静寂の住人2
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授業でも山本達は綱吉に制裁をした。
体育は女子はテニスだったが男子は体育館でドッジボール。
いつもは気の合う仲間と適当に組んだり、教師が出席番号を前半と後半で分けたりしていたが山本はそれだと綱吉に制裁出来ないと教師に思い付いたことを言った。
「先生。今日の班は出席番号の奇数と偶数で分けたらどうですか?」
綱吉は偶数、獄寺は奇数。山本は偶数だ。
教師はたまにはそんな分け方もあるかとそれを了承したが獄寺は額に血管が浮き出ていた。
「野球馬鹿!てめぇ馬鹿の癖に無駄に頭使うんじゃねーよっ!!」
「何のことなのな~?ただたまには違うメンバーと組むのもアリだと思っただけなのな。」
「んだと!ゴラァ!!」
またもやダイナマイトを手にする獄寺を止める綱吉。
結局、山本の提案が通り綱吉と獄寺は違うチームになった。
ドッジボールが始まると綱吉のチームは敵チームにボールを回し敵チームが綱吉を狙い打ちしようとする。
その他に山本や他の生徒がわざと綱吉の足を引っかけ転ばせたりしていた。
そのせいで膝は擦りむいた。
獄寺は仕返しとばかりに回ってきたボールを奪い取り次々とぶつけていったが外野の生徒が増えていき更に綱吉が狙われ、最終的に獄寺は外野まで狙い打ちをし出し、教師は獄寺を注意して体育の授業は終わった。
他の授業中も教師が板書しているときにゴミや小石を綱吉にぶつけて、キレる獄寺を隣の席の綱吉が必死に止めていた。
昼休みは嫌味を言われてそれに腹を立てた獄寺がうるせえ!と一喝したが嫌味は止まず、綱吉は獄寺を連れ出し人がいない教室で過ごした。
午後は理科の授業で科学室で実験をすると嫌がらせのようにアルコールランプのアルコールを頭から綱吉にかけてきた。
「わっ!?」
「ゴメン!でも悪人だから良いよな!」
「ダメツナだから問題無し!ハハハッ!!」
アルコールを浴びせられビショビショになった綱吉に違う班の獄寺が飛んできてハンカチで拭いた。
「10代目!!」
「自分で拭けるから大丈夫だよ。」
綱吉は自分のハンカチを出すとそれを他の生徒が奪い取りアルコールランプで燃やされた。
「!?」
驚く綱吉。獄寺はハンカチを燃やした生徒の胸ぐらを掴んだ。
「何しやがる!寧ろてめぇが苛めやってんじゃねーかよ!!」
「違う制裁だ!ダメツナは犯罪者だから反省させないと駄目なんだよ!!」
苛めじゃなく制裁だと喚く生徒。獄寺は腹を立て殴ろうとするが山本が割って入ってきて獄寺の腕を強引に離させる。
「獄寺!いい加減にしろよ!沢田は所詮ダメツナなのな!!早く見捨てろ!!」
目を覚ませと言う山本に獄寺は怒鳴る。
「野球馬鹿!てめぇは10代目に助けられただろうが!!それを仇で返しやがって!!」
「あれは俺にとって汚点なのな!」
汚点。その言葉に獄寺は山本を殴り飛ばした。山本は壁にぶつかり近くにいた生徒が驚き悲鳴を上げる。
「いい加減に現実を見るのな!」
「それはこっちの台詞だぜ!」
獄寺と山本は取っ組み合いの殴り合いになった。
「そうまでして沢田を信じたいのかよ!」
「俺はてめえみたいな恩を仇で返すような最低野郎じゃねえんだよ!」
殴り合う獄寺を綱吉は止めに入りるが山本はチャンスとばかりに殴りつけた。
吹っ飛ぶ綱吉にまた悲鳴が上がり、またこっちに来るなと男子に脇腹を蹴られて咳をした。
獄寺は綱吉の傍に行こうとするが山本が蹴りを入れる。獄寺は体勢を整え振り向く反動を使って山本の顔面にパンチを入れた。
山本は飛び掛かって獄寺を押し倒しそのまま殴り合いになる。
瑠花は獄寺と山本が本当に仲違いしてしまったとオロオロと慌てていた。
良い男を侍らせたいが獄寺は綱吉の味方。何とかしなきゃと瑠花は止めに入ろうとしたが獄寺が物凄い剣幕で睨み付けてきてヒィと小さい悲鳴を出して引っ込んだ。
獄寺は山本を殴りつつも瑠花を睨み付けていた。
結局、怯えて見ていた教師が怯えながら止めに入るまで殴り合いが続いた。
お互いボロボロで顔には痣が出来て口の端は切れ、鼻血も出ていた。
瑠花は優しさをアピールして獄寺の気を引こうとポケットから絆創膏を出して先ずは山本の口の端に貼り、次に獄寺に貼ろうとするが獄寺は瑠花の手を払い除けた。
「要らねー。」
「でも化膿とかしちゃったらぁ~。」
媚びる声で言う瑠花を無視して綱吉の手を引きながら科学室を出た。
瑠花は獄寺が味方にならないのは綱吉のせいだと当たり散らし罵りたいのを何とか誤魔化し山本達を更に引き付けようと嘘泣きをした。
「綱吉君に嫌われて、獄寺君にも嫌われちゃったよ~。」
「こうなったら獄寺にツナを見捨てるように説得するのな!」
「そうだね。きっといつも一緒だから見捨てられないのよ。」
「獄寺も内心は見捨てられなくて困ってるのかもな。」
獄寺と綱吉を引き離そうと相談する山本達。瑠花は便利な奴隷だと笑いを堪えていた。