静寂の住人2
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
獄寺に問われて綱吉の心は揺れる。
リボーンは性根を叩き直すと言って体罰と称した暴力を振るってくる。
奈々は躾だと言って育児放棄した。怪我をしていても罰だと言って救急箱を隠した。
ビアンキはリボーンと一緒になって体罰だとポイズンクッキングで攻撃してきた。
家光はボンゴレのことしか考えてなくて息子の自分を信じず殴り飛ばし怒鳴り散らした。
9代目もボンゴレも瑠花の話だけで切り捨てた。
山本と了平は騒ぎを起こしては後始末を押し付けてきた。そして瑠花を信じて暴力を振るってきた。
京子もまた瑠花を信じて綱吉を罵倒する。
そんな彼等が揃って言う言葉は一つだけ。
瑠花に謝罪しろ!
それしか綱吉に言わなかった。
一方、信じてくれたのは獄寺とハルと子供達。
子供達は綱吉の食事を作らなくなった奈々の代わりに食料を渡して、傷の手当てをしてくれた。
ハルは瑠花に脅されていながらも綱吉を信じている。
獄寺はいつも傍にいて守ってくれている。怪我をしたら手当てをしてくれた。今だって並盛では危険だと判断して隣町の病院に運んでくれて、洋服まで用意してくれた。そして何より励ましてくれた。
話を聞かないで暴力を振るってくる人間と話を聞いて信じてくて支えてくれる人間。
大切なのはどっちかと聞かれたら当然信じて支えてくれる人間だ。
いくら大空でも悪意を持っている人間までは包み込めない。
綱吉は最後にもう一度リボーンに瑠花とマルルーモファミリーの調査を頼んでみよう、それが駄目ならリボーン達を信じるのは止めようと決めた。それで何かが変わるわけでは無いけれど、もしかしたら何かが変わる可能性もあるかもしれない。
そして瑠花に屈することはしないと決めた。屈したら最後。瑠花に骨の髄までしゃぶられ罪人だからと言って家畜のように扱われる人生があるだけだ。ランボ達は瑠花に良いように扱われるだろう。
綱吉は決めた。
「獄寺君。もう一度リボーンに南川さんの調査を頼んでも駄目だったらリボーン達を信じるのは止めようと思う。それで何かが変わることは無いけど。でも絶対に南川さんとは結婚しない。したら俺は勿論ランボ達も南川さんに骨の髄までしゃぶり尽くされるだろうから。」
綱吉は獄寺を見て自分が思ったことを言った。その目には強い意志が宿っていた。
「分かりました。今から帰宅されてもリボーンさんが怒鳴るだけなので夕方に10代目の家に行きましょう。」
辛い決断をした綱吉。獄寺はそんな綱吉をこれからも支えようと新たに決意した。
ーーーー
放課後になり瑠花は不良達の後を付けていた。不良達がコンビニに入って行くのを見て瑠花は出てくるのを待った。
『アイツらが出てきたら~嘘泣きして~。誘導してこのクッキーをあげれば。ウフフ♪』
瑠花は鞄に入れた麻薬入りのクッキーを不良達に食べさせようとしていた。
暫くして不良達が出てくると瑠花は嘘泣きしながら不良達の前を通る。
「ふぇっ、ヒック・・・。」
「あれ?もしかして南川さん?」
「どうした?」
「話してみなよ。俺ら聞くよ?」
「綱吉君が~、瑠花のせいだって怒鳴ってきて~。」
苛められている瑠花の為なら綱吉に暴力を振るっても問題なかった。不良達は日頃の鬱憤を晴らすのに丁度良いと瑠花に優しく話した。
「そっか。なら俺達が沢田が南川を苛めないようにしてやるよ。」
「だから泣くなよ。俺達に任せておけって。」
「沢田はどうしようもねぇなー。 」
口々に綱吉を罵倒する不良達に瑠花はありがとうと言って鞄からクッキーを出した。
「心配してくれてありがと~。これお礼ね~。イタリアで今人気のクッキーなの~。良かったら食べてね~。すごーく美味しいんだよ~。」
「へぇ。美味そうだな!」
「南川さんありかとな!」
「サンキューな。」
不良達はクッキーを受け取ると食べながら立ち去った。
クッキーに混入されている麻薬はマルルーモファミリーが独自に研究、栽培していて依存性が強く、また暴力的になる。
不良達はクッキー欲しさに瑠花に従順になるだろう。
「アハハハハッ!これでアイツらは瑠花の忠実な奴隷決定よぉ~。」
瑠花は不良達の後ろ姿を見ながら再度父親に連絡してクッキーを大量に渡すように頼んでいた。