静寂の住人2
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翌朝ーーー
獄寺は綱吉を迎えに行くといきなり綱吉が突き飛ばされたように出てきた。
「ダメツナ!瑠花に謝るんだぞ!!」
「うわっ!!」
「10代目!?」
転びそうになる綱吉を間一髪で受け止めた獄寺にリボーンはチッと舌打ちした。
「獄寺!ダメツナを庇うな!!」
「俺は10代目の守護者で右腕ですから助けるのは当然です!!」
真っ直ぐ見据える獄寺にリボーンは溜め息混じりに騙されてるんだと口を開いた。
「ツナは瑠花に告白して断られて逆上して襲った。山本達が駆け付けたから未遂ですんだが一歩間違えたら瑠花は傷物にされていたんだぞ。それなのにダメツナは謝罪どころかしていないって否定しやがる!そんな奴を庇ったら図に乗るだけだ!寧ろツナに謝るように説得するのが守護者の役目だ!」
完全に瑠花の言い分だけを聞いて綱吉の話は聞かないリボーン。
獄寺は受け持った生徒の話を何故聞かないんだとリボーンに聞いた。
「リボーンさん、何故ご自分の生徒の話を聞かないのですか?」
「瑠花が襲われたって言ってきたんだ!ダメツナの話なんざ聞く必要はねぇ!」
「しかし襲った証拠はありません!南川の言葉だけです!」
「瑠花が泣いていたのが証拠だぞ!これ以上の証拠はねぇ!さっさと学校に行きやがれ!」
リボーンは家に戻って行き獄寺は綱吉の話を聞こうとしないリボーンに小さく息を吐いた。
「とりあえず行きましょう。雲雀の野郎に屋上の防犯カメラを見せて貰えれば直ぐに疑いは晴れます!」
だから心配ないとガッツポーズをとる獄寺に綱吉は防犯カメラがあったと喜んだ。
「雲雀さんに風紀の為だって言えば見せて貰える!」
綱吉はこれでリボーンや家族、親友、先輩の誤解がとけると安心した。
雲雀は校門に立っていた。綱吉と獄寺は雲雀に防犯カメラのデータを見せてもらおうと頼もうとしたが銀の閃光が走り綱吉は吹っ飛ばされた。
「ッ!?」
「10代目!!」
獄寺は雲雀を睨み付けて綱吉が起き上がるのを助ける。
「雲雀!てめぇ何しやがる!!果たすぞ!」
雲雀は出来るものならやってみろと獄寺を鼻で笑うと綱吉に視線を向けた。その目は蔑視していた。
「沢田綱吉は風紀を乱した。南川瑠花に暴行をしたんだってね。」
綱吉は違うと言ったが雲雀は煩いとまたトンファーを構える。
「咬み殺す!」
雲雀はトンファーを綱吉を目掛けて振り落とそうとするが獄寺がトンファーを掴んだ。
「雲雀!屋上の防犯カメラのデータを見せやがれ!そうすりゃ南川の嘘が分かる!!」
「南川瑠花が嘘をついてるとは思えないね。それに毎日遅刻、アクセサリーを付けて服装をだらしなく着る校則違反の君達のどこを信じれば良いのさ!」
「うるせぇ!南川だって厚化粧してるじゃねーか!さっさと見せやがれ!」
獄寺と雲雀のやり取りに綱吉はオロオロするがチャイムが鳴り雲雀は無造作にトンファーを振り獄寺を飛ばした。
「雲雀!!」
「駄目だよ獄寺君!!」
殴りかかろうとする獄寺を綱吉は慌て止める。マフィアの獄寺と守護者最強の雲雀が本気で戦えば被害はとんでもないことになる。
雲雀は冷たい目で見詰めた。
「防犯カメラのデータは見せるつもりはないよ。君がやることは南川瑠花に謝罪することだ。謝罪したら僕からの制裁は無しにしてやっても良い。」
雲雀はそう言い残して踵を返した。
獄寺は雲雀の後ろ姿を睨み付けた。
綱吉は雲雀も瑠花の味方だと分かり俯いたのだった。