静寂の住人2
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綱吉がジッリョネロの保護が決まった頃、マルルーモの諜報部が綱吉の居場所を見付けた。
休み時間に諜報部に知らされた瑠花は叫びたくなるのを押さえた。
押さえた後に沸き上がる感情は疑惑。
『瑠花の騎士なのに何で!獄寺君は瑠花の味方なのに!まさか!』
思い出して考えてみたらおかしい点がある。
アミューズメントパークに行くことになった時にハルの名前を出したのは獄寺。更に一般人の京子とハルを強調してマフィアの掟を言い出したのも獄寺だ。
それは言い換えればハルを守ろうとしていたことになる。
『籠絡出来てないどころか瑠花を慕うふりをして獄寺君は瑠花を欺いていた・・・!?』
疑惑から焦りと苛立ちと怒りに変わる。
『もうこうなったら獄寺君も瑠花の部下にして謝るまでコキ使ってやるんだから!!』
瑠花はトイレに行くと言って付き添おうとする京子を何とか押し留めて教室を飛び出し並中を出て諜報部に命令した。
「まだ獄寺君の部屋に突入はしていないわよね?瑠花が着くまで待ってなさいよ!!」
瑠花は大声で言って携帯を切ると獄寺のマンションに走って行く。
「こうなったら瑠花が直々に命令して部下共に攻撃させて瑠花に逆らうとどうなるか思い知らせてやるんだから!!」
痛い目にあわせてやる!と息巻いてマンションに着くと諜報部の人間が頭を下げる。
「瑠花お嬢様この部屋に沢田綱吉が居ます!」
「それじゃ突入してダメツナを捕らえて!!」
瑠花の指示で諜報部の人間がドアを壊して土足で入っていく。瑠花はその後を追うように入っていた。
「ダメツナ!どこにいるのよ!観念して出てこいよ!!」
瑠花と諜報部が探すが何処にも綱吉が居ない。
「どういうことよ・・・ってアイツ!?」
開いている寝室の窓を見付け急いで見ると瑠花の声を聞いて外に出て走って逃げる綱吉の姿が。
「片足で良いから早くダメツナを撃ちな!!」
諜報部の一人がサイレンサーを装置して綱吉の左足を撃った。
「ぐぁっ!!」
撃たれた綱吉は倒れ込む。瑠花は笑いながら車に乗り、諜報部の人間は直ぐ様綱吉を車のトランクに放り込んで走り去った。
「パパ?瑠花だけどーやっとダメツナを見付けて捕獲したわ~。情報操作してボンゴレとリボーン達に分からないようにして~。」
瑠花は父親に言うと笑いながら「マルルーモが押さえた倉庫に向かってちょうだい。」と諜報部の人間に命令した。
人の気配がしない倉庫に綱吉は車のトランクから投げ出される。
「痛っ!!」
地面に転がる綱吉を諜報部が手足をロープで縛り、瑠花はニヤニヤと口角を上げているが目は怒りを表していた。
「やっと捕まえた。ダメツナの癖によくもまあ逃げ回ってくれたわね!!」
「南川さんそうまでしてボンゴレが欲しいの!?」
瑠花は見上げて聞いてくる綱吉の脇腹を蹴る。
「グハッ!!!」
「勿論よ!ボンゴレを手に入れたらマフィア世界の女王になれるんだもの~。とりあえずあんたが言いなりになるように・・・。」
瑠花が諜報部に合図を送った。
「こいつを痛めつけてやって!ああ、武器は使わないで。死なれたら困るわ!」
諜報部は身動きが出来ない綱吉に暴力を振るい怪我だらけになっていく綱吉を見て瑠花は溜飲を下げる。
「もう良いわよあんた達!キャハハハハッ!」
瑠花は諜報部を止めると綱吉を見下ろした。
「痛い目に合うのは嫌でしょ~?止めて欲しかったら瑠花の奴隷になりな!!」
「い、嫌だ!」
「反抗するだけ無駄無駄。だってあんたは瑠花と婚約することになってるのよ~。」
「なっ!?嫌だ!南川さんとは婚約なんかしない!」
驚く綱吉に瑠花はギャハハと高笑いする。
「マルルーモとボンゴレのボス同士が決めたことなの~。瑠花はもう書類にサインしたからぁあとはあんたがするだけよ~。ダメツナは一生瑠花とマルルーモの為の道具になることが決まってるんだから~。」
瑠花は諜報部の人間に綱吉をもう少し痛めつけろと命令した。
「コイツまだ反抗するみたいだからそんな気が起きないように痛めつけな!ダメツナが言いなりになるまでね!」
諜報部の人間が再び暴力を振い出し綱吉は気絶したその時倉庫内に突然眩しい光が現れた。
光が消えていくと左目が蒼色、右目が金色の20代くらいに見える人物の姿が。
「な、何なのよ!」
「誰だ!?」
驚く瑠花と諜報部の人間達を一瞥すると綱吉のロープを一瞬でほどき、綱吉に話し掛けた。
「沢田綱吉・・・気を失っているのか。」
プリマベーラの同胞のイヴェールは綱吉を担ぐように抱えると瑠花と諜報部の人間達を無視して自分の住む空間へ戻っていった。
綱吉は『獄寺君とハルとチビ達だけでも何とかしなきゃ。』と思いながら気を失った。