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01 温泉宿編

☆―第四陣 開幕―☆
*温泉宿へようこそ!

ミラ「うわーい!温泉だよー!気持いいね!」
フリス「ちょっとミラ!泳がないでー!」

レンカ「ガキか……」
ミナ「ま、広いもんねー!はあ、それにしても遊園地面白かったね!レンカってばいい悲鳴っぷりだったね」
レンカ「……ジェットコースターはもう乗んねえ」
フリス「ジェットコースターは全然普通だと思ったけどな」
ミラ「いいな、いいなー。私もそれ乗ってみたいなぁ!」
フリス「ミラはやめた方がいいと思うよ……」
ミラ「なんでー?」
フリス「船乗れるの?」
ミラ「……」
レンカ「あーおいおい、沈んでくな沈んでくな」
女子ズは温泉に身をつけていた

フリス「ヴァニラも入ればよかったのにねー」
ミナ「ねー?」
レンカ「あいつ、人前で服脱ぎたくなさそうだったしな……しょうがないんじゃね?」

+

シフォン「わーーい!僕も泳ぐ〜♪」
アエリア「シフォンちゃん、お湯かかるー!」
トビ「ジェットコースターか……楽しかったかい?」
シフォン「うん!びゅーんって走るから気持ちいいよ〜♪」
トビ「へぇ!私も乗りたいものだ………まぁ、ヴァニラちゃんも色々あるんだろう!」

+

シフォン「一緒に入りたかったな〜」
フリス「ミラって乗り物苦手だもんね……」
ミラ「うーーん……」
レンカ「あたしはホーンテッドハウスのが面白かったけどな」
ミナ「あんな子ども騙しな!」
フリス「結構クオリティ高かったよね!」

ミラ「本……?なにそれ」
レンカ「お化け屋敷みたいなもんかな」
ミラ「私おばけ役やりたい!!」
フリス「違う違うそうじゃない」
ミナ「でもあれ、シフォンが先行っちゃって大変だったよねー」
レンカ「本当にな。フリスはあたしから離れないし」
フリス「うう……」

ミラ「私おなかすいたから出るー!」
レンカ「これ以上は逆上せそうだからアタシも出るかなー。どうせ何回でも入れんだし」
ミナ「わあ待ってー!レンカの髪の毛乾かしたーい!」
フリス「ええー、みんな行っちゃうの?」

+

シフォン「全然怖くなかったも〜ん♪」
アエリア「わたしは怖かったけどなぁ……。わたしも出る!」
シフォン「僕もお兄ちゃんに会いに行く〜♪」
トビ「じゃあ私はフリスちゃんともうしばらくここにいるよ」

+

ミラ「おばけ屋敷いいなぁ面白そう!」
ミナ「そんなにお望みならミナが作ってあげましょうかー?」
レンカ「やめとけ」
ミラ「ブランにも会いたーい!シフォンちゃん一緒にいこー!」

フリス「はあ……行っちゃったぁ。トビさん出たらどうします?」

+

シフォン「ユウラお兄ちゃんもいるんだよね〜♪ユウラお兄ちゃ〜〜ん!!!」

トビ「みんな元気だね。う〜ん、特には決めてないかな!みんなに揃えるよ」

+

フリス「あたしも決めてないんですよねー。……うーんひとまず寝たいかな。トビさんて普段何してるんです?」

+

トビ「普段は、軽く運動したり本読んだり……ぼーっとしたりしてるかな。今日は疲れただろうしゆっくり寝なよ。上がりたい時は遠慮なく言ってくれたらいいさ」

+

フリス「そうなんだ。うーん、自由に好きなことができるって羨ましいです。うん、寝るよ。楽しかったけど疲れた……」

+

トビ「君のご両親は自由にさせてくれないほど、厳格なのかい?」

+

フリス「厳格、というか……過保護なんです父が。それに成金思考だから、あたしをお姫様扱いしたがるんだ……あたしはそんなヤワじゃないってのに!」

+

トビ「お父様は君が可愛くて仕方がないんだよ。でも自由にできない辛さは分かるよ。私もそうだったからね。……ま、大人になったら自由にできるさ、その時は一緒に乾杯しようじゃないか。ああ、結婚式も呼んでおくれよ?」

+

フリス「……そうだといいんですけどね。でも……せめて自分の町くらいは歩かせてほしいなー。コッテコテのドレスより動きやすいズボンが履きたい!…………うぇっ!?け、結婚式!?何言うんですか急に!?」

+

トビ「町にも出れないのか、それは厳しいなぁ。わたしもドレスよりズボンだね、女性らしい衣装は好まないな。そりゃあ、知り合いの結婚式くらい参加したいものだろう?」

+

フリス「そっかトビさんと同じですね。動きやすい方が性に合ってるんだあたし……風になって走るのが好き。…………そうですけど、け、結婚なんてまだまだ考えたことないし…………」

+

トビ「風に乗って走るのか……気持ちよさそうだね!魔法を使えるのが羨ましい限りだよ。君なら可愛らしいし、男子もメロメロなんじゃないかい?」

+

フリス「……う、ありがとうございます……いやいや、メロメロにしたいとか興味ないけどさ!結婚なんて……」
顔が赤くなる
フリス「あ、あたし出ますね!!」

レンカ「……アエリア、人の髪梳かしてるだけなのに
ずいぶん楽しそうだな?」
髪をかわかしている!

+

トビ「逆上せたのかい?じゃ、私も上がるかな」

アエリア「だって、他の人の髪を触るなんてめったにないじゃない!レンカさんは長くて羨ましいな!」

+

レンカ「ミナといいアエリアといい……なんでそんなに人の髪いじるのが好きなんだ?」
ミナ「レンカはサラサラなんだから!しっかり手入れしないともったいないよー!」
ミラ「私もやりたいやりたい!」
レンカ「……ってミラ、その着方どうしたよ……」
ミラ「?」
ミナ「上下逆に着て……なんか変!」
レンカ「シフォンもなんか変じゃね?」
ミラ「うーん、着方がわかんなかったんだよ」
レンカ「……それにしても、なんで裾部分が頭にくるかな……」

+

アエリア「わたしもこのくらいサラサラになりたいな〜」
シフォン「よく分からないな〜。あ、こうやったら……。オバケだぞ〜♪」
アエリア「何やってるのシフォンちゃん……」

+

ミラ「本当だ!オバケだー!ガオーッ!」
レンカ「やんなくていい……。ほら、とりあえず後でちゃんと着せてやっから……、アエリアもう乾いたんじゃないか?」
ミナ「後でミナと同じ髪にしてあげるー」
レンカ「やめとく……」

+

シフォン「うわぁ!僕だって負けないぞ!お菓子くれなきゃ悪戯するぞ〜!」
アエリア「そうね!……でもレンカさんは下ろしたままも似合うな!」

+

ミラ「トリックアンドトリート?」
ミナ「それだとお菓子をくれても悪戯するぞーってことになるわねー」
ミラ「そうなの?」
レンカ「うーん、似合うって言われても下ろしてたら邪魔だしなぁ。いっそトビぐらい短くしても……」
ミラ「えー、もったいないよー」
レンカ「って周りに言われるしなぁ」
髪を結ぶ
ミナ「髪切るのはミナが許さないもーん!ほーら甘いクッキーをどうぞー」
シフォンちゃんとミラにクッキーを渡す
ミラ「やったー!」
レンカ「ほら、二人とも来いよ。浴衣直す」
ミラ「はーい!」
ミナ「アエリアー、ミナたち先戻ってよー」

+

シフォン「わ〜い、クッキーだ♪ミナちゃんありがと〜!レンカお姉さん直してくれるの〜!」
レンカさんに抱きつく
アエリア「うん!今度レンカさんの髪で遊ぼ〜」

+

レンカ「はいはい、抱きついてたら直せないだろ。しっかり立ってくれ」

ミラ「シャキーン!だね!」
レンカ「そうだな」
ミナ「かわいく仕立てて男子共の前に引っ張ってやろー」
レンカ「(すごい嫌な計画が聞こえる……)」

ヴァニラ「……」
ヴァニラは温泉の前の椅子で本を読んでいた

+

シフォン「しゃきーん!」
アエリア「ディルとかなら発で食いつきそうね!」

シラ「……」
横から本を覗き込んで読んでる

+

ヴァニラ「……この本が気になるか?」

+

シラ「………あ、すみません勝手に見ちゃって……!本を読んだことないので……」

+

ヴァニラ「いや、構わない。読んだことがないのか、わたしとは逆だな。わたしは本しか読んでこなかったからな、それ以外の暇つぶしが思いつかない。……お前は温泉に入らなくてよかったのか?」

+

シラ「へぇ………ずっと本を読むの楽しそうです……!……温泉に入ったことがなくて………服も脱ぐんでしょう……恥ずかしいです……」

+

ヴァニラ「文字は読めるのか?それならば一冊でも読んでみるのも悪くないな。……この本を貸そうか?わたしたちの世界ではメジャーな童話を寄せ集めたものだ。普通の本よりは読みやすいだろう」
読んでいた本を手渡す
ヴァニラ「そうだな……入浴するからには服は脱がねばならないな。恥ずかしいか、慣れていなければ難しいことかもしれないな……わたしも似たようなものだ」

+

シラ「……え、いいんですか……!?ありがとうございます…!」
さっそく開いて読む
シラ「ヴァニラさんも服を脱ぐのが苦手なんですね…!私はそもそも、脱いだこともなくて…」

+

ヴァニラ「服を脱いだことがない……?それはまた稀な……。わたしの知り合いに人魚の者がいる、その者は水の中にいるから服という概念はなかった……それに近しいものなのか?種族的な……」

+

シラ「住んでるところにお風呂なんてないですし……服を脱ぐ機会がないんです」

+

ヴァニラ「そっか、そういうこともありえるのか。すまんな気づけなくて……。でもそれなら後でわたしと入るか?大人数よりはまだマシだろう……わたしも後で一人で入るつもりだったしな」

+

シラ「なぜヴァニラさんが謝るんですか!こちらこそごめんなさい……!」
めっちゃぺこぺこしてる
シラ「ご一緒していいんですか?」

+

ヴァニラ「そ、そんなへこへこしないでくれ。こちらまで萎縮してしまう……。ああ、構わないよ、わたしでよければ」

フェオ「あれー?ヴァニラ、こんなところで何してるのー?」
男子湯からフェオが出てきた

+

シラ「………うう、ごめんなさい……。ヴァニラさんと入れるなんて嬉しいです……!……あ、あのヒトの方……はじめまして……!よろしくお願いしましゅ……」
※噛んだ
シラ「あわわ……ごめんなさい!」
再びぺこぺこ

+

フェオ「あ、いえいえこちらこそ、急に話しかけてごめんね……えっとシラちゃんだっけ?」
ヴァニラ「ああ、あってる。シラ、こちらはフェオだ」
フェオ「どうも」
ヴァニラ「わたしは皆がお風呂から出てくるのよ待ってるんだ。フェオも誰かと入ったのか?」
フェオ「うん……ディルとコンタとね。でも二人とも変な意地張って先に出ようとしないから、僕だけ出てきた」
ヴァニラ「何やってんだあいつら……他のやつは?」
フェオ「カルロは駄々こねて梃子でもお風呂入りたがらなかったから、多分部屋にいると思う。ツェザは……シャルロくんが更衣室で寝ちゃったから側にいるってさ」
ヴァニラ「そうか……。そういえばわたしはツェザーリとは話したことなかったな」
フェオ「うーん、ヴァニラはやめといた方がいいかも……」
ヴァニラ「どういうことだ……?」
フェオは苦笑いした

+

シラ「フェオさん!よろしくお願いします…!」
お辞儀
シラ「剣太郎さんとディルさんというお方は仲がいいんですね!……ツェザーリさんはとっても真面目で優しいお方ですよ?」

+

フェオ「そうそう、ツェザーリはすごくいい人なんだけどね」
ヴァニラ「……性格面以外に何かあるんだな?」
フェオ「そう……だね、その……、見ればわかると思うよ!」
ちょっとだけドSスイッチの入ったフェオ

+

シラ「う〜ん、何がいけないんでしょう?………まさか、ヴァニラさん動物アレルギーですか……!?」

+

ヴァニラ「……?アレルギーではないが、まさか……」
フェオ「そう、獣人さんだよー」
ヴァニラ「……お前っ!??見たら確かにわかるかもしれないが、それはわたしがそれを苦手と知った上で言ったのか!?」
フェオ「そんなまさか。言いがかりだよヴァニラ……」
ヴァニラ「……すまん。でもそうか……、確かに、近づくのは難しいかもしれないな……話してはみたいものだが……」

+

シラ「動物が苦手なんですか……!?じゃあ、剣太郎さんや雷兎さんにも近づけないんじゃ……」

+

ヴァニラ「……返す言葉もないな……」
フェオ「そっか雷兎さんも獣人だったねそういえば」
ヴァニラ「獣人と仲良くなりたいのは山々だが……」
フェオ「耳がひょこひょこ動いてたよ」
ヴァニラ「…………。誰か来たか?」
フェオ「(ごまかしたー)」

+

シラ「雷兎さんもクールですけれど優しいところがあるんですけどね………あ……」

雷兎「……」
いつの間にかフェオくんの横に立ってる

+

フェオ「あっ、雷兎さん」
ヴァニラ「……」
不意に立ち上がって、腰が引け気味
フェオ「雷兎さんも温泉に?……あ、ヴァニラはこれ条件反射みたいなものだから気にしないでね」

+

雷兎「………」
シラ「ヴァニラさんは動物が苦手なそうで……」
雷兎「………」
去っていった!

+

フェオ「あーそうだ、雷兎さーん!よかったら一緒に部屋に戻りませんか?僕、道忘れちゃって」
フェオは雷兎くんを追いかけていった

ヴァニラ「……雷兎と言ったか?すまないことをしたな……。結構時間かかっているのだな、わたしたちも先に戻っているか?」

+

シラ「雷兎さんならそんなこと気にしていないと思いますよ…!……そうしましょう……!」

+

ヴァニラ「うん、戻ろうか」

『ムィー』
寝てるシャルロくんの上に乗っかる

+

シャルロ「……スースー」
起きない
ツェザーリ「(よくこんなところで寝るよな)」
本読んでる

+

『ムィー?』
ツェザさんに興味津々。何やら鈴を加えている
ツェザーリ「どうした……?」

+

『ムィ?ムィムィー』
鈴が鳴ると……
『はあい!ツェザくんお久しぶりねー!どう?エンジョイしてる?』
鈴が喋った

+

ツェザーリ「……その声は、リディアさん?………普通です。あなたはどこにいるんですか?」
リディア『普通に壁の隙間にいるよー!いやあ、そろそろうちのラビー(※召喚獣、ウサギの雑用係)が布団を届けてくれるころかなぁとか思いつつここで一句……』

ディル「うわあー!今のぜってぇコンタのが先出たな!」
変なこと言おうとした時浴場からディルとコンちゃんが飛び出してきた
『ムィ?』

+

ツェザーリ「………はぁ」
剣太郎「いや、ちゃうな!タラシのが先やったで!!」
ツェザーリ「……何やってんだお前ら?」

+

ディル「いーや!コンタの方が耳の分先出てたな!」
リディア『あらー?楽しそうねー!ずっと浸かってたの?二人とも真っ赤な茹でダコみたいね!』
ディル「……ってリディ姉いるの!?ここ男子更衣室……」
リディア『安心して、魚眼レンズでしか見えない設定になってるから!』
ディル「なら安心した。よー、ツェザってシャルロはまだ寝てんのか……」
『ムィムィ』

+

剣太郎「耳はカウントしません〜!」
ツェザーリ「馬鹿だろ(この人、よく分からないな)」
剣太郎「ようこんなとこで寝るわ〜!さっさと風呂入れや〜。ヤギ入らんの?」

+

ディル「バカだろ!耳はお前の一部だ!!お前だ!お前は耳なんだ!」
リディア『今この人よくわからない、って顔してるわねツェザくん!その通りなのよ!あたしという人物は誰にもわからないのよ……何故なら秘密結社の隊長であり……』
『ムィムィ』
ムーちゃんは否定した

ディル「それにしてもリディ姉気持ち良かったよ温泉、ありがとな!……さてと乾かしたら戻るかな、ツェザはどうすんだ?」

+

ツェザーリ「(お前ら二人が馬鹿だと言ってるんだが)」
剣太郎「はぁ!?ワイ耳ちゃうし目ん玉腐ってんのちゃうか??」
ツェザーリ「ムーに否定されてますよ…?」
剣太郎「ええ湯やったわ〜!うちにもいっこ欲しわ」
ツェザーリ「とりあえずシャルロを叩き起して部屋に戻るかな…」

+

ディル「そっか。うーん遊びたいけど、さすがに今日は寝そうだー」
扇風機の前陣取ってる
リディア『髪の毛乾かしてあげようか?』
ディル「まじでー!してほしい!」
リディア『そうしたら三番街に……』
ムーちゃんは鈴をツェザさんに渡した
リディア『やーんムーちゃん、今いいところなのにー!あたしの部屋を見つけたらいいことしてあげるわ!じゃあね!』
リディアの声は消えた

+

剣太郎「タラシ寝相悪そうやなぁ〜」
ディルさん押しやって扇風機の前へ
ツェザーリ「……僕に渡されてもな………」

+

ディル「そういうコンタはいびきがうるさそうだ」
再びコンちゃんを押して扇風機の前へ
ディル「ツェザ、先帰っててもいいぞ。こいつのせいで乾かすのに時間かかりそうだ……」

+

剣太郎「そんなことないで〜、息する音ひとつも聞こえやんからな!」
扇風機とディルさんの間に入る
ツェザーリ「分かった。……お前ら本当に仲いいな。おい、シャルロ起きろ…」

+

ディル「それ、もしかして息してないんじゃないの?生きてるか、コンタ!?」
コンちゃんを無理やりどかそうとしてる
ディル「ははは、オレらめちゃくちゃ仲良いもんねーー!」
めっちゃコンちゃん押してる

ユウラ「うーん、流石リディア……この温泉施設は探索するのは時間かかりそうだな……」
ユウラは施設内を散策していた!

+

剣太郎「息してるで〜!お前こそ寝相悪すぎて転がりまくって迷子にならんか?……せやで!デート行くくらいやもんな〜!」
押し返してる
シャルロ「ふぁ………ムー、おはよう……」
ムーちゃんなでなで
シャルロ「……あ、オレも扇風機……当たってみたい………」
スイッチ押して扇風機の首を回した!

ブラン「この建物本当に広いな〜……。シフォンのことだから肝試ししたいとか言い出しそう……」
ユウラさんの前を通り過ぎる。ユウラさんには気づいてない様子

+

ディル「ご心配ありがとう!だが残念だったな、オレは寝相悪いどころか布団一つ動かさないほど綺麗に寝てるって言われるぐらいだからな!…………あ」
扇風機が回って動きが止まる二人
ディル「……はあ、ドライヤーつかお」

ユウラ「うーん、あんなやついたっけな?……おーい、お前!」
呼びかける

+

ツェザーリ「ナイスだシャルロ。部屋に戻るぞ」
シャルロ「………?………うん。ムーも行こ……」
剣太郎「じゃ、ワイこれでええわ」

ブラン「…ひぇ!?は、はいぃぃぃ!?!?」
めっちゃ飛び跳ねた

+

『ムィ!』

ユウラ「え、あ……悪い、ビビらせるつもりはなかったんだが……。お前は確かあいつらの、ギルドのメンバーか?」
頭をかきながら反省中

+

ブラン「こ、こちらこそごめんなさい!……ふぅ、かつあげされるかと思いました」
さりげなく失礼
ブラン「えーっと、あいつらってどいつらですか?」

+

ユウラ「かつあげって……お前いきなりどえらいこと言うんだな……。あいつらってあいつらだよ、剣太郎とかシャルロとかの」

+

ブラン「ははは………すみません。……はい、そのお二人とは同じギルドです!お知り合いなんですか?」

+

ユウラ「うん、知ってるよ。……紹介が遅れたな、俺はユウラ。フェオやミラの兄、って言えば伝わるか?」

+

ブラン「ユウラさん……俺はブランっていいます!フェオとミラの………似てないような気が…」

+

ユウラ「ブラン……本当にはじめましてか?その割にすごいズバズバ言ってくるな……。似てない?まあ似てるともあんまり言われたこともねぇが。正確には、血の繋がってんのはフェオの方だな」

+

ブラン「俺の記憶では会ったことないです………あまりにも似てないので……。じゃあミラとは血が繋がってないんですね?」

+

ユウラ「そんなにか……?……ひとまず立ち話もなんだし、座って話そうか?さっき向こうに休憩室みたいなのあったしな」

+

ブラン「…はい……」
休憩室にたどり着く。

+

ユウラ「そんでさっきの続きだな。ミラは言っちゃえば居候みたいなもんだし、血は繋がってないけど兄弟みたいなもんかな。……なんか飲む?」

+

ブラン「なるほど……。あ、ありがとうございます。……ミラは俺と似てますね」

+

ユウラ「何飲む?ここにセルフサービスのドリンクがあるからな……(なんでもあるんだがどういうことだ……)」
ドリンクサービスの前にくる
ユウラ「……似てる?」

+

ブラン「………色々ありますね……。じゃあ無難にお茶で。………俺は、シフォンっていう女の子と兄妹なんです。けど血は繋がってなくて、俺がシフォンの家にお世話になってて」

+

ユウラ「おっけ、俺もお茶で……緑茶でいいな?」
お茶淹れてる
ユウラ「へえ、そうだったのか。シフォン……たしかオレンジ髪の子かな?あんまり話しちゃいないが、ずいぶんとルヴェに懐いてる印象だな」

+

ブラン「はい。……会ったことあるんですね!ルヴェさんにはかなり迷惑をかけているようで……注意しても聞かなくて」

+

ユウラ「いいんじゃないか?だけどあいつに懐くって、相当クセのある子なんだなってのはわかるよ……大変そうだな」

+

ブラン「たしかにかなりクセありますし大変でしは……。でも俺を助けてくれた恩人でもあるので感謝してます」

+

ユウラ「ブランはいいお兄ちゃんだな。はあ、ミラもお転婆すぎるからお前に預けたいくらいだ。たまに手に負えなくて困ってるんだ」

+

ブラン「ミラとシフォンは似てますよね……自由奔放なところが。遊び相手なら剣太郎さんの方が向いてると思いますよ」

+

ユウラ「ミラと似てるのか……(それならルヴェに懐くのもわかる気がするが)、そりゃまた……苦労するよなあの手のやつは。あー確かに剣太郎は子どもの扱いが得意そうだな。ミラともおいかけっこしてたしな……」

フェオ「雷兎さーん、お部屋って本当にこっちでしたっけー?」
そこへフェオと雷兎くんがやってくる
フェオ「あれ……?兄さん?」

+

ブラン「さっそくおいかけっこしてたんですか……」

雷兎「……」
ブラン「あ、フェオと雷兎さん?」

+

フェオ「ブランさん、こんばんはー」
ユウラ「フェオ、どうしたんだ?こんなところで……」
フェオ「うーんと……迷子?」
雷兎くんの方を見る

+

ブラン「こんばんは……え、迷子?」
雷兎「……」
無視してる

+

フェオ「……えっと部屋ってどこだったかなぁって」
ユウラ「部屋はお前らが来た方向だけど」
フェオ「……」
ユウラ「……」
フェオ「……うん」
ユウラ「迷子か……」

ユウラ「そんで、こっちもはじめましてだよな」
フェオ「雷兎さんだよ」
ユウラ「ユウラだ、よろしくな(フェオが怖がりそうなタイプなのに、割と慕ってるな……)」

+

ブラン「(雷兎さん方向音痴なんだけどな)」
雷兎「………」
ブラン「た、多分心の中でよろしくって言ってます、はい」
ユウラ「……こいつめっちゃ喋んねえ!」
フェオ「うん……雷兎さんは必要以上には喋ってくれないんだよ」
ユウラ「わかったよ……。案内しようか?」
フェオ「それにしても、ブランさんすごい、雷兎さんの心の声読めるんです?」

+

雷兎「…」
ブラン「え、そうかなぁ……なんとなく、根は優しい人ですし」
雷兎「……」
元来た道戻っていく

+

ユウラ「(優しいって言われてちょっとだけ眉動いたな……)」
フェオ「うーん……」
いい人だよ、と言おうか悩んでる。なんとなく雷兎くんが嫌がりそうだから
フェオ「あ、待ってくださいよー」
追いかける

ユウラ「俺らも行くか、ブラン?」

+

ブラン「はい、あのままだとまたどっか行っちゃいますよ…」
ユウラ「はあ……しょうがねえなあ……」
二人の後を追いかける
ユウラ「……フェオがあんだけ懐くんだから、なんかあったんだろうなー」

+

ブラン「フェオはそんな人見知りなんですか?……たしかに雷兎さんは無口ですけど」

+

ユウラ「ん?あいつめちゃくちゃ人見知りだぞ?初めて合う人とか、なかなか話しかけれないしな。近くに見知った人がいないと緊張してるみたいで、肩上がっちゃうしな」

+

ブラン「へぇ……俺と話した時そんなことなかったですけど……。あれ、そういえばフェオっていくつなんですか?

+

ユウラ「フェオ?たしか15だったかなって思うけど、お前は?」
フェオ「兄さんーこっち右?」
ユウラ「左」
フェオ「……ですってよー雷兎さーん!」
ユウラ「……フェオ楽しそうだな」

+

ブラン「………フェオと同い年です」
雷兎「……」
左に曲がる
ブラン「雷兎さんに楽しそうに接する人見たことないですけど、妹以外……」

+

ユウラ「……ん!?まじか……。フェオよりちょい上ぐらいだと思ってた」
フェオ「ここ広いなぁ」
ユウラ「……まあ、割り切りは早い方だしな。慣れちまえば結構懐くのは早いな」
苦笑いしてる

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