静寂の住人2
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待ち合わせの大盛町の映画館に着くと着飾った瑠花とリボーン、山本、了平、京子が先にいた。
「獄寺君おはよー♪」
瑠花の笑顔に気色悪いと思いつつも獄寺は昨日決めたことを実行した。
「朝から元気だな。」
相変わらずな態度だが返した獄寺にリボーンは瑠花を選んだと確信した。
映画が終わりファミレスで昼食を取ることになり其々が注文をすると映画の話になった。
「スッゲー面白かったのな!」
「特に主人公と敵の肉弾戦は極限だったぞ!」
「最後の方の爆発はビックリしちゃった!」
盛り上がる瑠花達にリボーンも満足げだ。獄寺は然り気無く瑠花に話を振った。
「俺はやっぱり捕まった主人公を助ける為に仲間が敵のアジトに乗り込んだシーンが良かったが南川はどこが良かったよ?」
獄寺が初めて瑠花に話しかけてリボーン達は驚き、瑠花は初めて話しかけられたと満面の笑顔になった。
「瑠花は~人質にされていた恋人が隙を見て逃げ出して主人公と再会したところかな~。」
「それって爆発の後だよな。つかラストじゃねーか。そこは皆感動するだろ。他にねえのか?」
「え~っ!でも~殺されかけてた恋人と再会してハッピーエンドで瑠花は~感動したもの~。」
会話になっている獄寺と瑠花にリボーン達はこれで獄寺は完璧に綱吉を切り捨てたと安心し、瑠花は漸く籠絡出来たと喜んだ。
その後買い物をしたいと瑠花と京子が言い出し大盛町の駅ビルで買い物をすることになった。
洋服やバッグを楽しそうに見る瑠花と京子。しかもセール中で普段買えないような服も買える値段になっていて京子は嬉しそうに選んでいた。
あちこちの店を歩き回り男性陣は疲れ気味だがリボーンの十八番の女には優しくするもんだと言われて獄寺達は仕方がないと付き合った。
両手に大量の紙袋を持つ瑠花と京子。特にマフィアの令嬢の瑠花は量が半端ではない。持ちにくそうにしている瑠花に獄寺はその量に呆れ返ったが瑠花の荷物を持った。
「買うのは良いが持てなくなるほど買うなよ。」
「ありがとー♪獄寺君~♪」
瑠花はこれで雷と霧を除く守護者は自分の物になったと笑った。
『正直、雲雀さんと並んで美形とはいえ今の骸君には近付きたくないのよね~。うっかり契約されたら厄介だものー。瑠花がボンゴレを乗っ取ったら権限で復讐者の水牢から出させて恩を売るしかなわね。ランボはその後に手懐ければ良いし~。』
瑠花は早くボンゴレを手中におさめて美形の守護者を侍らせたいと心踊らせていた。
ーーーー
綱吉はハルが作ってくれた昼食を食べながら獄寺とハルに何かお礼をしたいと考えていた。
『俺に出来ることって何だろう。今は外に行けないしなぁ。ハルの手伝いは出来るけど・・・、そうだ!ハルに料理を教わってみよう!』
綱吉はハルにお願いがあると言った。
「ハル、俺に料理教えてくれないかな?」
「はひ?料理ですか?」
少し驚くハル。綱吉は獄寺とハルにお礼をしたいと説明した。
「獄寺君にはいつも助けて貰ってるし、ハルにも助けて貰ってる。だからお礼をしたいんだ。でも俺は外に行けないから出来ることも限られてるから。お願い!」
眉を八の字にして頼んでくる綱吉にハルは分かりました!と笑顔で言った。
「夕食を作って獄寺さんを驚かせましょう!」
「よろしくね!」
ハルは簡単な物から教えようと献立を考えた。
「今日の夕食はハンバーグにしましょう。ツナさんには挽き肉を捏ねて貰いますね。」
綱吉はそれなら何とかなりそうだと張り切った。
ーーーー
カフェで休憩して外に出ると夜になっていた。
「瑠花は狙われやすいからそろそろ帰るぞ。」
まだ遊びたい瑠花だがリボーンにそう言われたらボンゴレの血筋だと偽っているから仕方ないと諦めるしかない。
ただ瑠花の荷物を持っている獄寺にリボーンは屋敷まで運んでやれと言われて瑠花はたまには役に立つじゃないとリボーンに感謝した。
美形の獄寺と山本、アルコバレーノのリボーンに護衛され瑠花は有頂天だ。
回りの同じ年頃の女の子達の羨む目、嫉妬する目に更に瑠花の気分は最高で楽しくて仕方なかった。
(それでも並盛に着いたら『綱吉に苛められてる可哀想な瑠花』で通っているから羨む目も嫉妬する目も何もなかったが。帰り道にクラスの生徒に会っても「獄寺と山本がいるから苛められないから良かったね」と言われるくらいだ。瑠花はそれが少々物足りない。)
獄寺はリボーンと山本の綱吉の罵倒を聞かされウンザリする。
「ツナは最低だって獄寺もそう思うだろ?」
「んなことどーでもいい。野球馬鹿。」
ムスッとしてしまった獄寺に山本の肩に乗っかってるリボーンは山本に「見捨ててから日が浅い。まだツナを慕う気持ちが残ってるのかも知れねぇ。ツナのことは禁句かもしれないぞ。」と耳打ちし、山本はそうかもなと頷ずき、瑠花も頷いた。
折角、獄寺が瑠花の味方なったのに機嫌を損ねたら厄介だ。その後獄寺には綱吉の悪口等を振らないようにした。
屋敷に着くと瑠花は獄寺達にまた学校でねと言って屋敷の中に入っていった。
帰っていく獄寺達を部屋の窓から見て瑠花は後は綱吉さえ言うことを聞かせればマフィア界の女王になれるとニヤリと口を歪ませた。