静寂の住人2
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翌日ーーー
リボーンの命令で獄寺は瑠花の屋敷に来ていた。その事をリボーンに知らされて瑠花は浮かれていた。
「獄寺君おはよ~♪」
「さっさと行くぞ。」
「うん♪」
笑顔を振り撒きながら瑠花は腕を組もうとしたが獄寺は冗談じゃないと瑠花の手を避けた。
「何だよ?」
「腕組もうかな~って思って~。」
「恋人でもねえのに何考えてんだよ。」
「・・・・・・。」
てっきり迎えに来たから取り込めたと思った瑠花はガッカリした。獄寺はリボーンの命令を聞くふりをして瑠花の隙を狙ってるだけだ。
並中の校門に着くと雲雀が珍しく獄寺に声をかけた。
「君、沢田を見限ったのかい?」
「あぁ?てめえに関係ねえだろ。無駄に話かけんな。」
元々仲が悪い二人だ。
険悪な雰囲気になり登校中の生徒達は青ざめるが株を上げるチャンスだと瑠花が止めに入った。
「獄寺く~ん、~雲雀さ~ん。朝から喧嘩は駄目だよ~。」
瑠花の言葉に軟化する雲雀。
「南川がそう言うならトンファーは出さないでおくよ。沢田が何かしてきたら直ぐに言いなよ。」
「はーい。雲雀さんお気遣いありがとーございま~す。」
瑠花と雲雀のやり取りを見て獄寺は『風紀命が風紀を乱してる奴が仲良く出来るとはな!笑えるぜ!』と蔑視した。
教室に入ると先に来ていた京子と朝練が終わった山本がおはようと声をかけた。
「瑠花ちゃんおはよう。」
「瑠花おはようなのな!ん?今日は獄寺と一緒なんだな。」
そう言いながら山本と京子は瑠花の顔や腕を見る。瑠花は不思議そうにした。
「武~、京子ちゃ~ん。瑠花の顔に何か付いてる?」
「ううん。今日は怪我してないから安心したよ。と言っても獄寺君がいたから沢田君が瑠花ちゃんに暴力振るえないよね。」
「良かったのな!これからは獄寺も瑠花の味方になったから安心なのな!瑠花は可愛い顔してるからいつもしてる湿布が痛々しくて可哀想だったぜ。」
「今日は平気だったんだ~。獄寺君のおかげだよー。ありがと~獄寺君~。」
「リボーンさんの命令だからだ。」
見上げて可愛らしい顔を作ってお礼を言う瑠花に獄寺は胡散臭い顔を作って吐き気がすると内心毒づいて自分の席に着いた。
獄寺と瑠花と山本と京子の会話を一部始終見て聞いていたクラスの生徒達は獄寺がついに綱吉を見捨てて瑠花の味方になったと思った。
休み時間になる度に綱吉を罵倒する山本達。瑠花は「そんなこと言わないで~。きっと話し合えば分かり合える筈よ~。」と庇うふりをして優しい女の子アピールをしていた。
獄寺は自分の席に着いたまま瑠花の腹黒さに苛ついたが、後は少しずつ仲良くするふりをして瑠花の屋敷の中に入れば証拠を漁れる。
獄寺は根気強く瑠花から誘われるまで待つかリボーンの命令、発案を待った。
昼休みになると獄寺は瑠花に誘われ山本と京子、了平と屋上で昼食を取った。
綱吉への罵倒と瑠花への賛辞を獄寺は聞きながら黙々と食事を取り始める。
瑠花はタッパーを出して蓋を開けた。中には唐揚げやだし巻き玉子等が入っていた。
「今日は~武達にいつも助けてもらってるお礼で作ってきたの~。良かったら食べてね~。」
山本達はありがとうと言って食べ始める。
「獄寺君も良かったら食べてね~。」
食べたくはないが仲良くするふりをしている獄寺は仕方なしに唐揚げを1つ食べた。
その様子に山本達は徐々に瑠花の味方になってきてると思いこれで綱吉は孤立したと嘲笑う。
「獄寺もこっち側だからツナは孤立したのな!」
「沢田には困ったものだがこれで瑠花は極限に安全だな!」
「うん。ありがと~♪でも瑠花は~ちゃんと仲直りしたいなぁ~。」
「瑠花ちゃんは本当に優しいね!」
獄寺はその会話を聞いてるふりをしているが普通、襲われた屋上で飯を食いたがるか?と瑠花を冷笑した。
暫くするとリボーンがチケットを持って現れた。
「ちゃおっす!明日は瑠花とお前らがもっと仲良くなるように出掛けるぞ!」
リボーンは映画のチケットを配った。
「これは今話題のアクション映画だ!明日は土曜日だし皆で観に行くぞ!」
大体映画を見た後は感想を話したりするものだ。そうなれば獄寺も会話に入りやすい。会話に入れば自然に瑠花とも話すことなるし山本達とも話すことになる。こうして瑠花と山本達に接させることで獄寺を完全に瑠花の味方しようとリボーンは考えた。
獄寺はリボーンの狙いに敢えて乗った。
「これ気になってた映画です。」
「瑠花も気になってたの~。リボーン君ありがとう♪明日は皆で楽しもうね~!」
瑠花がはしゃぐように言うと京子がハルは誘ったのか聞いてリボーンが答える。
「誘ったが委員会の話し合いがあるから断られた。」
「そうなんだ。それじゃ仕方ないよね。」
獄寺に惚れているハルが来ないと分かって瑠花は安心した。