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02 探索編

*三番町探索編!

ディル「――それから。部屋を後にしたオレとカルロの二人は、たまたま通ったロビーでリディ姉ことリディアーヌエクストラと遭遇し、銀色のカードを譲り受けた。カードにはⅢの数字が描かれていて、リディアーヌの言うにはこれは町と町を行き来するために必要な通行証なのだと言う。恭しくそれを受け取ったオレたちは今、オレたちは今……」
 思いっきり壁を蹴る
ディル「……二番町へのワープ地点どこにあんだよ!!!」
 ――絶賛迷子中だった。

+

剣太郎「ワイ団子好きやけどな!ただ、腹いっぱいにはならんな……いっぱい食いたいんやったら、そばとかええと思う」

カルロ「………………お前うるせぇ」
片手に本読みながら歩いてる

+

フリス「そば……どんなのだろ、気になる。あ、団子は聞いたことある、気がする!なんかもちもちしてて甘いってディルが言ってたような……」
 そんなこんなでロビーに着く。
リディア「へい!コンちゃん!待ってたぜい!」
フリス「あ、リディ姉」
 サングラスかけたリディアがいた。

ディル「うるさいとはなんだ!今の状況をわかりやすく説明してくれってお達しがあったからやったのに!そもそも絶賛迷子なうでその態度はなんだ!」
 カルロ兄の髪の毛で彼の背中をバシバシ叩いてる
 おなかすきすぎてテンションおかしいこのバカ

+

剣太郎「へぇ、団子知ってんのや……うわ!やかまし姉ちゃん来た!聞こえやん、なんも聞こえやんで!」
耳塞いでる

カルロ「別に慌てふためいたって何もねぇだろ……人の髪で叩くんじゃねぇ」

+

フリス「(耳塞ぐの、やっぱりそうやって押さえるんだ)」
リディア「へいへいコンコンコンちゃん!応募者全員サービス!今ならお買い得ぅ!たったのタダだぜ!タダ、タダより安いものはないなへいへい」
フリス「何してんの?」
リディア「わからないかいいぇい!押し売りだぜい!」
フリス「(なるほどわからない)」

ディル「はー、そうだけどー!わざわざ無言で歩くんなら楽しく行こうぜー、ったく……」
 髪で遊ぶのをやめて銀のカードを見る
ディル「そもそもこの数字って何?三番目?三回願いごとが叶う的な?」

+

剣太郎「聞こえませーん」
本当に聞こえてない

カルロ「お前と喋ると疲れるんだよ」
ちょっと荒れたので髪結び直してる
カルロ「知らねぇ……さっきの女に聞きゃよかったじゃねぇか」

+

リディア「という茶番は置いといて……」
 サングラスをその場にぽいちょする
リディア「これ、そこで蹲って逆立ちしてるコンちゃんにもあげてー。三番町までの無限チケットです!」
フリス「逆立ちはしてない。え、ありがとう!チケット?」
リディア「通行証とも言う!なくさないでね!」

ディル「疲れるなんて連れないね~!だってリディ姉、すぐどっか行っちゃったしな」
 ※リディアは男子部屋に行ってました

+

剣太郎「終わったー?」
耳塞ぐのやめた

カルロ「あの人もよくわかんねぇな。……おい、ちょっと持ってくれ」
髪を結ぶのに抑えてくれと…

+

リディア「コンちゃん」

ディル「こんなとこで髪結ぶのすげえな。ほい」
 何も言わずに抑える
ディル「お前なんでそんな長いの」

+

剣太郎「はいな」

カルロ「サンキュー」
てきぱき結んでく
カルロ「なんでって、切ってねぇからだ」

+

リディア「ゼリーカップのステンドグラス、いる?」

ディル「まじかー、切らないとこんな長くなるんだな!でもこんなに長いと手入れ大変じゃね」
 すると、遠くから鈴の音が小さく聞こえた。
ディル「……鈴?」

+

剣太郎「なんそれ……一応いる!」

カルロ「別に手入れとかめんどいからしてねぇな。……なんか音するな?」

+

フリス「(この流れでいるっていうのか……)」
 二人は銀色のカードを受け取る
リディア「ま、それだけ!仲良くデートしてきてねー」
 コンちゃんとフリスの頭をナデナデ。
フリス「え、いや、別にデートじゃ……」

ディル「あーそう(この長さ放っといたらごわごわになりそう……)」
 音は背後から近づいてくる
ディル「なんだろう……」

+

剣太郎「なんこれ……デートちゃうけどおおきに!」
ナデナデされてちょっと尻尾揺れてる

カルロ「勝手にやるやつならいるけど……誰かいるのか?」

+

リディア「3時のおやつには帰ってくるようにね!じゃね!」
 リディアはカフェテリアにきえていった
フリス「(……しっぽかわいい)通行証、らしいよ?この宿の三番町まで行けるカードなんだって。どんだけ広いんだここ……。まあいこっか」

ディル「誰だ……」
 振り返ろうとした時、一瞬だけ強い風が吹き抜けた
 そしていつの間にか二人の目の前にカズトが歩いていた
ディル「あ、えーとカズトさん……?」
カズト「……」

+

剣太郎「……相変わらず嵐のような姉ちゃんやなぁ……。ふーん、ま……ちゃんと直しとこ!行こか!」

カルロ「………カズト……何してんだ?」

+

カズト「……」
 二人に反応を返すことなくどんどん先に行ってしまう
ディル「なんか知んないけどついてってみよーぜー!」
 カズトが歩くたびに鈴は鳴る
ディル「この鈴ってもしかして、カズト?」

+

カルロ「ついて行くのかよ……。なんか付けてんのか?」

+

ディル「カズトー!オレら迷子なんだけど、二番町行くにはどこ行けばいいか教えてくんない?」
カズト「……」
 見向きもしない

+

八咫「もー!教えたってもええやろ〜!おケチな勇者サマやな!」
カズトさんの頭にとまる
カルロ「……あ、カラス」

+

カズト「……」
 チラ、と八咫さんを見て立ち止まる
ディル「八咫さんだー。急にきたな」
カズト「……」
 怪訝そうに二人を見る
カズト「……交渉条件は?」
ディル「じょーけん?んなもんないよ?」
カズト「そうか」
 再び先に歩いていく
ディル「あ、おい……」

+

八咫「よーう白髪くん!今日もアホヅラしてんな!」
カズトさんの髪で遊ぶ
カルロ「あー……こいつなんかないと動かねぇんだよな………俺らは今飯食えるとこ探してんだよ、ついでに二番町も」

+

ディル「いきなり人の顔見てアホヅラはひでえなぁ……」
カズト「……二番町までのルートなら知ってる」
ディル「なら……」
カズト「お前らを案内するオレの利は?」
ディル「現金なやつだな、それぐらいボランティア精神でいいだろ?」
カズト「タダ働きはしない主義だ」
ディル「……」

+

八咫「だって事実やし!」
カルロ「…………だよなぁ。お前は飯食いたくないのか?」

+

ディル「自分で言うのもあれだけど、かなりイケてる方だと思う!」
カズト「そうだな。このままだと宿内にも関わらず、くそまずい携帯食料を口にしないといけなくなる」
ディル「やっぱり腹減ってんじゃん」
カズト「……これから二番町を見て回るつもりだ」

+

八咫「うわー、兄ちゃんイタいな!」
カルロ「ふーん……じゃあさ、二番町の場所とこのカードの使えるとこ教えてくれたら 、俺たちが飯探して来るってのはどうだ?」

+

ディル「うっせ!ちょっとした冗談だー!」
カズト「……もしも見つからなかった場合は?」
ディル「そしたらオレがリディ姉に交渉しようか?腹減ったーーって!」

+

カルロ「そうだな………まぁ見つからないことはないと思うけど」
八咫「ねぇー、ワシも腹減ったー!はよしてー!」
カズトさんの頭つつく

+

カズト「……」
 小さくため息。八咫さんを無視して先に歩いていく。
ディル「……あれ、どういう意味だと思う?」

+

カルロ「………いいってことなんじゃねぇか?知らねぇけど」
カズトさんについてく

+

ディル「案内してくれるのかな?」
 ついていく

ヴァニラ「さて、これからどうするかな……」
 ミントティー片手に尋ねた

+

シラ「う〜ん………特にやりたいことないというか……何があるか分からないというか……」

+

ヴァニラ「まあ……わたしもおなじようなものだな。トビは?」

+

トビ「マネする訳ではないんだが、二人と一緒だね!」
シフォン「ママ〜………」
ヴァニラさんに抱きついてきた。めっちゃ寝ぼけてる

+

ヴァニラ「こうしてノンビリ過ごすのも悪くはないと思うがな。……わたしはお前のママではない、というかいいかげんに目覚めてくれ」
 と言いつつもシフォンちゃんナデナデ。そこへ……
ミラ「あー!ヴァニラー!」
 ミラもヴァニラに抱きついてきた
ヴァニラ「わ!?バカか、バランスを崩すだろう……」
ユウラ「はよ……」

+

シラ「そうですね……それもありかもしれませんし…」
シフォン「………あ、ヴァニラお姉さんだった〜。ユウラお兄さんもいる〜!」
ユウラさんに抱きつく。タックル並の勢い
トビ「やぁ、二人ともおはよう!元気だね朝から!」

+

ユウラ「うわっ!?つよっ!?」
 よろけそうになる
ミラ「元気だよー!元気元気!」
ヴァニラ「元気すぎて全て食らい尽くしたと聞いたが……?」
ミラ「わあ、それ以上言わないでー!……おいしかったです」
ユウラ「それについてはフェオにいろいろ言われたっぽいから、許してやってくれ……(聞いてないけど)」
ミラ「こんなところで何してるのー?」

+

シラ「飲み物で空腹を満たしてました………」
トビ「ミラちゃんのお陰でみんなダイエットできそうだね」
シフォン「あ、僕もお腹空いた〜!僕も全て食べ尽くす〜!ご飯どこ〜?」

+

ミラ「ほんとー!それはよかった!」
ヴァニラ「何一つお前を褒めていないがな」
ユウラ「あー……シフォンごめんな?ご飯はミラが全部食べちまって……」
ミラ「ねーねー!外には食べるところあるんでしょ?行こう行こう!みんなで行こう!」
 シフォンちゃんの手をとってブンブンふる

+

トビ「まぁまぁいいじゃないか!空腹を耐えるのも鍛錬のうちさ!」
シフォン「あー、そうなの…でも、外にあるなら別にいいや〜♪行こ行こ〜!」
シラ「(ん〜、変わった方々がいっぱい……)」

+

ミラ「……あう~それは一番難しい鍛錬だぁ……」
ユウラ「ミラは一回やるべきだ」
ヴァニラ「全くだな」
ミラ「ノーセンキュー!おなかすいたー!ねえねえ!シラちゃんも行くよねー?」
 シラちゃんの手を握る
ミラ「……?シラちゃんの手あったかいね!」

+

トビ「一度やれば慣れると思うけどね!」
シラ「え、私もですか……。そんなに暖かいですか………?」
シフォンはユウラさんの背後から抱きついてる

+

ミラ「うん、あったかい!なんかね……あったかいよ!ねえ、シラちゃんは何が好き?私はねーシチューと、オムライスと、ハンバーグとー、うーん選べない!」

+

シラ「……そ、そうですか……。へ、好きなもの?ミラさんは多いですね………私は、ミルクが一番好きです……」

+

ミラ「ミルク!私も好きだよ~!」
ユウラ「……ならミルクアイスとか食べに行くか?」
ミラ「わー!いいね!アイス食べよう!冷たくておいしいんだよ!」
ヴァニラ「それより腹に溜まるものを……」

+

シラ「あいす……ですか?美味しそうです……!」
トビ「どこかにお店でも探しに行くかい?」

+

ユウラ「そうだな。少なくともここよりはなんかありそうだしなー」
ヴァニラ「……そのとおりだな。ではひとまず外に出ようか」
ミラ「ロビーはこっちだったねー!行こーシラちゃん!」
 シラちゃんの手を引っ張って駆け出す
ユウラ「おーい、あんま先行くなよー」

レンカ「うわー、外は寒いけどあったかいな!」
ミナ「温泉の影響ねー多分」
 ロビーでリディアから通行証を受け取った五人は温泉街に出てきてた
 面白いことに賑わう人もお店の人もみんなラビーだった……
ミナ「あー!みてみて!温泉宿で使える浴衣だって!こっちにある方がすっごくわいいじゃん!」
 ミナは白地に花柄のついた浴衣を指さす

+

シャルロ「ウサギ……いっぱい……」
嬉しそう
ツェザーリ「むしろ兎ばっかりで気持ち悪いくらいだけどな」
アエリア「あっ、ホント!可愛いな〜!」
浴衣の方へ歩いてく

+

レンカ「微妙に一匹一匹違うんだな……」
ミナ「ねーレンカー買ってー?」
レンカ「ヤダよ、自分で買えよ。というかまず飯が先だろ?」
ミナ「ほらこっちの水色のやつとか!アエリア似合いそう!シャル姫買ってやんなさいよ!」
レンカ「話を聞け!」

+

シャルロ「え、何を……?」
聞いてなかった
ツェザーリ「……」
食べ物真面目に探してる

+

ミナ「はいシャル姫、銅貨10枚か銀貨1枚」
いつの間にか二人分お会計してる
レンカ「なんかいいのありそうか?なんなら材料買って作る、でもいいけどな。……こういうの和風っつーのか?綺麗町並みだよな!フリスが案内を頼む理由もわかる気がする」

+

シャルロ「何買ったの……?」よく分からず銅貨10枚出した
アエリア「わーい!ありがとうシャル!」
ツェザーリ「あいつら何やってんだ……。それもありだな……もしかしてフリスが案内を頼んだのは剣太郎か?」

+

ミナ「えへへーありがとうー!買ったものは後でお部屋に届けてくれるってー!」
レンカ「……シャルロ、お前……」
 ちょっとだけ可哀想に思えた
レンカ「ああ、らしいよ?なんか約束したっつってた」

+

アエリア「戻ったら着ようよ!」
シャルロ「………?」
ツェザーリ「……はぁ……。やっぱりか、彼女というのはそう意味か(やっぱりバカ好きなんだな)」

+

レンカ「やっぱり?そっちは何も言ってなかったのか?というか彼女って……?」
ミナ「着よう着ようー!あー見てみて!あっちにも洋服あるね!二人に似合う服あるかな」
レンカ「え、アタシは別にいいんだけど……つか飯……」
ミナ「アエリアも行こー!」
 レンカとツェザーリの手を引っ張っていく

+

ツェザーリ「彼女と約束してると言っていたから……そういう意味の彼女なんだって。……服より朝ご飯探すんじゃなかったのか?」
アエリア「いくいくー!シャルも早くー!」
シャルロ引っ張る

+

レンカ「なるほど……」
ミナ「レンカ、スカート履こう?」
レンカ「却下」
ミナ「えー!ツェザーリも見たいでしょ?レンカのスカート姿?」
レンカ「んなもん見てどうすんだよ……」
ミナ「……あ、あそこってなんだろー美味しそうだから行ってみよう!」
レンカ「おいおい、自由人かよ……」

リオ「うーん、温泉街って面白いなぁ……地熱で地面も暖められてところどころで湯気が出てるから温かいね。ガンジは普段どんなの食べんだ?」

+

ツェザーリ「別に見たくはない」
アエリア「えー!絶対レンカさん似合うのになー!ホントだ、美味しそう!」
シャルロ「(元気だなぁ…)」
欠伸してる

ガンジ「普段なー!肉が多いかな!俺が食べたいと思ってるわけでもないけど!」

+

レンカ「なんの店これ?」
ミナ「うどん?」
レンカ「ああ、うどんか……」
ミナ「なにそれ」
レンカ「食べてみりゃわかるだろ」

リオ「なるほど……?ボクは手軽なパンとか、まずい携帯食料とかかなぁ……あ、レンカちゃんの料理が多いかな。雷兎は?」

+

ツェザーリ「なるほど、うどんか……。朝ご飯、ここでいいんじゃないか?」
アエリア「美味しいの?」
ツェザーリ「人によるだろ…」

雷兎「……」
ガンジ「こいつ肉が好きだぜ!よく動物とか飼って食べてるし」

+

ミナ「不味かったら許さないからね」
レンカ「アタシは好きだけどな」
ミナ「……ならみんなが食べて平気そうなら食べる」

リオ「飼ってる、遊牧民族のようなものか?ボクもどちらかと言えば肉派だけどなー」

+

ツェザーリ「僕も嫌いではないな…」
アエリア「まぁまぁ、なんでもいいから早く食べよー!」

ガンジ「鶏とか飼ってるな!……捕まえたりもするらしいぜ。俺は肉よりリンゴだな!」

+

レンカ「(丁寧にフォークまで用意してくれてるのはありがたいな)」

リオ「リンゴ推すなあ……んー?あれコンタと男の子……?」
 三人の前方にはフリスとコンちゃん。
リオ「あ、おい雷兎どこいくんだよ!?」
 コンちゃんのいる方向と逆方向に歩き出す雷兎くん

フリス「わあ……見たことないお店ばっかり!やっぱり屋根黒いんだね」

+

ガンジ「ん?彼女とデートじゃなかったのか?……雷兎はコンタ嫌いだからな!」
雷兎「……」
そそくさ歩いてく

剣太郎「ホンマに知らんのやなぁー。それより飯や飯…」

+

リオ「まさか、コンタの彼女って…………」
※違います
リオ「そうなのか。うーん、まあ仲良くはなさそうだよな」
 雷兎くんを追いかける

フリス「おなかすいたねー……何がいいかな?さっき言ってたソバって、どれ?」

+

ガンジ「よく言い合いしてるぜ!ま、喧嘩するほど仲悪いって言うしな!」

剣太郎「そば?………えーっとな、これや!」
店を指さす

+

リオ「そうか……。……それを言うなら喧嘩するほど仲良い、じゃないか?!」

フリス「小さいお店……じゃここ行こうか!」

+

ガンジ「あれ?そうだっけか?」

剣太郎「結構本格的なんやな……あの姉ちゃんこういうの趣味なんか」

+

リオ「そうだろ……。そんで、何食う?」

フリス「それは、知らない……」
 席につく
フリス「……えっと」
 どうすればいいのか困ってる

+

ガンジ「んー、なんでもいい!」

剣太郎「おーいウサギ!ソバくれー!」
大声で叫んでる

+

リオ「もうテキトーに店入ろう」

『!』
 ラビーは指で一つ?二つ?と聞いてくる
フリス「あ、えっと、じゃあ二つ!」
 ラビーは頷くと、奥に消えていく
フリス「そうやって頼むんだ……」
 ちょっと驚いた

+

ガンジ「じゃ、ここにしようぜ!」
本当に適当に入った

剣太郎「頼み方も知らんかったんか……」

+

フリス「いや、こういうカウンターに向かって注文するのってギルドの酒場ぐらいだから……普通のお店でそういうことするのかぁって」
 楽しそう
+

剣太郎「ええ、普通ちゃうこれ?」

+

フリス「……ふふ、コンちゃんの普通を体験できるのは楽しいな」

+

剣太郎「ふーん……注文するだけで楽しいんか」

+

フリス「うん。ソバってどんなのだろ……」
 ラビーが蕎麦を二つ持ってくる
フリス「……え、黒い」

+

剣太郎「え、そんな黒いか?いただくでー!」
フリスちゃん他所に食べ始める

+

フリス「……」
 コンちゃんが食べるところを見てる

+

剣太郎「なんや食わへんの?美味いで?」
めっちゃ食べてる

+

フリス「それ、お箸?」

+

剣太郎「………せやで?」

+

フリス「コンちゃんお箸使えるんだね。使いこなせる自信ないな……」
 がんばってフォークとれんげを使って食べようとしてる

+

剣太郎「んなんこうやってやったら持てるで?」
箸の持ち方見せる

+

フリス「……んんー」
 箸に持ち替えて、見よう見まねで動かしてみる
フリス「難しい!!ディルは修行とか言って箸使えるようにしたっていうけど!」
 紛らわすようにつゆを飲む
フリス「でもさ、このスープは甘くておいしいね……。スープの中に黒い麺が入ってる、面白い食べ物!」

+

剣太郎「慣れたら簡単やで!…美味いやろ〜麺も美味いから食べろや〜!ごちそうさーん!」
もう食べ終わった

+

フリス「はっや!!……くっそうやってやる」
 がんばって麺と格闘しだす

+

剣太郎「はは、その意気やで!」
肘ついてフリスちゃん見てる

+

フリス「……むー」
 掴んでも掴んでも落としてしまう
フリス「こんなのが簡単って器用だねコンちゃん……」

+

剣太郎「慣れやって慣れ!」
笑いながら見てる

+

フリス「うっさい、今日始めて使ってんだよ…………あ」
 って言ってる合間に掴めた(箸交差してますが、多めに見てあげて)
 そのまま口に運ぶ

+

剣太郎「おっ!できたやん!まだまだブサイクな持ち方やけどな〜!……ウサギさん、なんかお菓子ない?」

+

フリス「ん、あ……おいしい……食べたことない味だなぁ」
『……!』
 ラビーは悩んだ挙句、何かのチケットをくれた
 和菓子引換券、と書いてある

+

剣太郎「ん?なんこれ?……どこで使うん?」

+

『!!』
 ラビーはチケットを指指している
フリス「ん?なにそれ?……見せてー」
 チケットの裏には
・温泉街のどのお店でも使用可能☆
・今日中に使ってね☆
と手描きで書かれている

+

剣太郎「へー、どこでもか!……こんなん書くんあの姉ちゃんくらいやろな……。もう1枚くれへん?カノジョさんのぶん」

+

フリス「あたしは特には……」
 ラビーはコンちゃんにもう一枚チケットを渡した!

+

剣太郎「ええんやええんや!貰うんタダやしな!おおきにウサギさん!」
ラビーちゃんぽんぽん。チケットをしまう

+

フリス「ウサギさん、ありがとうー」
 がんばってまだ食べてる。ちょっとだけ慣れてきたお箸
 そんなこんなでやっと食べ終わった
フリス「ごちそうさま」

+

剣太郎「よっしゃ、食い終わったな!ちょっと休憩してからどっか行こや!……行きたいとこあるか?」

+

フリス「とってもおいしかったよ、ありがとうコンちゃん。……ちょっと右手痛くなっちゃった」
 手をプラプラさせている
フリス「行きたいところ……うーん、町並みを見ながらお店とかも見たいなぁ。観光案内してほしい!……公園とかあれば最適なんだけどね」

+

剣太郎「まだまだやな!……じゃあ適当にほっつき歩くか〜!公園か…どやろあるんかな?」

+

フリス「む……、そのうち慣れる、んでしょ?」
 まだまだって言われたことにムとして言い返してた
フリス「ま、あったらでいいね。……ウサギさん、ごちそうさま」
 フリスは銀貨二枚をラビーに渡す(さりげなくコンちゃんの分も含めて)。と、ラビーはさらに地図をくれた
 なにやら赤い印がついてるが、そこは庭園と書かれている
フリス「……ありがとうウサギさん」
 二人は蕎麦屋さんをあとにする

ミラ「トビさーん!ユウ兄ー!」
 ミラはシラちゃんの手を握りながら、少し先で手を振ってる

+

剣太郎「はは、せやな!……ちょいちょい、ワイの分まで何払うてんねん……後でなんか奢らせてな!ふーん、庭園か…行ってみるか!」

シラ「ミラさん速いです……!」
トビ「はいはい、ちょっと待ってくれよ」
駆け足で追いかける
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