静寂の住人2
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放課後は並盛商店街で並盛堂のシュークリームを食べたりゲームセンターで遊んでから其々帰宅した。勿論瑠花は獄寺の発案通りリボーンと山本に送られていった。瑠花は獄寺もいて欲しかったが自分の為に考えてくれたと思うことで我慢するしかなかった。
獄寺はマンションに着くと良い香りがしてきた。
「お帰り獄寺君。」
「獄寺さんお帰りなさい。もう少しで出来ますから。」
箸を出している綱吉と学校から帰ってきたハルが台所で餃子や中華スープ等を作っている。
綱吉も皿を出したりして手伝った。
テーブルに餃子と炒飯、スープ、サラダが並ぶ。
「美味しそうだね!」
「ちゃんと餃子の皮包めるんだな。」
「獄寺さん酷いです!ハルだって料理は出来ます!」
素直に感想を言う綱吉と素直に美味しそうと言えない獄寺。ハルは膨れっ面だ。
綱吉は喧嘩しないで温かいうちに食べようと促した。
「本当に美味しい!ハル凄いよ!」
「確かに美味い。」
瑠花の使用人や奈々程ではないがハルの料理は美味しい。
誉められたハルは膨れっ面からニコニコ顔に。
食べ終わるとデザートの杏仁豆腐が出されて食べながら獄寺は今日のことを話した。
「明日は南川達と出掛けます。仲良くするふりをして尻尾を掴んでやります!奴の屋敷に入ることが出来れば何かしらある筈ですし、10代目がいない以上奴が嘘を付けば付くだけ追い詰められますから!」
気合いを入れて言う獄寺に綱吉はすまなそうな顔をした。
「獄寺君、ハルごめんね。本来なら俺と南川さんの問題なのに。」
「そんなこと言わないでください!困ったら助けるのが親友でしょう!」
「獄寺君の言うと通りです!今度はハルがツナさんを助ける番です!」
だから気にする必要はないと笑顔で言う獄寺とハルに綱吉は信じてくれることに改めて感謝した。
後片付けを終えるとハルは明日も来ますねと綱吉に言って獄寺に送られた。
帰り道、獄寺は本当に明日は委員会があるのかとハルに聞いた。
「ハルも映画に誘われました。断る理由に委員会があるって言いましたが本当はありません。下手に近付いてツナさんが苦しめられることになるのは嫌です。瑠花ちゃんみたいな人はキレると見境がなくなりそうですし。」
マフィアの力を行使しない方法でハルを人質みたいにしてくるかもしれないとハルは付け加えた。
「可能性はあるな。法に触れるギリギリで仕掛けてきたりもする。それがマフィアだ。暫くは誘われても適当に理由を付けて断った方が良い。」
「はい。その分ハルは獄寺さんとツナさんにご飯を作りますから!」
ハルは戦う術がない。なら自分が出来ることをするしかない。(実際食事は今の綱吉にとっては有難いことだ。)
ハルが家に入るのを見届けると獄寺は瑠花の嘘を暴くにはもう少し時間がかかりそうだと思った。
明日は映画を見終わったらファミレスかカフェにでも行って映画の感想や今度はどこに行きたいかで盛り上がる筈だ。
「明日は自分から南川に話しかけるか。リボーンさんの策に乗れば怪しまれないで済むだろうしな。」
話しかけたら獄寺を引き入れようとする欲を隠しながら瑠花は笑顔になるだろう。歪んだ笑顔に。
それを思うと吐き気しかないが獄寺は綱吉とハルの為にだと自分を鼓舞した。