静寂の住人2
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獄寺は何故ここにいるんだと瑠花を見るとビアンキが獄寺に気付いた。弟と話す為に顔が隠れる仮面を被るとリビングから出ていく。
「隼人、いい加減にツナを庇うのは止めなさい。ツナはしてはいけないことをしたのよ。」
諭すように話すビアンキに獄寺は食って掛かる。
「そこで泣いてる南川が嘘ついてんだよ!大体本当に襲われたなら男の俺や野球馬鹿に近寄れない筈だぜ!!」
「瑠花はそれを耐えてるのよ!今日だって悪くないのにツナと仲直りしたいって泣きながらここまで来たのよ!」
「耐えてる?普通なら怯える筈だろ!」
姉弟喧嘩になっているのを見て瑠花は嘘泣きをして止めに入った。
「獄寺君、ビアンキさん喧嘩は駄目だよ~。」
「瑠花は優しいのね。」
瑠花の芝居に騙されてる姉に獄寺は内心舌打ちして綱吉を部屋に運ぼうとすると瑠花が進路を妨害するように前に立った。
「綱吉君凄い怪我だけど~修行の怪我なの~?手当てするなら~瑠花も手伝うよぉ?」
手伝うことで獄寺の気を引こうとする瑠花。獄寺は瑠花にやらせたら余計なことをして反って酷くなるのが分かる。寧ろ怪我の原因は瑠花。手伝うなどもっての他だ。
「てめえの手なんざいらねーよ!!」
「そんなぁ。でも瑠花は心配なんだよぉ~!」
獄寺は如何にも獄寺を味方にしようとする瑠花に苛立つが綱吉の怪我の手当てが先だと無視して綱吉の自室に行った。
瑠花はどうして獄寺がこっちの味方にならないのだと苛々していた。
気を失ったままの綱吉をそっとベッドに横たわらせるといつもは部屋の隅に置いてある救急箱が見当たらず獄寺は辺りを探すが見付からない。
「まさか、リボーンさんか10代目のお母様が取り上げた?」
獄寺はリボーンと奈々に頭を下げて救急箱を渡して貰おうと部屋を出るとそこには手提げバッグを持ったフゥ太、ランボとイーピンが手に薬や絆創膏等を持って来た。
「僕達も手伝うよ。」
フゥ太達は綱吉の手当てを始める。獄寺は手当てしながらこの家では小さな子供達は味方だと分かったと同時に子供達は綱吉を信じたのにリボーン達は簡単に騙されたんだと憤った。
手当てが終わるとフゥ太は手提げバッグからコンビニで購入したペットボトルと弁当、奈々が作ったクッキーを出して机の引き出しに入れた。
「お前らいつもこうしてるのか?まさか10代目のお食事は・・・?」
「ママンはツナ兄のご飯作らないから。作るのは学校に持っていく弁当だけ。朝は僕達が渡してるママンの作ったお菓子をこっそり食べてるんだよ。」
目をふせて泣きそうな声で話すフゥ太。
奈々は回りの目を気にする人間だった。さすがに学校に行くのに弁当がなかったら何も知らない人間が知ったら非難される。非難を避ける為だけに渋々作っていた。
綱吉の置かれた状況が予想以上だと知った獄寺。もし子供達が食物を渡して手当てをしていなければもっと危険な状態だっただろう。
フゥ太は手提げバッグを見ながら獄寺に最近ハルに会った?と聞いた。
手提げバッグはハルが家庭科の授業で作ったのをフゥ太にプレゼントしていた。ランボとイーピンには巾着袋を。
「そういや最近会ってねーな。フゥ太達もか?」
「うん。この手提げバッグとランボとイーピンの巾着袋はハル姉が作ってくれて家まで来てくれたんだ。でも僕達公園で遊んでて居なかったからちゃんとお礼が言いたいんだけとハル姉の家分からないし。それに今の状況じゃ反ってハル姉に心配させそうだし。」
ハルが綱吉の今の状況を知ったら悲しむから綱吉や獄寺にハルの家を教えてもらうことは出来ない。フゥ太は獄寺ならハルの連絡先は知っているから今度ちゃんとお礼を言うと伝えて欲しいと獄寺に頼んだ。
「今度ちゃんとお礼を言うからってハル姉に伝えて欲しいんだ。」
「な、何で俺が!?」
「お願い隼人兄。」
「うっ!」
子犬のような目をして言ってくるフゥ太に押されて獄寺はフゥ太のお願いを聞いた。
「わかったよ。後でアホ女に連絡しておく。」
顔を少し赤くして頷く獄寺にフゥ太は爆弾発言をした。
「多分ね僕達にくれたのは練習用だと思うんだ。隼人兄にはもっと良い物をハル姉は作ってくれると思うよ!」
「ハァ?」
獄寺は更に顔が赤くして悪態をついた。