
ヒスイ「いやあ、だってシャルくんも立派な男の子だし興味はあるっしょ」
ブルハ「でもーー!シャルくん顔真っ赤だよ!!?ちなみに私とユーレアさんならどっちが……いてっ」
ナギア「お前ら新人で遊びすぎんな」
二人「はーい」


105
セイム「サキネはおれが絶対守るんだ!……ってずっと言っててもしょうがないよな、守るためはおれが強くならないと。『己を慕う者を守るのが上に立つ者たる務めであり努めである』、ずっと父さんが言ってた言葉……。うおお!!早く勇者になるぞ!!」


 +


106
ミナ「クズリオってホントクズだよね〜」
ルア「わかりますわ!」
リオ「クズって言葉意味知ってんのかお前ら」
レンカ「クズリオ……」
リオ「えっ」
レンカ「え?」
リオ「……そもそもクズってのは勇者崩れのこいつのことで」
カズト「クズリオ」
リオ「間髪入れずにクズリオ言うな!」
ルア「お兄様違います。カズトさんはかっこいいからいいんですよ」
ミナ「そーそー!カズトはかっこいいもんねー!」
リオ「ふざけんな!ルアまで!!!」
レンカ「確かにカズトはクズだが、クズって言葉が似合うのはリオだと思う」
カズト「わかる」
リオ「くっそ、なんでだよ!」

「ルアやレンカちゃんまで、みんなにクズリオって言われた!おかしいよ!カズトのがよっぽどだろ!?なんでボクがクズであいつは違うんだ!」
「語呂の違い……ですかね?」
「……ユイちゃん。フォローしてくれるのは嬉しいけどたぶんそれ違う……」

ユイ「それでも私は、リオさんに会えてよかったと思いますよ」
カズト「……おめでたいやつだ」


107
カズト「真実は嘘よりも心を抉ることができる。特にレンカには難しい言葉を交えて、ナリオには客観的な正論をぶつけ、ミナは関わらないのがそれぞれ一番効果がある」


108
ブルハ「リーリィ!やっほー元気してる?」
リーリィ「ブルハ!?ちょっといきなり大声を張り上げないでくださる?仕事中なの」
ブルハ「へへへ、どうせ閑古鳥も鳴いてるんだから関係ないでしょー」
リーリィ「貴女のそのお気楽思考どうにかなりませんの?」
ブルハ「ごめん、それは無理かな!」


109
ブルハ「リーリィ……リーリィってかわいいよね」
リーリィ「何?当然でしょ」
ブルハ「違うよー!名前の話!あ、でもリーリィはかわいいのは確かだね!」
リーリィ「ふん……かわいくなくては私ではないですもの」
ブルハ「こいつかわいいなー」


110
リーリィ「全く、彼女が来るまでは私がこのギルドのアイドルでしたのに……」
ブルハ「ヒスイさんのことー?」
リーリィ「そう!何故みんなあのエルフの方ばかり見るの!こんなに隅におけない美少女がここにもいますのに!」
ブルハ「エルフには敵わんよー」
リーリィ「だいたい私と同じ17歳だなんて言ってるけど、エルフって長命種でしょう?本当はかなり年上なのでは……」
ブルハ「なくはないね……はっ、ならヒスイさんの本当の年齢はいくつなのか調べてみる?楽しそう」
リーリィ「え、でもどうやって……」
ユーレア「その話、私も乗っかっていいかな?」
リーリィ「ユーレアさん!?」
ユーレア「なんか面白そうだよね!エルフってどれぐらいが人間の17歳に値するのか…気になる!」
ブルハ「ですよね!ユーレアさん、やりましょー!リーリィもやるよね?」
リーリィ「……ふん、当たり前でしょう?」
ブルハ「よーし!そうと決まればどうしようか……」

レザル「姉ちゃんたち何してんの?」
ナギア「また碌でもないこと企んでる顔だな」
レザル「止める?」
ナギア「やめとけ、どうせ無駄だ」


111
ブルハ「よく姉ちゃんはSだって言われるんだけど、本質的にはMのような気がします!」
ヒスイ「そーなのかな?レザルくんに対してだけじゃない?」
ブルハ「なんでそれ言ったのレザルってわかったんですか!?」
リーリィ「突っ込みいれるのそこなの?…というか貴女がSじゃないとかありえないわね」
ブルハ「またまた~」


112
リーリィ「あーら、根暗トカゲのレザルじゃない。今日も暗くて死にそうな顔してるわね!」
レザル「死ねばいいのにチャラ巻き毛」
リーリィ「貴方より先に倒れるなんてお父様に顔向けできないわ」
レザル「知るかよ」
リーリィ「どうせブルハがいないと何もできないくせに」
レザル「は?」

ブルハ「よー!お二人さんおはよう!いい朝だね!今日は三人で町の見回りと行こうじゃないかー!」
リーリィ「きゃ、ちょっとブルハ!突然出てこないでくださる!?」
レザル「姉ちゃん……なんかいつもよりテンション高い」
ブルハ「当たり前でしょーー、元気が取り柄のブルハですから!へへへ」
リーリィ「貴女の考えはまるで読めなくて困りますわ」
ブルハ「え?何も考えてないよ!ほらほらぁ行くぞ二人ともー!」
レザル「姉ちゃ、引っ張らないで……」
リーリィ「ちょっとブルハ!!」

ユーレア「今日も元気だねーあの三人!」
ナギア「振り回されてるだけだと思うが……」


113
賊「へ、かわいいお嬢さん二人でこんなとこ来ちゃあ危ねえよ?」
ユイ「!?やめてください……」
ミナ「<ファイ>」
賊「あちっ!?……テメェ、クソガキ……!」
ミナ 「ふふん、ミナの物を横取りするなんていい度胸してるね?そんなにほしいならミナと遊びましょ?」
賊「は!いいぜ、たっぷり遊んでやるよォ」
ユイ「ミナちゃん!」
ミナ「ユイ、一緒に燃やされたいの?」
ユイ「……っ!」
ミナ「バカな輩にはミナが教えてあげないと。……ミナを敵に回すことがどれだけ愚かか」


114
ブルハ「あたしユーレアさんもナギアさんもヒスイさんもリーリィもシャルくんも家族みたいなものだと思ってる!」
ユーレア「私もー!みんな大好きよ!」
リーリィ「あら、当然のことだわ」
ブルハ「リーリィかわうぃうぃ」
リーリィ「ものすごく悪意しか感じない褒め言葉、どうもありがとう」

レザル「……オレは?」
ブルハ「あんまり思ったことない」
レザル「無慈悲だ」
ブルハ「でもレザルのことも好きだよー♡サイダー飲みたい」
レザル「……サイダー思いっきり振ったろ」
ブルハ「なんてやつだ、ベタベタの手で触ってやる」
レザル「さわんな、ばっちぃ」
ブルハ「誰のせいだーー!でも言うと思った」
レザル「……拗ねたんだよ」
ブルハ「お前かわいすぎか、好き」

ユーレア「相変わらず仲良いねー!」
リーリィ「あれ、仲良いんです?相変わらずブルハは捻くれてるわ」


115
カズト「国を継ぐ気はない、いいかげんにしろ」
姫「カズトがいれば将来も安定ね」
カズト「国合戦はストラテジーゲームで事足りるからいらん」

姫「任せて、国の経営なら私ちょちょいのちょいだから」
カズト「タノモシーデスネー、オレは帰る」
姫「王女の権限で門封鎖するわ」
カズト「突き破る」
姫「国際指名手配」
カズト「うわぁ」

姫「私が国を預かるから、カズトは私の横にいるだけでいいよ」
カズト「お断りします」


116
ミナ「雪原かー、寒いなー!!クズリオあっためて」
リオ「できるか!テメェが火つけりゃいいだろう」
ミナ「やーだ、クズリオってば見てわかんないの?燃やすもの無いじゃなーい!あったま悪いー!」
カズト「ナリオを燃やそう」
ミナ「よしきた」
リオ「何言ってやがる、やめろ!!」
レンカ「やめろって、無駄な体力使うなよ」
リオ「ならこの二人をやめさせてくれレンカちゃん」
ミナ「冤罪ー」
リオ「は?」
カズト「あー、魔物出たー。もうめんどいからナリオ行ってこい」
リオ「は??……あーもう!わかったよ!」


117
ユーレア「ナギくーん、呑もう?」
ナギア「……え」
ユーレア「最近ナギくんとお話ししていないからー、お酒の力を使って語り合おうじゃないか友よ!」
ナギア「またどこで覚えてきたんだそのセリフ……。そもそも俺は友じゃ」
ユーレア「細かいこと気にしなーい!ほら、お金は持つから楽しも!」
ナギア「そういう問題じゃ」
ユーレア「一杯」
ナギア「……」
 *
ナギア「あははは!!!いや、待ってマスター!それ面白すぎ!!」
ユーレア「でしょー?もう、ブルハがさぁ!」
ナギア「レザルとか、捨てられた子猫かよ!え?震えてんの?ブルハが拾ってきて「かわいそうだから拾ったんだけど、おうちで飼っていい?」って聞くのか?」
ユーレア「いいよ!」
ナギア「おま、ノリ良すぎだろ!でもだいたい合ってんだよな!あー、もうアイツも伝説作る奴だったか!!」
ユーレア「ナギくんって、お酒呑むと饒舌になるよねー」
ナギア「そうか?これでもいつも通りだぞ?」
ユーレア「うん、面白いからいいけどね!」
ナギア「そういやさ、今日久々にクエストに行ったんだが……」


118
リーリィ「ブルハ!全く、私は貴女の身勝手に何回振り回されればいいのかしら?一緒にパトロールしようと強引に誘ったくせに、私を置いていつの間にかいなくなるなんて!」
ブルハ「あー、ごめん。怖かった?」
リーリィ「こ、怖くなんて……。そもそもリーリィのような可憐な乙女を街中に一人置き去りにするなんて、考えられないわ!」
ブルハ「こりゃうっかり!天才のリーリィなら入り組んだ街の道に迷うことなく帰れると思ったから、大丈夫だと思ったんだけど……無事に再会できてラッキー!」


119
ブルハ「なんか、弟ができたみたいで嬉しい!」
レザル「…………うるさい」
ブルハ「こうなったらあたしの弟を意地でも紹介したくなったから来て!ってか引っ張ってでも連れてく」
レザル「ちょっと……っ!」


120
「お兄様、見てください!」
「お、おう……どうしたの?かわいいね」
「あちらの方がスタイリストしてくださったのです!どうですか……少し大人っぽいでしょう?」
「うん!すごく似合ってるよ!いつもとは少し違う雰囲気で、いいと思う」
「ふふふ、ルゥはお兄様が喜んでくれて嬉しいです!」


 +


121
「勇者さんって何でもこなせるんだよね?すごいよね!天才肌ってやつ?」
「……あー、確かにあいつはなんでも卒なくこなすだろうな。アタシみたいに不器用に生きてる奴の気持ちなんざこれっぽっちもわかんないんだろうよ」
「いいよねー!なんでもできるって、かっこいい」
「そーでもねぇよ。あいつ程バカな奴もいないぞ」
「えっ、なんで?」
「本当に人の気持ちなんざ露知らずだし、損得勘定でしか動かないし、偏食するし、人の話聞かないし、気まぐれが強いし……とんだ手のかかるクソガキだよ」
「……すごいね、レンカさんって」
「なんでだ?」
「勇者さんのこと、詳しいですね!」
「……ああ、そりゃ嫌でも一緒にいるしな」
「(あれ、この人もしかして鈍感?)」


122
ブルハ「せいっ」
レザル「……!?……何してんの姉ちゃん」
ブルハ「秘技、膝カックン」
レザル「唐突すぎてなんて反応したらいいかわかんないよ……」
ブルハ「いやぁ、困ったことがあったらまず膝カックンでしょー?」
レザル「意味がわからない」

レザル「困ったことがあったの?」
ブルハ「いやぁ、なんかレザルがいつもみたいに浮かない顔をしておりましたので、困りごとに苛まれたのかなと思いまして」
レザル「……はあ。今は姉ちゃんの対応にものすごく困ってる」
ブルハ「なんだとー、照れるなぁ」
レザル「褒めてないから」


123
リオ「なんでボクたちがこんなことを?下水道なんていきたくな……」
ミナ「ミナ汚いとこ行きたくなーい!だからクズリオ一人でがんばってねー!」
レンカ「……今日の宿代無いんだけど」
リオ「ちくしょう!」

リオ「なら、カズトの手持ちから」
カズト「断る」
リオ「差っ引いて……って言う前に否定すんのやめろ!」
ミナ「もー、要は下水道に蔓延る雑魚共を蹴散らせばいいんでしょー?下水道潰しちゃえばー?」
レンカ「いやいやいや……」

リオ「……なら下水道に爆薬仕込んで……」
レンカ「やめとけって……お前それでも良心か?」
ミナ「パーティの良心気取りのガンマンさーん!本心出ちゃってさあ大変!」
カズト「街ごと潰せるな」
リオ「だからなんでボクだけこんなに当たりが激しいわけ?!冗談に決まってんだろ!」


124
レンカ「おーい、カズト。旅の買い出しどうする?」
カズト「え、パス……」
ミナ「ダーメ!今からカズトはミナとデートするんだもん!」
カズト「しない」
レンカ「いやいやいや、どうすんだよ。食材とか……」
ミナ「ヤダ。ふふ、カズトは誰にも渡さないよー?」
カズト「重い、邪魔」


125
アンナ「見つけたー!勇者カズト!」
カズト「……?」
カズトのいた位置にウィップが振り下ろされる
アンナ「また会ったわね勇者カズト!私があなたを忘れたことは一度もないわ!」
カズト「……どちら様?」
アンナ「は?!まさか私を忘れたとは言わせないわ!」
カズト「いや、誰?」
アンナ「え、本当に覚えてないの?」
カズト「恨み妬みを買うのは覚えがありすぎていちいち覚えてられない」
アンナ「~っ!!恨み妬みなんかじゃな……いいえ、恨み妬みね!カズト、私と戦いなさい!思い出させてあげるわ!」
カズト「え、やだ。めんどくさいのでお断りします」
アンナ「戦え!」


126
「はー、よくそんなガキの相手できるわねー」
「じゃなんでついてきたんだよ」
「んー、クズリオが変な気を起こした時に思いっきりボコすためー」
「……ボクがそんなことすると思ってんのか?」
「その汚い面こっち向けないでくれる?」
「汚くねぇ!どちらかといえば美形さ!」
「うるさっ」


127
カズト「……」
レンカ「何してんだ?」
カズト「……寝てる」
レンカ「…………あっそ」
カズト「……」
レンカ「……」
リオ「……いや、もっと反応示そうよ!?明らかにカズト枝に引っかかってんじゃん?!」


128
レンカ「なんでこんなとこで寝てんだよ?」
カズト「見張り番」
レンカ「なんの」
カズト「入り口」
レンカ「主語を言え」
カズト「……図書館」
レンカ「……」
無言で殴った
レンカ「そういう大事なことは早く言えこなくそ!!」
リオ「レンカちゃん……おちついて……」


129
レンカ「これは逃げるが勝ちだ。笑ってやれ、アタシらの勝ちさ!」


130
ミナ「ハッピーハロウィーン!さあ悪戯してあげるからお菓子をよこしなさい!」
リオ「急に何を言い出すんだ!!?」
レンカ「悪戯されたかねぇけど、かぼちゃのパイ作ったからどうぞ」
ミナ「わあ!流石レンカね、わかってる!」
リオ「ボクもほしい……」
レンカ「あいつら分しか作ってない」
リオ「くっそ!どうせ大人ですよーーだ!」
ミナ「ってことはカズトの分もあるんだねー?カーズトッ、ハロウィーンだよー!」
カズト「……」
レンカ「いるのか、いらないのか?いらねぇんならリオにやるけど」
リオ「嬉しい、レンカちゃ」
カズト「いる」
レンカ「残念だったなリオ」
リオ「知ってましたし!!」
ミナ「じゃあじゃあカズトも仮装しなきゃねー!」
カズト「えー……」
ミナ「任せて!ミナが仕立ててあげるー!」
レンカ「あー……ドンマイカズト(ひきづられてった)」


131
レンカ「アンタがその掟とやらに従って生きるってんなら、アタシはアタシのルールに従ってやらせてもらう!それは、仲間は絶対助けるってルールだ!」

レンカ「……あーもう、だったら最初からハッキリ言え!戦うのは自分のためじゃなくあいつらのためだと!余計な頭使わせんな、めんどくせぇ!」


132
カズト「さて……オレにはお生憎様の世界の加護で多少なりの傷はすぐに治るし、炎の火傷は通じない。オレとお前、どっちが化物だと思う?」


133
カズト「……化物をも欺いて生きるなら、人間であれ」


134
ミナ「ふーん!キミなんかだーい嫌いよ!さっさと空の塵になって消えなさい!」


135
カズト「誰であろうと死ぬ日も死因も決まってる。ここでいなくなる運命だったのなら、それは仕方のないことだ」
フェオ「そんなのって…………」

フェオ「……どうしてそこまで冷静なんですか?どうしてそこまで、冷徹になれるんですか?二人は仲間でしょう」
カズト「テメェらの言う仲間って奴は、オレにとって邪魔なだけだ。道具として、適切な利用をしたまでだ」
フェオ「……最低」
カズト「なんとでも」


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