02 探索編
カルロ「相変わらずだな……。出てこないな……どっか遊びに行ってんじゃないのか?」
*
八咫「うわぁ、惜しかったわ……おお、そんなんあるんか!勇者サマ、チョコで我慢しいや!」
+
ディル「リディ姉に限ってそれは……ありえるな」
スイッチ連打してる
*
カズト「……」
リディア「じゃあカズくん!あーん!」
カズト「……は?」
リディアは包装紙を外してカズトの口元へ持っていく。カズトはものすごく嫌そう
+
カルロ「………もう自力で道探した方がいいかもな……」
*
八咫「せっかくのリディアちゃんのあーんやで?もっと喜ばな〜!」
+
ディル「かもなー。……ん?」
目の前に一枚の紙が落ちてくる
ディル「なにこれ」
『ただいま宇宙戦隊リディアは外出中につき出れませーん!ちなみに三番町へは緑タイルの部屋を右に二歩前進でっす☆』
ディル「……だってさ?」
*
リディア「そーだよー!プレミアムフライデーだよー?」
カズト「……それをする必要を問いたい」
リディア「ないよ?なんとなーく、こっちのが面白いじゃん!ほらあーん!おなかすいたでしょ?」
カズト「そうまでして食べたくない」
リディア「プライド高いなぁ、ギブアンドテイクだよ?」
カズト「オレの利が低い」
リディア「もー…………。じゃあヤタちゃん、あーん!」
+
カルロ「………なんで紙だけ落ちてくるんだ……。緑タイルの部屋?」
*
八咫「もったいないな〜。わ〜い!」
人の姿になると口を開ける。
+
ディル「緑タイルの部屋ってどこだ?まーヒント見たいだな!探そうぜー!」
*
カズト「……」
小さくお腹が鳴っている
カズト「……」
無視して膝抱えて座ってる
リディア「カズくん我慢はよくないよー?なら何なら食べたい?」
カズト「……」
リディア「わーん!カズくんが反応しなくなっちゃったよー!今ディルくんとマーくんがご飯探すの諦めてこっち来るみたいだから、あたしの部屋でパーティしようよー」
カズト「……」
リディア「うわーん、ヤタちゃーん!」
+
カルロ「そうだな……」
*
八咫「ん〜、美味しいわ〜。美人さんにそんな反応したあかんで勇者サマ〜!」
+
ディル「まず……ここは床が赤色だから、全然違うな?」
*
カズト「…………腹減った」
リディア「じゃあ何なら食べたいの?」
カズト「……肉まんでいい」
リディア「肉まんかぁ、ヤタちゃん持ってる?」
+
カルロ「適当に歩いてたら見つかるだろ」
*
八咫「え〜、ワシおにぎりしか持ってない〜」
+
ディル「よっしゃどっちが先に緑タイルの部屋見つけられるか勝負だ!」
しかし辺りに大きな腹の虫が鳴り響く
ディル「……。と、思ったけど、正直早く何か口にしたい。空元気もそろそろ無理……」
とぼとぼ歩いてく
ディル「(そーいや床がオレンジ色の部屋まで来たな……)」
*
リディア「そっかぁ、実はあたし持ってるよ!」
なんで持ってるんだとはもうツッコまなかった
カズト「……」
リディア「半分こしよー?半分はヤタちゃんにあげるね!」
肉まんを半分に割って片方を八咫さんに渡す
カズト「……自分で食べる」
リディア「わ!なんであたしがカズくんに食べさせてあげようとしたことわかったの!?超能力者!?」
それでも屈んでカズトと目線を合わせる。そして口元に肉まんを近づける
リディア「どうぞ?」
カズト「…………っ」
カズトは諦めたのか、そのまま肉まんをかじった。結局、全部食べた(食べさせられた)
嫌みに鈴が鳴る
+
カルロ「ぷっ……腹の音鳴ってんぞ」
笑ってる
カルロ「ま、大人しく行こうぜ……。ん?(さっき赤で今オレンジ……?」
*
八咫「わーい、おおきに!」
肉まん食べてる
八咫「じゃあリディアちゃんにはおにぎりあげるわ〜!」
包んだおにぎり出てきた(2つ入)
+
ディル「だってさすがにはらへった……。相変わらず広いな二番町も」
*
カズト「……不味い」
リディア「でもおなかすいてたんでしょー?わー!ヤタちゃん大好き!ありがとう!」
おにぎり受け取る
リディア「でもあたしそんなにおなかすいてないのよね!……一個カズくんにあげてもいい?」
+
カルロ「ここで狭いのはあの動く部屋くらいだろうなぁ……」
*
八咫「ワシもリディアちゃん好き〜!ええで、リディアちゃんの好きにしてや!」
+
ディル「だよなぁ、あのちっちゃい部屋の仕組みもよくわかんないけどな。リディ姉だしわかんないな。……わあなんだこれ?」
※メダルゲームです
*
カズト「だから自分で食べるって……」
リディア「わーい!ヤタちゃんありがとうー!……はい、カズくん」
自分の分食べつつ、またも口元へと近づける
カズト「…………」
リディア「どうぞ?」
腕伸ばしてリディアから奪おうとするが、避けられてしまう
リディア「ダーメ!あたしがカズくんにあげたいのー!」
カズト「なんで……」
+
カルロ「変なもんばっかりあるなここは……」
*
八咫「も〜、素直に受け取りや〜!照れるのは分かるけど〜」
+
ディル「一番町とは全然雰囲気違うよな!さっきの別の方の部屋も行ってみてぇな!……お、すげえ!今度は黄色い床か!カラフルだな」
*
リディア「ヤタちゃんのおにぎりおいしー!」
全部食べた
カズト「……」
リディア「食べたいんでしょ?」
カズト「……」
なんかもう反抗する方が面倒になったのか、大人しく口を開けて待った
リディア「えへへー、いい子!」
その口におにぎりを持ってくと、素直に食べ始めた
リディア「(うーん、せっかく人らしい反応見せてたのに、やっぱりふとした瞬間に感情を殺しちゃうんだねぇ。でも……)カズくんごちそうさまね!」
食べ終わったカズトを思わず自分の胸に抱き寄せた
+
カルロ「あの人の趣向がよく分からないな……。多分その床……虹色の順番になってるぜ」
*
八咫「あ〜!ええな、リディアちゃんの愛の抱擁!」
+
ディル「……えっ、虹色って順番あんの?」
そこからだった
ディル「ってことは赤、オレンジ、黄色ってきて次はなんだ?」
*
カズト「……これで満足か?」
リディア「カズくんってば冷静すぎるわよー。じゃあヤタちゃんもおいでー!」
+
カルロ「お前知らねぇのか………虹色は赤、オレンジ、黄、緑、青、藍、紫の順番だ。だから次は緑のはずだ」
*
八咫「わーい!」
リディアさんに抱きつく
+
ディル「へー、そうなんだ!じゃもうすぐか……?」
*
リディア「わーい!みんな仲良しー!アイラブゆー!」
カズト「……鈴外してくんないかなぁ」
リディアはそれは無視した
+
カルロ「そうだな……」
*
八咫「勇者サマもラブラブしよ〜や!」
+
ディル「ここは、なんかさっきよりも体動かすゲームが多いのかな?じゃあ緑の部屋は何だろう……」
*
リディア「ラブラブしよー!」
ちょっと強く抱きしめる
カズト「……(早く離してくんないかなぁ)」
+
カルロ「もっとハードなのになっていくんじゃねぇか?分からねぇけど」
*
八咫「はよ離せとか思たらあかんで〜!リディアちゃん、もっとやったれ!」
+
ディル「ハードなのってどんなん?……あ、本当だ緑色の床になってきたな!ここを……右だっけ?」
*
カズト「うわ」
リディア「へいへい!逃さねーぜ勇の字!!」
顔と胸が近いがカズトは表情一つ動かさない
+
カルロ「スポーツとか言ってたから激しいやつになるんじゃないかって………右に2歩だったな」
*
八咫「へいへいへい!」
+
ディル「右に二歩って……」
それ通りに進むと、紐が垂れ下がっていた
ディル「……これ?」
+
カルロ「…………上れってか……」
+
ディル「上るのか、まじか。先陣任せた!」
+
カルロ「……引っ張ってもなんもないよな………」
紐引っ張る
+
カルロ兄が紐を強く引っ張ると、天井に穴があいて巨大な玉が出てきた
ディル「何あれ?……もっかい引っ張ってみる?」
+
カルロ「あれ………上るんじゃなかったのか……危ねぇ。……しかもこれ、なんか出てくるやつだろ」
もっかい紐引っ張る
+
カルロ兄が紐を引っ張ると、玉が割れた
ディル「うわあっ!?何!?」
玉の中から暖簾が垂れてくる
ディル「三番町はこの先?え、上?」
上向きの矢印と共にそう書かれていた
+
カルロ「…………おいおい、どうやって上に行くんだ?」
+
ディル「え、やっぱり上って行くしか……?」
※案内板などの上向き矢印が指している方向は……?
+
カルロ「あ………そうか……。上じゃなくて、前だな……。分かりにくいなぁ」
+
ディル「……前?」
垂れ幕の向こうを見てみると通路が伸びていた
ディル「あー、なるほど……そういうこと……」
通路の方へと歩いていく
+
カズト「……(まだかなぁ)」
カズトはまだ抱きつかれていた
リディア「カズくんって本当に無反応でつまんないなぁ!……あ、そろそろ来るかな!」
+
カルロ「こんなめんどくさいことしないでくれよな………あ」
八咫「お、お二人さん来たで〜!」
+
カズト「……」
リディア「やっほー!マーくん!ディルくん!さっきぶりね!!」
ディル「リディ姉!……って、はああっ!?カズトさんずるい!そこ、そこ変わってくれ?!」
カズト「……こいつをどうにかしろ」
リディア「カズくんてちょうど抱きやすい大きさなのよね!」
+
カルロ「(てかいつの間にマーくん呼びに)俺にはカズトが気の毒に思えるけどなぁ」
+
カズト「……」
リディア「でも嫌じゃないんでしょ?」
カズト「……胸が無いよりはマシだ」
ディル「リディ姉オレも!!」
リディア「しょうがないなぁ」
リディアはカズトを名残惜しそうに離す
リディア「じゃあ、おいかけっこね!」
リディアが扉に手をかざすと、三番町への扉が開いた
リディア「えへへー捕まえてごらーん!」
そのままリディアは八咫さんを抱えたまま扉に飛び込んで……消えた
ディル「!?」
扉の先には道がなく、近づいてみると遥か下に街らしき場所が見えた。道はないものの高い建物がいくつも建っている
カズト「……くっそ、また面倒な……」
カズトが扉の方を向くと鈴が鳴る
カズト「オレは用事があるからこの先に行く。お前らはどうする?」
+
カルロ「(カズトもそんなこと考えるんだな)……あ、おい!?」
八咫「ほな少年たち、あでぃおーす!」
カルロ「はぁー…………もう面倒だからディルに合わせる」
+
ディル「もちろん行く!なんか面白そうだし!」
カズト「……というか、まだ報酬代わりの働きをしてもらっていない。だから否が応でも手伝ってもらおうか」
ディル「手伝うって何を?」
カズト「あの召喚士を捕まえてこの鈴を外してもらう」
ディル「……あ、それオシャレじゃなかったのか」
カズト「……」
+
カルロ「だよな〜。……オシャレなわけないだろ……どう見てもダサいじゃねぇか。捕まえるの苦労しそうだ………」
+
ディル「ちからずくで外せないのか?」
カズト「それができたら苦労は無いな」
ディル「そっかー。……それで、どうやって行く?」
道は無い
+
カルロ「………下りるにも無茶すぎるしな……。他に道とかないのか?」
+
ディル「えー!また回ってくんの!?もうさすがにつらい……」
カズト「……そこに立て。このまま降りる」
ディル「は?ちょっと待て正気ですか?」
と言いつつ立つ。そしてカズトは何食わぬ顔でディルを蹴り飛ばした
ディル「!??」
咄嗟に腕で蹴りをガードするが、ディルはそのまま町へ落ちて行く
+
カルロ「……………あ…………」
唖然としてる
カルロ「(……これ、自分で飛び降りた方がマシか?)」
+
カズト「……どうする?渋るなら投げ飛ばす」
+
カルロ「……はいはい、自分で降りますよ………」
躊躇なく飛び降りた
+
カズト「……」
カルロ兄に続いて、飛び降りた
*
フェオ「わあ……ここ、二番町?」
ヴァニラ「……のようだな。奇妙な部屋だったな……」
+
ブラン「なんか……宿とはまた違う雰囲気ですね………あの部屋動いてましたね…」
シャルロ「……寝心地悪そうな部屋だった………」
+
フェオ「基準がそこなんだね……」
ヴァニラ「ここからさらに三番町への道を探さなければいけないのか、骨が折れるな」
フェオ「……道が分かれてるね?どっちだろう……」
フェオ「そういえばヴァニラ、いつもと髪型違うんだね?」
ヴァニラ「そうだな。かんざしを譲ってもらったから、たまには違う髪型もいいだろうと思ってな」
+
ブラン「標識くらい立ててくれればいいのに……」
シャルロ「勘……?……あ、ホントだ………ブランみたいな髪型…」
ブラン「かんざし、誰からもらったんです?」
+
ヴァニラ「トビとシラからだ。トビはリディアからもらったと言っていたがな」
フェオ「そうなんだー。まとめてるのも似合うね!」
ヴァニラ「ありがとう。それでどっちに行こうか?ふた手に分かれるというのも手だが……」
フェオ「せっかくなんだし一緒に行こうよ。時間はあるんだし……じゃあシャルロの勘に任せようか?」
+
ブラン「なるほど……何故またリディアさんが………まぁいいか」
シャルロ「……分かれたら合流するのが大変………。多分こっち…」
適当に曲がった!
+
フェオ「わーい!行こー」
ヴァニラ「お前は、ちゃっかりしてるよな……」
シャルロくんについていく。
フェオ「床が赤い!しかも何このキカイ!ぬいぐるみが入ってる!」
ヴァニラ「相変わらず理解しかねるオブジェが置いてあるな……」
+
シャルロ「………ぬいぐるみ、飾ってるのかな……?」
ブラン「はは、見たことないものいっぱいだなぁ!ん……?」
スイッチ発見
+
ヴァニラ「飾るにしても、もっと綺麗に飾ればいいものを……これではぬいぐるみも報われないな」
フェオ「(多分飾ってるわけじゃないと思うな……)」
ヴァニラ「ん?なんか見つけたのかブラン?」
+
ブラン「なんかスイッチが……」
シャルロ「……押してみよう…」
押した
ブラン「ちょっ、何適当に押してるんですか!?」
+
スイッチを押すと、けたたましい音が鳴り響く
フェオ「えっ!?何!?」
ヴァニラ「……?」
+
ブラン「ほらー!もう嫌な音しかしないじゃないですか!」
シャルロ「………別に何も起こらないんじゃ……」
+
フェオ「なんか聞こえる……」
するとどこからともなく武装したラビーが現れた!それも……たくさん
ヴァニラ「……ひゃっ!?」
ヴァニラの顔が青くなる
フェオ「あーうん……なんかよくわかんないけど逃げよっか?」
+
シャルロ「あ………ウサギいっぱい……」
ブラン「もー!攻撃してくる気満々じゃないですかー!」
シャルロ「……でも、ウサギは仲間じゃないの………?」
ブラン「そんなの知らないですよー!とりあえず逃げよう!」
走る
+
ヴァニラ「……やめろ、それ以上近付いてくるな!!!<黒炎(フレア)>!!!」
黒い炎がラビーたちに向かっていく
フェオ「わー!ヴァニラー!落ち着いてーー!!攻撃しないでー!!何がどうなってんの!?なんのスイッチ押したんです!?」
+
ブラン「ヴァニラさーーーん!!三番町探すどころじゃないじゃないですか!」
シャルロ「え………張り紙あったけどちゃんと読んでない……」
+
フェオ「そこ!すごく重要!!」
ヴァニラ「問答無用だ!!焼き尽くしてやる……!」
フェオ「ヴァニラは落ち着いて!!」
そしてなんだかんだで緑の部屋までたどり着いた
フェオ「……あれ?そういえば部屋の色が変わってるね!?」
+
シャルロ「…なんかごめん……」
ブラン「もー!どうなってるんですかいったい!……ホントだ、何かの印とか?」
+
ヴァニラ「シャルロは何も悪くない!……問題は、なんであれあの毛むくじゃらどもを寄こしたことだ!そもそもあのウサギを寄こすということは十中八九あのリディアの仕業に決まっている!あやつはどこまで人を小馬鹿にすれば気が済むというのだ?人が嫌がることを究極に極めているとしか思えん!」
フェオ「(リディ姉は多分そんなこと一切思ってなさそうだけどなぁ)……なんだろ、なんか垂れ幕みたいなのがかかってる……くす玉?」
ヴァニラは魔力をためている
フェオ「……わあ!ヴァニラたちはとりあえずあのくす玉読んでー!僕がなんとかするから!」
そういうとフェオはラビーの前に氷の柵を生み出して妨害する
+
ブラン「長い!セリフが長い!何言ってるのか分からないです!……わかった…ってあれ?」
シャルロ「矢印しか書いてない………」
+
ヴァニラ「このごに及んで嫌がらせか……どうやって上へ登れと言うんだ?」
フェオ「矢印だけ?」
+
ブラン「………これ、登るんですかね?」
シャルロ「………やってみる…」
紐を登り始めた
+
フェオ「……えっ、なんで登ってんの?」
ヴァニラ「シャルロ早くしろ!なんならそのくす玉をあのウサギどもにぶつけてやれ!」
ラビーが柵をやぶって迫ってくる
フェオ「わあ!きたよ!?シャルロ!?」
+
シャルロ「ぶつけるのはちょっと………こうすればいいのかな……?」
天井叩いて壊した
ブラン「わぁぁぁぁ何やってるんですかァァァ!?」
+
壊れた天井がラビーたちに降り注ぐ!
ヴァニラ「よくやったぞシャルロ!」
フェオ「今のうちに……多分矢印は上じゃなくて真っ直ぐ進むんだよ!……あの通路に逃げ込もう!」
+
シャルロ「あ……ごめんね、ウサギさんたち………」
ブラン「なんか色々違うけど早く逃げよう!」
+
そして逃げ込んだ先には
ヴァニラ「なんとか撒いたな……。……これは扉?」
フェオ「なんか看板立ってる!……三番町はこちらから?」
ヴァニラ「とするとここが入り口なのだな。……どうやって開くんだ?」
+
シャルロ「突き破った方が…」
ブラン「シャルロさん、さっきから物壊しすぎです」
+
フェオ「あ、さっきみたいにピッてするのかな?」
ヴァニラ「この通行証をか?どこに……?」
+
ブラン「通行証使えるところありますかね……」
シャルロ「………どこだろ…」
+
ヴァニラ「うーむ……」
フェオ「ま、テキトウにこのドアノブでもやってみようー」
フェオが通行証をドアノブにかざすと……カチャリ、ドアの開く音がした
フェオ「あっ、あいた?」
+
ブラン「お、凄い!さすがフェオ……これで三番町に行ける!」
シャルロ「……三番町、どんなのだろう………」
ドアを開ける
+
フェオ「わくわく……」
ドアの先には、背の高い建物がいくつも建っていた。
ヴァニラ「シャルロ!」
そのまま踏み出そうとしたシャルロくんをヴァニラが制する。もちろん足元は……
*
八咫「うわぁ、惜しかったわ……おお、そんなんあるんか!勇者サマ、チョコで我慢しいや!」
+
ディル「リディ姉に限ってそれは……ありえるな」
スイッチ連打してる
*
カズト「……」
リディア「じゃあカズくん!あーん!」
カズト「……は?」
リディアは包装紙を外してカズトの口元へ持っていく。カズトはものすごく嫌そう
+
カルロ「………もう自力で道探した方がいいかもな……」
*
八咫「せっかくのリディアちゃんのあーんやで?もっと喜ばな〜!」
+
ディル「かもなー。……ん?」
目の前に一枚の紙が落ちてくる
ディル「なにこれ」
『ただいま宇宙戦隊リディアは外出中につき出れませーん!ちなみに三番町へは緑タイルの部屋を右に二歩前進でっす☆』
ディル「……だってさ?」
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リディア「そーだよー!プレミアムフライデーだよー?」
カズト「……それをする必要を問いたい」
リディア「ないよ?なんとなーく、こっちのが面白いじゃん!ほらあーん!おなかすいたでしょ?」
カズト「そうまでして食べたくない」
リディア「プライド高いなぁ、ギブアンドテイクだよ?」
カズト「オレの利が低い」
リディア「もー…………。じゃあヤタちゃん、あーん!」
+
カルロ「………なんで紙だけ落ちてくるんだ……。緑タイルの部屋?」
*
八咫「もったいないな〜。わ〜い!」
人の姿になると口を開ける。
+
ディル「緑タイルの部屋ってどこだ?まーヒント見たいだな!探そうぜー!」
*
カズト「……」
小さくお腹が鳴っている
カズト「……」
無視して膝抱えて座ってる
リディア「カズくん我慢はよくないよー?なら何なら食べたい?」
カズト「……」
リディア「わーん!カズくんが反応しなくなっちゃったよー!今ディルくんとマーくんがご飯探すの諦めてこっち来るみたいだから、あたしの部屋でパーティしようよー」
カズト「……」
リディア「うわーん、ヤタちゃーん!」
+
カルロ「そうだな……」
*
八咫「ん〜、美味しいわ〜。美人さんにそんな反応したあかんで勇者サマ〜!」
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ディル「まず……ここは床が赤色だから、全然違うな?」
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カズト「…………腹減った」
リディア「じゃあ何なら食べたいの?」
カズト「……肉まんでいい」
リディア「肉まんかぁ、ヤタちゃん持ってる?」
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カルロ「適当に歩いてたら見つかるだろ」
*
八咫「え〜、ワシおにぎりしか持ってない〜」
+
ディル「よっしゃどっちが先に緑タイルの部屋見つけられるか勝負だ!」
しかし辺りに大きな腹の虫が鳴り響く
ディル「……。と、思ったけど、正直早く何か口にしたい。空元気もそろそろ無理……」
とぼとぼ歩いてく
ディル「(そーいや床がオレンジ色の部屋まで来たな……)」
*
リディア「そっかぁ、実はあたし持ってるよ!」
なんで持ってるんだとはもうツッコまなかった
カズト「……」
リディア「半分こしよー?半分はヤタちゃんにあげるね!」
肉まんを半分に割って片方を八咫さんに渡す
カズト「……自分で食べる」
リディア「わ!なんであたしがカズくんに食べさせてあげようとしたことわかったの!?超能力者!?」
それでも屈んでカズトと目線を合わせる。そして口元に肉まんを近づける
リディア「どうぞ?」
カズト「…………っ」
カズトは諦めたのか、そのまま肉まんをかじった。結局、全部食べた(食べさせられた)
嫌みに鈴が鳴る
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カルロ「ぷっ……腹の音鳴ってんぞ」
笑ってる
カルロ「ま、大人しく行こうぜ……。ん?(さっき赤で今オレンジ……?」
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八咫「わーい、おおきに!」
肉まん食べてる
八咫「じゃあリディアちゃんにはおにぎりあげるわ〜!」
包んだおにぎり出てきた(2つ入)
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ディル「だってさすがにはらへった……。相変わらず広いな二番町も」
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カズト「……不味い」
リディア「でもおなかすいてたんでしょー?わー!ヤタちゃん大好き!ありがとう!」
おにぎり受け取る
リディア「でもあたしそんなにおなかすいてないのよね!……一個カズくんにあげてもいい?」
+
カルロ「ここで狭いのはあの動く部屋くらいだろうなぁ……」
*
八咫「ワシもリディアちゃん好き〜!ええで、リディアちゃんの好きにしてや!」
+
ディル「だよなぁ、あのちっちゃい部屋の仕組みもよくわかんないけどな。リディ姉だしわかんないな。……わあなんだこれ?」
※メダルゲームです
*
カズト「だから自分で食べるって……」
リディア「わーい!ヤタちゃんありがとうー!……はい、カズくん」
自分の分食べつつ、またも口元へと近づける
カズト「…………」
リディア「どうぞ?」
腕伸ばしてリディアから奪おうとするが、避けられてしまう
リディア「ダーメ!あたしがカズくんにあげたいのー!」
カズト「なんで……」
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カルロ「変なもんばっかりあるなここは……」
*
八咫「も〜、素直に受け取りや〜!照れるのは分かるけど〜」
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ディル「一番町とは全然雰囲気違うよな!さっきの別の方の部屋も行ってみてぇな!……お、すげえ!今度は黄色い床か!カラフルだな」
*
リディア「ヤタちゃんのおにぎりおいしー!」
全部食べた
カズト「……」
リディア「食べたいんでしょ?」
カズト「……」
なんかもう反抗する方が面倒になったのか、大人しく口を開けて待った
リディア「えへへー、いい子!」
その口におにぎりを持ってくと、素直に食べ始めた
リディア「(うーん、せっかく人らしい反応見せてたのに、やっぱりふとした瞬間に感情を殺しちゃうんだねぇ。でも……)カズくんごちそうさまね!」
食べ終わったカズトを思わず自分の胸に抱き寄せた
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カルロ「あの人の趣向がよく分からないな……。多分その床……虹色の順番になってるぜ」
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八咫「あ〜!ええな、リディアちゃんの愛の抱擁!」
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ディル「……えっ、虹色って順番あんの?」
そこからだった
ディル「ってことは赤、オレンジ、黄色ってきて次はなんだ?」
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カズト「……これで満足か?」
リディア「カズくんってば冷静すぎるわよー。じゃあヤタちゃんもおいでー!」
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カルロ「お前知らねぇのか………虹色は赤、オレンジ、黄、緑、青、藍、紫の順番だ。だから次は緑のはずだ」
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八咫「わーい!」
リディアさんに抱きつく
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ディル「へー、そうなんだ!じゃもうすぐか……?」
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リディア「わーい!みんな仲良しー!アイラブゆー!」
カズト「……鈴外してくんないかなぁ」
リディアはそれは無視した
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カルロ「そうだな……」
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八咫「勇者サマもラブラブしよ〜や!」
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ディル「ここは、なんかさっきよりも体動かすゲームが多いのかな?じゃあ緑の部屋は何だろう……」
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リディア「ラブラブしよー!」
ちょっと強く抱きしめる
カズト「……(早く離してくんないかなぁ)」
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カルロ「もっとハードなのになっていくんじゃねぇか?分からねぇけど」
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八咫「はよ離せとか思たらあかんで〜!リディアちゃん、もっとやったれ!」
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ディル「ハードなのってどんなん?……あ、本当だ緑色の床になってきたな!ここを……右だっけ?」
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カズト「うわ」
リディア「へいへい!逃さねーぜ勇の字!!」
顔と胸が近いがカズトは表情一つ動かさない
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カルロ「スポーツとか言ってたから激しいやつになるんじゃないかって………右に2歩だったな」
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八咫「へいへいへい!」
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ディル「右に二歩って……」
それ通りに進むと、紐が垂れ下がっていた
ディル「……これ?」
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カルロ「…………上れってか……」
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ディル「上るのか、まじか。先陣任せた!」
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カルロ「……引っ張ってもなんもないよな………」
紐引っ張る
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カルロ兄が紐を強く引っ張ると、天井に穴があいて巨大な玉が出てきた
ディル「何あれ?……もっかい引っ張ってみる?」
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カルロ「あれ………上るんじゃなかったのか……危ねぇ。……しかもこれ、なんか出てくるやつだろ」
もっかい紐引っ張る
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カルロ兄が紐を引っ張ると、玉が割れた
ディル「うわあっ!?何!?」
玉の中から暖簾が垂れてくる
ディル「三番町はこの先?え、上?」
上向きの矢印と共にそう書かれていた
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カルロ「…………おいおい、どうやって上に行くんだ?」
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ディル「え、やっぱり上って行くしか……?」
※案内板などの上向き矢印が指している方向は……?
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カルロ「あ………そうか……。上じゃなくて、前だな……。分かりにくいなぁ」
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ディル「……前?」
垂れ幕の向こうを見てみると通路が伸びていた
ディル「あー、なるほど……そういうこと……」
通路の方へと歩いていく
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カズト「……(まだかなぁ)」
カズトはまだ抱きつかれていた
リディア「カズくんって本当に無反応でつまんないなぁ!……あ、そろそろ来るかな!」
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カルロ「こんなめんどくさいことしないでくれよな………あ」
八咫「お、お二人さん来たで〜!」
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カズト「……」
リディア「やっほー!マーくん!ディルくん!さっきぶりね!!」
ディル「リディ姉!……って、はああっ!?カズトさんずるい!そこ、そこ変わってくれ?!」
カズト「……こいつをどうにかしろ」
リディア「カズくんてちょうど抱きやすい大きさなのよね!」
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カルロ「(てかいつの間にマーくん呼びに)俺にはカズトが気の毒に思えるけどなぁ」
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カズト「……」
リディア「でも嫌じゃないんでしょ?」
カズト「……胸が無いよりはマシだ」
ディル「リディ姉オレも!!」
リディア「しょうがないなぁ」
リディアはカズトを名残惜しそうに離す
リディア「じゃあ、おいかけっこね!」
リディアが扉に手をかざすと、三番町への扉が開いた
リディア「えへへー捕まえてごらーん!」
そのままリディアは八咫さんを抱えたまま扉に飛び込んで……消えた
ディル「!?」
扉の先には道がなく、近づいてみると遥か下に街らしき場所が見えた。道はないものの高い建物がいくつも建っている
カズト「……くっそ、また面倒な……」
カズトが扉の方を向くと鈴が鳴る
カズト「オレは用事があるからこの先に行く。お前らはどうする?」
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カルロ「(カズトもそんなこと考えるんだな)……あ、おい!?」
八咫「ほな少年たち、あでぃおーす!」
カルロ「はぁー…………もう面倒だからディルに合わせる」
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ディル「もちろん行く!なんか面白そうだし!」
カズト「……というか、まだ報酬代わりの働きをしてもらっていない。だから否が応でも手伝ってもらおうか」
ディル「手伝うって何を?」
カズト「あの召喚士を捕まえてこの鈴を外してもらう」
ディル「……あ、それオシャレじゃなかったのか」
カズト「……」
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カルロ「だよな〜。……オシャレなわけないだろ……どう見てもダサいじゃねぇか。捕まえるの苦労しそうだ………」
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ディル「ちからずくで外せないのか?」
カズト「それができたら苦労は無いな」
ディル「そっかー。……それで、どうやって行く?」
道は無い
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カルロ「………下りるにも無茶すぎるしな……。他に道とかないのか?」
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ディル「えー!また回ってくんの!?もうさすがにつらい……」
カズト「……そこに立て。このまま降りる」
ディル「は?ちょっと待て正気ですか?」
と言いつつ立つ。そしてカズトは何食わぬ顔でディルを蹴り飛ばした
ディル「!??」
咄嗟に腕で蹴りをガードするが、ディルはそのまま町へ落ちて行く
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カルロ「……………あ…………」
唖然としてる
カルロ「(……これ、自分で飛び降りた方がマシか?)」
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カズト「……どうする?渋るなら投げ飛ばす」
+
カルロ「……はいはい、自分で降りますよ………」
躊躇なく飛び降りた
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カズト「……」
カルロ兄に続いて、飛び降りた
*
フェオ「わあ……ここ、二番町?」
ヴァニラ「……のようだな。奇妙な部屋だったな……」
+
ブラン「なんか……宿とはまた違う雰囲気ですね………あの部屋動いてましたね…」
シャルロ「……寝心地悪そうな部屋だった………」
+
フェオ「基準がそこなんだね……」
ヴァニラ「ここからさらに三番町への道を探さなければいけないのか、骨が折れるな」
フェオ「……道が分かれてるね?どっちだろう……」
フェオ「そういえばヴァニラ、いつもと髪型違うんだね?」
ヴァニラ「そうだな。かんざしを譲ってもらったから、たまには違う髪型もいいだろうと思ってな」
+
ブラン「標識くらい立ててくれればいいのに……」
シャルロ「勘……?……あ、ホントだ………ブランみたいな髪型…」
ブラン「かんざし、誰からもらったんです?」
+
ヴァニラ「トビとシラからだ。トビはリディアからもらったと言っていたがな」
フェオ「そうなんだー。まとめてるのも似合うね!」
ヴァニラ「ありがとう。それでどっちに行こうか?ふた手に分かれるというのも手だが……」
フェオ「せっかくなんだし一緒に行こうよ。時間はあるんだし……じゃあシャルロの勘に任せようか?」
+
ブラン「なるほど……何故またリディアさんが………まぁいいか」
シャルロ「……分かれたら合流するのが大変………。多分こっち…」
適当に曲がった!
+
フェオ「わーい!行こー」
ヴァニラ「お前は、ちゃっかりしてるよな……」
シャルロくんについていく。
フェオ「床が赤い!しかも何このキカイ!ぬいぐるみが入ってる!」
ヴァニラ「相変わらず理解しかねるオブジェが置いてあるな……」
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シャルロ「………ぬいぐるみ、飾ってるのかな……?」
ブラン「はは、見たことないものいっぱいだなぁ!ん……?」
スイッチ発見
+
ヴァニラ「飾るにしても、もっと綺麗に飾ればいいものを……これではぬいぐるみも報われないな」
フェオ「(多分飾ってるわけじゃないと思うな……)」
ヴァニラ「ん?なんか見つけたのかブラン?」
+
ブラン「なんかスイッチが……」
シャルロ「……押してみよう…」
押した
ブラン「ちょっ、何適当に押してるんですか!?」
+
スイッチを押すと、けたたましい音が鳴り響く
フェオ「えっ!?何!?」
ヴァニラ「……?」
+
ブラン「ほらー!もう嫌な音しかしないじゃないですか!」
シャルロ「………別に何も起こらないんじゃ……」
+
フェオ「なんか聞こえる……」
するとどこからともなく武装したラビーが現れた!それも……たくさん
ヴァニラ「……ひゃっ!?」
ヴァニラの顔が青くなる
フェオ「あーうん……なんかよくわかんないけど逃げよっか?」
+
シャルロ「あ………ウサギいっぱい……」
ブラン「もー!攻撃してくる気満々じゃないですかー!」
シャルロ「……でも、ウサギは仲間じゃないの………?」
ブラン「そんなの知らないですよー!とりあえず逃げよう!」
走る
+
ヴァニラ「……やめろ、それ以上近付いてくるな!!!<黒炎(フレア)>!!!」
黒い炎がラビーたちに向かっていく
フェオ「わー!ヴァニラー!落ち着いてーー!!攻撃しないでー!!何がどうなってんの!?なんのスイッチ押したんです!?」
+
ブラン「ヴァニラさーーーん!!三番町探すどころじゃないじゃないですか!」
シャルロ「え………張り紙あったけどちゃんと読んでない……」
+
フェオ「そこ!すごく重要!!」
ヴァニラ「問答無用だ!!焼き尽くしてやる……!」
フェオ「ヴァニラは落ち着いて!!」
そしてなんだかんだで緑の部屋までたどり着いた
フェオ「……あれ?そういえば部屋の色が変わってるね!?」
+
シャルロ「…なんかごめん……」
ブラン「もー!どうなってるんですかいったい!……ホントだ、何かの印とか?」
+
ヴァニラ「シャルロは何も悪くない!……問題は、なんであれあの毛むくじゃらどもを寄こしたことだ!そもそもあのウサギを寄こすということは十中八九あのリディアの仕業に決まっている!あやつはどこまで人を小馬鹿にすれば気が済むというのだ?人が嫌がることを究極に極めているとしか思えん!」
フェオ「(リディ姉は多分そんなこと一切思ってなさそうだけどなぁ)……なんだろ、なんか垂れ幕みたいなのがかかってる……くす玉?」
ヴァニラは魔力をためている
フェオ「……わあ!ヴァニラたちはとりあえずあのくす玉読んでー!僕がなんとかするから!」
そういうとフェオはラビーの前に氷の柵を生み出して妨害する
+
ブラン「長い!セリフが長い!何言ってるのか分からないです!……わかった…ってあれ?」
シャルロ「矢印しか書いてない………」
+
ヴァニラ「このごに及んで嫌がらせか……どうやって上へ登れと言うんだ?」
フェオ「矢印だけ?」
+
ブラン「………これ、登るんですかね?」
シャルロ「………やってみる…」
紐を登り始めた
+
フェオ「……えっ、なんで登ってんの?」
ヴァニラ「シャルロ早くしろ!なんならそのくす玉をあのウサギどもにぶつけてやれ!」
ラビーが柵をやぶって迫ってくる
フェオ「わあ!きたよ!?シャルロ!?」
+
シャルロ「ぶつけるのはちょっと………こうすればいいのかな……?」
天井叩いて壊した
ブラン「わぁぁぁぁ何やってるんですかァァァ!?」
+
壊れた天井がラビーたちに降り注ぐ!
ヴァニラ「よくやったぞシャルロ!」
フェオ「今のうちに……多分矢印は上じゃなくて真っ直ぐ進むんだよ!……あの通路に逃げ込もう!」
+
シャルロ「あ……ごめんね、ウサギさんたち………」
ブラン「なんか色々違うけど早く逃げよう!」
+
そして逃げ込んだ先には
ヴァニラ「なんとか撒いたな……。……これは扉?」
フェオ「なんか看板立ってる!……三番町はこちらから?」
ヴァニラ「とするとここが入り口なのだな。……どうやって開くんだ?」
+
シャルロ「突き破った方が…」
ブラン「シャルロさん、さっきから物壊しすぎです」
+
フェオ「あ、さっきみたいにピッてするのかな?」
ヴァニラ「この通行証をか?どこに……?」
+
ブラン「通行証使えるところありますかね……」
シャルロ「………どこだろ…」
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ヴァニラ「うーむ……」
フェオ「ま、テキトウにこのドアノブでもやってみようー」
フェオが通行証をドアノブにかざすと……カチャリ、ドアの開く音がした
フェオ「あっ、あいた?」
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ブラン「お、凄い!さすがフェオ……これで三番町に行ける!」
シャルロ「……三番町、どんなのだろう………」
ドアを開ける
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フェオ「わくわく……」
ドアの先には、背の高い建物がいくつも建っていた。
ヴァニラ「シャルロ!」
そのまま踏み出そうとしたシャルロくんをヴァニラが制する。もちろん足元は……