静寂の住人2
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屋敷に着き瑠花の部屋に通された。
山本達は綺麗に片付いてる、可愛いインテリアだと騒ぎ瑠花は当然だと思いつつそんなことないよと笑っている。
獄寺は何かないかと部屋を見やる。
けばけばしい調度品の数々にうんざりしているとクローゼットの中からガタンッと音がした。
「何の音だ?」
獄寺はクローゼットの方を見ると扉が少し空いていた。それに慌てたのは瑠花。クローゼットには父親から送られた麻薬入りのクッキーが隠してあるからだ。
「気にしないで~。この扉少し閉まりが悪くなっちゃって~。」
瑠花は扉を無理矢理閉めようとしたがその前に扉が全開して段ボールが落ちてきた。
段ボールから大量の麻薬入りクッキーが散乱する。
さすがにこれには獄寺達も驚いた。それはそうだろう。洋服がしまわれているクローゼットに大量のクッキーがしまわれていたのだから。
散らばったクッキーを見てまず口を開いたのは山本と了平。
「美味そうなのな!」
「極限に!食べてみても良いか?」
瑠花はブンブンと首を横に振る。将来の自分の騎士達に食べさせるわけにはいかない。
「そ、そ、それは~ちょっと~。」
顔色が青くなる瑠花に獄寺はクッキーに何かあると読んだ。
『自分の株を上げることが出来るってえのに断るってことはこのクッキー怪しすぎだぜ。』
獄寺はクッキーを見ながら瑠花に聞いた。
「俺も食ってみてえんだけど?」
「え!?」
獄寺まで食いついてきて瑠花は益々慌てる。何とかしなきゃと瑠花は誤魔化した。
「ごめんね~。これお父様が送ってくれたんだけど~消費期限が切れちゃってて~食べたら良くないと思うから~。」
「極限に期限が切れてるなら仕方ない。」
「それじゃしょうがないのな。」
瑠花は急いでクッキーを段ボールに入れていく。獄寺は手伝うふりをして誰も見てない時にポケットに数枚入れた。
「手伝ってくれてありがとー。」
「どうでも良いけど期限切れてるなら捨てたほうがいいぞ?それに洋服のクローゼットに食べ物を大量に詰め込むなよ。本当に女かよ?」
獄寺に呆れながらお前は女かと言われて瑠花はショックでひきつりながら笑顔で捨るね~と答えた。
ーーーー
一時帰国した家光はホテルのスイートルームで苦虫を噛んだような顔でリボーンに2枚の書類を渡した。
「瑠花とダメツナの婚約!?どういうことだ!」
「ツナが瑠花嬢を襲ったことでボンゴレとマルルーモの間が悪くなるのを阻止するためにドン・マルルーモが瑠花嬢とツナを婚約させて成人したら結婚させてお互いの関係を良好にしていたいと言ってきた。」
「しかし瑠花はどう思ってるんだ!?」
襲われた後も苛められている瑠花からしたらそれは避けたい筈だと言うリボーン。
「瑠花嬢はこれでお互いの血が流れないで済むならそれに越したことはないと言っている。」
マルルーモが提案した婚約。
婚約することでツナが瑠花にしたことを無かったことにしようとしているようなものだ。それはボンゴレからしたらありがたい話だ。
「愚息のせいで瑠花嬢の未来を潰してしまった。」
「ダメツナがあんなことをしなきゃ瑠花は好いた相手と結婚出来たかも知れねえのにな。」
リボーンと家光はハァと溜め息を吐いた。
家光は立ち上がるとリボーンにツナを連れ戻すように言った。
「リボーン、ツナの奴をそろそろ連れ戻して書類にサインさせてくれ。俺はまたイタリアに戻って婚約パーティーの準備がある。それにこれにもサインさせてくれ。」
婚約の承諾書の他にもう1枚の書類を出す。それは勅命書で9代目の死炎印があった。リボーンは目を通す。
「ダメツナを瑠花の部下にするのか。それは良いな!」
「9代目が瑠花嬢のせめてもの償いとして考えた。それじゃ婚約パーティーで会おう。」
スイートルームを出ていく家光にリボーンは奈々に会っていかないのかと尋ねた。
「会いたいのは山々だが今はボンゴレの一大事だからな。」
「そうか。」
家光は奈々よりボンゴレの方が大事だとスイートルームを後にした。
リボーンは沢田家に帰り早速綱吉を連れ戻そうと発信器で居場所を探る。
「ふん!ダメツナの奴何処まで逃げてやがるんだ!」
以前、発信器を入れて川に捨てた鞄は並盛からかなり離れた場所に辿り着いていた。