麦色の小咄
【ヒマワリ畑にて】
雨ばっかりの日も少なくなってきて、暑い日が多くなってきたよ。暑いのはイヤだけど、晴れていると気持ちいいよね。
気持ちがいいからお部屋から飛び出して散歩をすることにしました! なぜかいないはずのフェオのため息が聞こえた気がするよ。
外には大きな黄色い花がたくさん咲いていた。ユウ兄はこれは『ヒマワリ』っていう名前だと教えてくれた。名前以外にもいっぱい教えてくれたんだけど、あんまり覚えてないんだ。
それでもこのヒマワリは『太陽の花』って呼ばれているのは覚えていた。太陽みたいに大きいからかな?
ヒマワリの咲く道を歩いていると、目の前に見たことある人を見つけたよ。ちょっととがった赤い耳とふわふわの尻尾!
「コンちゃん!」
「ん? って、うおっ……!?」
それがコンちゃんだってわかったらうれしくて、コンちゃんに抱きついていた。
走って飛び込んだ私を、おどろきながらもコンちゃんは受け止めてくれる。コンちゃんは力持ちだね。
「嬢ちゃんもここにいたんか」
「えへ、散歩してたの!」
コンちゃんは私を受け止めるとすぐに私の頭をわしゃわしゃとする。それがうれしくて私は笑い返した。
コンちゃんの手は大きくてあったかい手だね。
わしゃわしゃが終わって私はコンちゃんに聞いてみる。
「コンちゃんもヒマワリ見てたの?」
「せやなー。こんだけ立派に咲いてるんやし、見るやろ!」
「うん。きれいだね!」
「ヒマワリとくれば夏の風物詩やな」
「夏だー」
ヒマワリは夏の花、らしい。ぜんぜん知らなかったよ。コンちゃんはくわしいね。
「せや。そろそろ見るだけの散歩も飽きたし……ヒマワリ畑ん中でおにごっこなんてどうや?」
「おにごっこ、したい!」
コンちゃんは決まりやな、ってニカッとうれしそうに笑った。
ヒマワリは大きいからちょっと走りづらそうだけど、楽しそう!
「でも2人でおにごっこはむずかしいよ?」
「そうか? なら近くで姫さんも寝てたし、呼んでくるか!」
コンちゃんが姫さんって呼ぶのは、たしかシャルロだっけ? なんで姫さんって呼ぶんだろう。
私はうなずいて、シャルロを探すためにヒマワリの間を通り抜けてコンちゃんについていくことにした。
雨ばっかりの日も少なくなってきて、暑い日が多くなってきたよ。暑いのはイヤだけど、晴れていると気持ちいいよね。
気持ちがいいからお部屋から飛び出して散歩をすることにしました! なぜかいないはずのフェオのため息が聞こえた気がするよ。
外には大きな黄色い花がたくさん咲いていた。ユウ兄はこれは『ヒマワリ』っていう名前だと教えてくれた。名前以外にもいっぱい教えてくれたんだけど、あんまり覚えてないんだ。
それでもこのヒマワリは『太陽の花』って呼ばれているのは覚えていた。太陽みたいに大きいからかな?
ヒマワリの咲く道を歩いていると、目の前に見たことある人を見つけたよ。ちょっととがった赤い耳とふわふわの尻尾!
「コンちゃん!」
「ん? って、うおっ……!?」
それがコンちゃんだってわかったらうれしくて、コンちゃんに抱きついていた。
走って飛び込んだ私を、おどろきながらもコンちゃんは受け止めてくれる。コンちゃんは力持ちだね。
「嬢ちゃんもここにいたんか」
「えへ、散歩してたの!」
コンちゃんは私を受け止めるとすぐに私の頭をわしゃわしゃとする。それがうれしくて私は笑い返した。
コンちゃんの手は大きくてあったかい手だね。
わしゃわしゃが終わって私はコンちゃんに聞いてみる。
「コンちゃんもヒマワリ見てたの?」
「せやなー。こんだけ立派に咲いてるんやし、見るやろ!」
「うん。きれいだね!」
「ヒマワリとくれば夏の風物詩やな」
「夏だー」
ヒマワリは夏の花、らしい。ぜんぜん知らなかったよ。コンちゃんはくわしいね。
「せや。そろそろ見るだけの散歩も飽きたし……ヒマワリ畑ん中でおにごっこなんてどうや?」
「おにごっこ、したい!」
コンちゃんは決まりやな、ってニカッとうれしそうに笑った。
ヒマワリは大きいからちょっと走りづらそうだけど、楽しそう!
「でも2人でおにごっこはむずかしいよ?」
「そうか? なら近くで姫さんも寝てたし、呼んでくるか!」
コンちゃんが姫さんって呼ぶのは、たしかシャルロだっけ? なんで姫さんって呼ぶんだろう。
私はうなずいて、シャルロを探すためにヒマワリの間を通り抜けてコンちゃんについていくことにした。