静寂の住人2
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保健室には外出中と書かれた札が掛かっていた。
「シャマルはいねぇのかよ!」
肝心な時に居ないと文句を言いながら綱吉の制服を脱がすと痣だらけで獄寺は眉を寄せる。それでも脱がしていくと痛みが走ったのか綱吉が小さく呻き声をあげて目を覚ました。
「ぅ・・・・・・。ここは・・・?」
「10代目今手当てしますから!!」
「ご、獄寺君?」
目を覚ました綱吉に安心した獄寺は湿布を取り出し手当てを始めた。
手当てが終わり獄寺は率直に聞いた。
「南川に何をされたんですか?」
「・・・・・・。」
手当てをしてくれた獄寺は信じても大丈夫なのは分かっているが迷惑をかけるわけにはいかないと綱吉は話すか迷っていた。
綱吉の心意が分かった獄寺は笑顔を見せて促した。
「話して下さい。俺は10代目を信じてますから!」
綱吉は獄寺ならと口を開いた。
「南川さんに結婚しろって言われて。」
「結婚ですか・・・?まさか南川とマルルーモファミリーはボンゴレを乗っ取ろうとして?」
「うん。マルルーモファミリーは家系図を改竄してボンゴレ7世の傍系に成りすましてたんだ。ボンゴレの血筋を手に入れる為に俺と結婚したかったみたいだけど断ったら南川さんが叫び声をあげて・・・。集まった山本とお兄さんと京子ちゃん達は南川さんの言葉を鵜呑みして暴力を振るってきた。」
瑠花に嵌められたことより山本達に信じて貰えなかったことが辛いと泣きそうな顔を堪えて話す綱吉に獄寺は山本と了平、京子達に怒りを露にした。そして瑠花が綱吉を見る目が怪しいと分かっていたのに防げなかった迂闊さに怒りを覚えまた情けないと自分を卑下した。
「南川の奴が怪しいと分かっていたのに10代目を守ることが出来ませんでした!申し訳ございませんでした!!」
額を床に擦り付けるように土下座をする獄寺に綱吉は顔を上げさせようと慌てた。
「土下座しないで!顔上げてー!」
「俺は右腕失格です!腹を切って償います!!」
「うわーっ!信じてくれただけで嬉しいから腹切らないでーーー!!」
何とか土下座と切腹を止めさせた綱吉は胸を撫で下ろし獄寺はリボーンに知らせようとした。
「リボーンさんに南川とマルルーモファミリーのことを話しましょう!そして裏切った野球馬鹿と芝生頭を制裁して極刑にしてやります!!」
「山本とお兄さん達に分かって貰えたらそれで良いから!制裁とかマジで止めてーー!!」
ダイナマイトを握り締めて語る獄寺に綱吉はまた慌てて止めた。
裏切った山本と了平を許せないとブツブツ言いながら獄寺は綱吉の体を気遣いながら沢田家に着いた。
「リボーンさんに説明しましょう!」
「うん。」
綱吉はドアを開けるとリボーンと奈々が目を吊り上げて仁王立ちしていた。
「母さん?リボーン?」
「リボーンさん?10代目のお母様・・・?」
何で睨まれているのか分からずに立ち尽くす綱吉と獄寺にリボーンと奈々が怒鳴った。
「ダメツナ!女には優しくしろって言っただろーが!!」
「瑠花ちゃんにフラれたからって暴力振るって襲おうとしたなんて!!何てことをしたの!!」
「瑠花が山本と了平と京子に付き添われて泣きながら家に来たんだぞ!!」
「女の子の顔を殴って!可哀想に湿布を貼っていたわ!」
怒鳴る二人に綱吉と獄寺は違うと否定した。
「母さん!リボーン!南川さんは嘘ついてるんだ!俺は騙されたんだ!」
「リボーンさん!南川とマルルーモファミリーは家系図を改竄してボンゴレ7世の傍系だと偽ってボンゴレを乗っ取ろうと10代目を陥れたんです!!」
必死に違うと否定する綱吉と説明する獄寺にリボーンと奈々は更に目を吊り上げた。
「ツッ君!何でそんな訳のわからない嘘を付くの!誤魔化そうとしても母さんは騙されないわよ!」
「獄寺を騙してまでてめえのしたことを無かったことにするつもりか!獄寺もダメツナの嘘を信じるんじゃねぇっ!!」
綱吉は母親と家庭教師に信じて貰えず茫然として、獄寺は綱吉を手当てしている間に瑠花に先回りされてしまったと理解した。
奈々は綱吉に謝罪しない限り食事は抜きと言ってリビングに戻り、リボーンは腐った根性を叩き直すと綱吉を引き摺るように部屋に連れていく。獄寺は止めに入ったが閉め出されてしまった。