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02 探索編

シャルロ「……わ……!?」
ブラン「た、高っ!?……危なかったですね!」
シャルロ「……でも、これどうやって降りるんだろ」

+

ヴァニラ「(また面倒なことをしてくれたな……)」
フェオ「うーん……どうしよう……こ、こわいね」
ヴァニラ「……ふむ」

+

シャルロ「……オレは木登りしてるし慣れてるかな………」
ブラン「木登りでどうにかなる高さじゃないですけど!?……ヴァニラさん、どうかしました?」

+

フェオ「底見えないなぁ……」
ヴァニラ「……いや、どうせここはリディアが管理してる場所には違いないんだ。なら飛び降りてもなんらか死なない配慮はしてくれているだろう」
フェオ「えっ、ちょっとそれってまさか……」
ヴァニラ「何を躊躇う?……行くぞ」
ヴァニラはそのまま扉の向こうに飛び降り、落ちていった
フェオ「うわあ!?ヴァニラ!?」

+

シャルロ「……なるほど………」
ヴァニラさんに続いて飛び降りた
ブラン「そう考えればそうだね。じゃあ俺も………」
フェオくん見る

+

フェオ「…………うう、行くよ!……どうにでもなれ!」
フェオも飛び降りた



ディル「ぎゃあーー!!」
ディルが地面に落ちる寸前、何かがクッションになって幸い激突することもなく着地した
ディル「……いってぇ、雑すぎるよカズトさん!!!……ってバカこっち落ちてくんな!」
ディルが落ちたその上からカルロ兄が落ちてくる

+

カルロ「うお………!?」
見事にディルさんにぶつかる
カルロ「………生きてるな」

+

ディル「わー!!……」
ディルは下敷きになった!
その後からカズトが落ちてきて地面へ綺麗に着地する。鈴が鳴った
カズト「だいぶ落ちたな」

+

カルロ「……意外と怖くはなかったな……。あいつらはどこにいるか……」

+

カズト「三番町は二番町の雰囲気とはがらっと変わったな。ダウンタウンやアンダーワールドのような薄暗い印象を受ける」
ディル「……なんでもいいけど、さっさと降りてくれ!」
カズト「ディルが下に敷いてるそれは……」
ディル「へ?」
なにやら赤く長いものがとぐろを巻いているようだが……?

+

カルロ「ああ………」
ディルさんから降りる
カルロ「なんだそれ?」

+

ディル「な、なんだ……これ……」
ディルも降りて覗き込むと、金色の瞳と目があった
ディル「!?へ、蛇!??」
赤く長いものは、赤い鱗を持つ蛇だった。しかもそれ相当の大きさである
ディル「なんでこんなところに!?」
赤い蛇はゆっくりと顔を上げると、三人を睨んでいた。口元からは青い舌がちょろりと覗き、わずかに火の粉が飛んでいる。つまり炎の大蛇……
カズト「(なるほどクッション代わりか)」
カズトだけとても冷静だった

+

カルロ「おいおい、クッションの代わりがどえらいモンじゃねぇか……」

+

ディル「見る限り炎っぽいよな!?カルロ、なんとかしろー!」
蛇はにじり寄ってくる
カズト「……」

+

カルロ「えい」
蛇の顔殴った
※怪力

+
ダメージが通ったらしく後退して頭を横に振る
ディル「効いてるな!よし今のうちに……」
カズト「多分そいつ……」
すると蛇の目つきが変わってカルロ兄を睨みつける
ディル「……あれ?これまずくない?」

+

カルロ「……………よし、逃げるか」
走り出した

+

ディル「うおおお!」
ディルが逃げ出すと同時に大蛇は二人を追いかけ始めた
カズト「……召喚獣か」
一人置いてかれたカズトはそんな二人の様子を遠巻きに眺めていた

+

カルロ「もー!めんどくせぇな!どうすりゃよかったんだよ!?」
走るスピード上げる

+

ディル「何してくれてんだよ!?バカカルロ!?……うわ、速っ!置いてくなーー!!」



レンカ「三番町か……そういや宿出る時にカードみたいなのもらったな?これで行けんのか、ツェザはどうする?」

+

カルロ「お前がどうにか知ろっつったんだろ!!!!」
ディルさん引っ張る

ツェザーリ「何もすることないしな……僕も行くよ(鈴返したいし)」

+

ディル「どうにかしろっつったけど!!明らかに怒ってる!!……そこの二階に窓が開いてる!」

レンカ「なら行こうかー。ミナたちも全然帰ってくる気配無いしな……」
身支度する
レンカ「ツェザって、いつもそんな重そうなカバン持ち歩いてんのか?」

+

カルロ「入れってか……!?」

ツェザーリ「出かけるときは基本持ち歩いてるな……」

+

ディル「このままだと食われるぞ!?いいのか!?」

レンカ「うーん、大変だそうだな。……どうせ建物ん中歩くんだし、そんなにいらないだろ。今ぐらい置いてけば?」

+


カルロ「はぁー、俺はお前置いてけば食われないんだけどな!」
二階の窓に飛び込んだ

ツェザーリ「そうだな……まぁさすがに怪我する奴なんていないだろうし」

+

ディル「へへ、ありがとよ!」
窓に入った二人をそれ以上追いきれず、大蛇は諦めて戻っていった
ディル「なんとか助かったぁ……。でもあの蛇見たことある気がするんだよな……。さて、ここはどこだ……?」

レンカ「そうそう。身軽になんなきゃ羽伸ばせねーぜ?……ま、肩凝ってんならマッサージぐらいはしてやっけどよ」

+

カルロ「あの蛇はなんだったんだ……。誰かの家とかじゃないだろうな?」

ツェザーリ「気持ちだけもらっておく」
白衣も脱ぎました。鈴をズボンのポケットに入れる
ツェザーリ「さて、行くか」

+

ディル「うーん……家か」
言われてみると雑誌が散乱していて、生活感がある
ディル「……あ、水が置いてある!どうせだし、もらってこー」

レンカ「おっけー、行こっか!あ、あたしなんか飲んでから行きてぇな」
ポニーテールを揺らして部屋から出た

+

カルロ「おいおい、勝手に取るなよ……」

ツェザーリ「ならドリンクバーにでも寄るか……」
レンカさんに続く

+

ディル「でも住んでるったって誰が住んでんだ?忘れそうだけどここ宿の中……宿の中だよな?」
聞くな

レンカ「わりぃな。……うーん、フェオたちはどこまで行ったかな」

+

カルロ「知らねぇよ……リディアとか住んでんじゃねぇのか?」
適当

ツェザーリ「別に構わない。迷ってなければいいけどな……まぁ大丈夫だろう」

+

ディル「リディ姉は……いやリディ姉ならありえるかな……?」
いろいろ部屋の中を物色している

レンカ「あんがと!」
ドリンクバーまで来た

+

カルロ「よく物色するなぁ……てかなんでこんな本が散らかってんだ?」
雑誌のことです

ツェザーリ「急ぐことはないしゆっくり飲めばいい…」
座る

+

ディル「わーこの置物こわー……え?本?確かに散乱してるなぁ……なんて書いてあるんだ?」

レンカ「ま、じゃあ手頃に紅茶かなぁ……チャイ飲も」
チャイのミルクなしを作ってる

+

カルロ「そこまで他人のもん見たくないんだけどな……」
雑誌を手に取る

ツェザーリ「紅茶が好きなのか?」

+

ディル「でも生活感はあっても住んでるかわかんねぇし、いいだろ?うわーこれなんだ?キャラメル?もらってこー」
ディルはキャラメルを二つほどポケットに入れた

雑誌には『発見!未知のウルトラ生物!?特集』と書かれている

レンカ「んー、そうだなわりかし好きかも?」

+

カルロ「そりゃドロボーだぜ……?俺は知らねぇぞ。……なんだこの本?意味わかんねぇな」
雑誌ペラペラめくる

ツェザーリ「……そうか………」

+

ディル「言われたら謝っとくからへーき。オレからすりゃあよく本なんて読む気になれるよなって話なんだけど。……なんかそこに落ちてるビビッドな本目立つな?」
一つの本を指差す(自分は読まない)

レンカ「ま、紅茶よりもアイランっつーのが好きなんだけど……ちょっと手間だからな」

+

カルロ「はぁ……」
指差された本を手に取る
カルロ「自分で読めよ…」

ツェザーリ「ここにもあるのか……なんでも揃ってるなここは」

+

ディル「いやぁ、オレ本とは相性悪いんで!本好きな人にお任せしときますわー」

『この本を手にした君に朗報だ!君は禁止魔法集団のアジトを知っているか?……この本に暗号を印しておく!これが集団のアジトだ!くれぐれも気をつけたまえ!』
どうやら児童向け冊子のようだが……?ページをめくると、赤い手書きの字でなにやら書いてある
『おおくきぎなくすずぎをくなぎくらぎせ』
冊子の一番うしろには何かがくっついてる、小さな釘抜きのようだ……?

レンカ「それな……。アイラン知ってんのか?」

+

カルロ「(謎解きか……しかも子供だましレベル………釘抜きだからくとぎを抜いて読めばいいんだな)……おおきなすずをならせ」

ツェザーリ「…いや、知らない」

+

ディル「……?大きな鈴?」
ディルは壁にかかった三番町のマップを見ていた

レンカ「アイランっつーのは、いわばヨーグルトかな?ヨーグルトに塩とお湯を足してミントの葉を乗せて飲むものなんだけど、アタシの故郷でよく飲んでたものなんだ。知ってる人もなかなかいないってのが驚きだけど」

+

カルロ「あったか……?」

ツェザーリ「そんな飲み物があるのか………面白いな」

+

ディル「大きい鈴ってなんだよ……カズトさんの首にあった鈴しか思いつかないけど……。というかこのマップもよくわかんないな!」
マップには上に亀、左に虎、右に蛇、下には鳥が描かれているだけで建物の名前は書かれていない。
ディル「蛇って……さっき降りてきた場所か?……他になにか書いてないのか?」

レンカ「ここにもあるみたいだし、今度飲んでみなよ!……さてと、そろそろ行こうか?」

カズト「……なるほど、面白いことをするもんだ」
カズトは大蛇のいなくなった後ろにある建物を見て言った。そこには赤い鳥居が覗いていた
蛇が戻ってくる前にカズトはその鳥居をくぐった

+

カルロ「よく分からねぇな……蛇はさっきいたとして……

ツェザーリ「………そうだな」

+

ディル「カルロがわかんねーんならオレもわかんね!……よくわかんないけど、ヒントがないんじゃしょうがねーし戻ってみるか?それとも他の場所目指してみる?……え、でも蛇戻ってっかなぁ、そもそも大きな鈴ってなんのヒント?」

フェオ「わあーー……あああ!」
四人が落ちてきた!その下にはもちろん蛇がいた

+

カルロ「………鈴…………ん?大きな鈴って、神社にあるよな?」

シャルロ「よっと……」
着地した
ブラン「……うわわ!」
こっちもなんとか

+

ディル「んー……そうだな!赤い鳥居があってー……鳥居ってことはもしかしてこの鳥の場所か!?」
おそらく違う

フェオ「……みんなよく飛べたよね、うわあよかった生きてる!」
ヴァニラ「やはり無事だっただろ?クッションはなかったが……代わりにこれがクッション代わりになったんだな。これは……蛇か?」
フェオ「へぇ!?蛇ー!?」

+

カルロ「んー………なんか、こんなの解いてまでアイツのとこまで行きたくねぇなぁ」

シャルロ「あ、ホントだ………顔どこだろ……」
ブラン「ひー!?蛇!?蛇!?」
蛇からすぐに降りました

+

ディル「うーん、手が込んでるよな……。でも、どうやって戻るよ?入り口はめちゃくちゃ高い位置にあるんだぞ?」

するとブランくんが降りた丁度その真横に金色の瞳が覗いていた

+

カルロ「そう言われるとそうだな……面倒だ」
寝転がる
カルロ「……もしも赤い鳥居があるのならあの蛇に隠れてたりしたのか……?蛇も赤かったし……」

ブラン「……へ?ぎゃああああああ!!」
シャルロ「あ……あった……」

+

ディル「うわ、その可能性もあるな!……でもそれってもし蛇があの場所に戻ってたら、また鉢合わせるハメになんねーか?」

フェオ「えっ……うわああっ!??」
ヴァニラ「落ち着け……」
ブランくんに顔を近づけてくる
フェオ「なんでそんな冷静なの!?」
ヴァニラ「何をそんなに慌てる?……こやつは召喚獣だ。ともすれば主は一人だけだろ」
フェオ「……リディ姉?」
ヴァニラは蛇の胴を撫でている
ヴァニラ「それに……その……か、かわいいじゃないか」

+

カルロ「………それはまぁ、どうにかするんだよ……」

シャルロ「リディアさんの……なら、味方……?」
ブラン「…………へっ?」
ヴァニラさん見てキョトンとしてる

+

ディル「どうにか、ってアバウトだなー!じゃあもう得る情報が無いようなら行くか……?」

フェオ「か、かわいい?」
ヴァニラ「ああ……」
すると蛇は起き上がってヴァニラの方を向きスリスリし始めた
ヴァニラ「ふふ、かわいいやつめ。召喚獣でもこのようなかわいいやつもいるのだな」
そのまま撫で続けている

+

カルロ「そうだな……どうにかなんだろ」

ブラン「(どこが可愛いんだろ)」
蛇が離れたのでホッとしてる
シャルロ「ヴァニラさん……もふもふしてなかったら大丈夫なんですね………オレも触りたい……」

+

ディル「おっけー……じゃあ戻ろうかー。蛇の元に……あ、でもこれで元の場所に戻ってるなら何かあるのかもしれないな?」

ヴァニラ「大丈夫だろう、危害は加えないだろうし。いい子だ」
フェオ「うーん……ヴァニラの感性がたまにわからないな……。それでどこへ行こうか?」
ヴァニラ「ここはまた広そうだな……宿の中か本当に?」

+

カルロ「また誰かここに来たとか?」

シャルロ「わぁ、硬い……」
蛇撫でてる
ブラン「早くここから離れましょうよー!どこに行きますか?」
足踏みしてる

+

ディル「あー……なるほど……。とにかく戻ってみて、それからだな!窓から出る?」

フェオ「こういう町の雰囲気って結構好きかも」
ヴァニラ「リディアの居場所がどこにあるか……だな。名残り惜しいが歩いてみよう……とその前に」
ヴァニラはその場で魔導書を開くと、なにやら唱える。すると足元に蜘蛛の巣のような影が現れ消えた
フェオ「何をしたの?」
ヴァニラ「目印だ。迷った時いつでも戻ってこれるようにな」
フェオ「なるほどー……迷う前提かぁ」

+

カルロ「まさかホントにシャルロが来ていたりしねぇよな………窓からでいいだろ、めんどくせぇし」
窓から飛び降りる

ブラン「すごい便利ですね……!まぁ確かに迷いそうな感じはしますし………シャルロさん、はぐれないでくださいね?」
シャルロ「………?」
勝手に歩いてる
ブラン「ほら、そういうことするから毎度毎度はぐれるんですよ!?」

+

ディル「うーん、なんとも言えないなぁ」
続いて飛び降りる

フェオ「わあ、迷子になりそうな人が早速いるのか……」
ヴァニラ「……シャルロに目印をつけといた方がいい気がしてきたな……」
フェオ「……そっか、なるほど」
ヴァニラ「……?どうかしたか?」
フェオ「いや、なんでもないよ」
ヴァニラ「……?」
フェオが小さく何かを唱えると、シャルロくんの足首に冷気が集まってきた。シャルロくんは気づいていないようだ!
フェオ「(僕がこの冷気を辿れば、少なくとも僕はシャルロの居場所を知ることができる、かなあ?)」
そして四人は大蛇の場所を後にした

+

ブラン「(あ、フェオがシャルロさんになんかやった………)」
シャルロ「…ふあ……」
あくびする
ブラン「(気づいてないし、てかどんだけ眠いんだよ)」
シャルロ「………で、何しに来たんだっけ………」
ブラン「…はい……?」

+

フェオ「えーと……」
ヴァニラ「リディアに会いに行くんだ」
フェオ「そうだね……(説明省いたな)」

+

シャルロ「あ、そうだった………で、リディアさん何処にいるんですか……?」
ブラン「リディアさんに会うためにリディアさんを探してるんです!」
シャルロ「………?」

+

ヴァニラ「何処にいるのか、わからないんだ……。三番町にいるとは言っていたんだがな」
フェオ「それにしても……町ごとに雰囲気が全然違うんだね……」
ヴァニラ「そうだな……このまま歩いててもあまり変わらないだろう、どこかにはいってみるか?」

+

ブラン「あの人本当に何考えてるか分からないです……。そうですね、適当に入ったら何かあるかもしれませんね」
シャルロ「ここ、オレたちの他にも誰かいるのかな………?」

+

フェオ「わかったらすごいと思うよ……」
ヴァニラ「そうだな……、通行証をもらったのは全員と見て間違いないだろうから、暇つぶしにここへ来るものもいるやもしれんな」
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