静寂の住人2
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翌日、獄寺は体調不良という理由で学校と念のために沢田家に連絡を入れた後、フゥ太と連絡を取った。
「証拠が確定した。」
『分かった。僕もマルルーモと南川さんのランキングがあるから多分大丈夫。後リボーンが婚約させるからって血眼になってツナ兄を探してるから気を付けて。それじゃ僕はリボーンがいないうちにジッリョネロファミリーに連絡を入れるから!』
「頼んだぜ!」
獄寺は寝室で寝ている綱吉を起こした。
「10代目!すみません、起きてください!」
「ふぇ?獄寺君、おはよ。」
寝ぼけ眼の綱吉だが獄寺の必死な顔に目を覚ました。
「これから言うことを良く聞いてください。リボーンさん達に発信器のことがバレました。恐らくマルルーモと南川にも知らされている筈です。」
「ッ!ついにバレたんだ・・・。」
顔色を青くする綱吉に獄寺は居場所はバレていないと話を続ける。
「幸いまだ居場所はバレていませんが時間の問題です。今、フゥ太が匿ってくれると思われるファミリーに連絡を入れています。ですからそのつもりでいてください。ハルにも伝えて暫くはここに来ないようにさせます。」
「うん。ハルに危険な目に合わせられない!」
綱吉は頷くと獄寺の携帯が鳴り出してディスプレイにフゥ太の名前が出ていた。
「フゥ太か?どうだった!?」
『運が良いよ!アリアさん今日本にいて話を聞いてくれた。ただ証拠を見てからだってアリアさんが言ってるから直ぐにジッリョネロの日本支部に来て欲しいって!』
「そうか!分かった!」
その後待ち合わせ場所を決めて獄寺は準備した。
銀色の髪は日本では目立ち過ぎる為、ヘアピンやヘアゴムで纏めて帽子で隠し、サングラスをかけて、普段身に付けているアクセサリーは全て外してボンゴレリングはポケットの中にしまった。バッグには証拠のクッキーと成分の分析結果を入れる。
「10代目、これからジッリョネロファミリーというボンゴレと同じくらいの格式を持つファミリーの支部に行ってきます。」
「うん。気を付けてね。それからありがとう。」
「いえ!親友の為ですから!」
獄寺はマンションを後にした。
待ち合わせ場所にはやはり変装をしたフゥ太がいた。ランキングの本は大きめなバッグに入れて、服も普段あまり着ない物を選んでいた。
「隼人兄?」
「フゥ太か。それじゃ行くぞ。」
「場所は知ってるから任せて!」
変装をした獄寺とフゥ太は端から見たら兄弟に見える。ただ平日の為補導されないように警察官がいたら避けるようにしてジッリョネロの日本支部に着いた。
ジッリョネロの日本支部の門が開いてボスであるアリアが直々に出迎えた。
「久しぶりね。フゥ太君。それから貴方がボンゴレ10代目嵐の守護者の獄寺隼人君ね?」
「はい。」
「さぁ、話は中で聞くわ。」
通された部屋で獄寺とフゥ太は証拠をアリアに見せて、マルルーモと瑠花がボンゴレ欲しさに綱吉を陥れリボーン達を騙したこと、騙されたリボーン達は綱吉を制裁と称した暴力を振るったこと、母親の奈々は育児放棄したこと、父親の家光は息子よりボンゴレとマルルーモの関係を気にしたこと、9代目は綱吉を罪人として扱って瑠花の部下にしたこと、何より綱吉を自分達の利益の為の道具として見ていることを話した。
アリアは獄寺のボイスレコーダーとこっそり部屋に設置した防犯カメラと(防犯カメラには綱吉が獄寺の家で過ごしている様子が録画されている)麻薬入りクッキーと成分の分析結果、マルルーモと瑠花のランキング、綱吉を取り巻く環境の酷さに形の良い眉を寄せた。
「そうだったの。それにしてもボンゴレは何を考えてるのかしら!一般人の綱吉君を無理矢理マフィアの道に引き摺り込んで南川瑠花の嘘を真に受けてあっさり切り捨てて!彼の親も親よ!自分の子供の話を聞かないなんてあってはならないわ!リボーンも小娘の嘘一つ見抜けないくらい落ちぶれて!女に優しくするのと骨抜きにされるのは違うのに。おまけに晴と雨と雲が裏切って!」
アリアはボンゴレとリボーンと裏切った守護者、家光と奈々に怒りを露にした。暫くするとガンマが書類を持って入ってきた。
「ボス、諜報部からの調査書だ。獄寺隼人とフゥ太の言う通り沢田家の人間は沢田綱吉を追い出し、リボーンと一部の守護者は暴力を振るっている。」
アリアは受け取り目を走らせる。内容は獄寺とフゥ太が説明した通りのことが書かれていた。
ガンマは呆れたように言った。
「諜報部の話だと誰も沢田綱吉が南川瑠花を苛めている現場を見ていないらしい。ただ口を揃えて『沢田綱吉は犯罪者だから制裁している』と言っていたらしい。」
「制裁なんて言葉を免罪符にして暴れてるだけじゃない。」
アリアは獄寺とフゥ太を見て言った。
「彼は大空のボンゴレリングを保持する重要な人物だし、彼の両親やリボーンの元に置いておく訳にはいかない。沢田綱吉君をジッリョネロで保護するわ!」
それを聞いて獄寺とフゥ太は喜んだ。