静寂の住人2
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瑠花の叫び声を聞いて集まった生徒達。その中には部活で残っていた山本と了平、委員会が終わった京子もいた。
瑠花は山本達がいる方に駆け寄った。
「ヒックッ、綱吉君がぁ、告白してきて、でも断ったらムカつくって、ヒック、押し倒して、瑠花の足を触ってヒック!」
瑠花の言葉に京子は「それ以上は言わなくて良いわ!」と言って震えているふりをする瑠花を抱きして慰める。
山本と了平は綱吉を汚物を見るような目で睨み付けた。
「ツナ!お前何やってんだよ!」
「極限に卑劣だぞ!」
「山本!お兄さん!誤解だよ!俺は何もしてないよ!」
「だったら何で南川のスカートが破けてるのな!」
否定する綱吉に山本は瑠花のスカートを指摘した。了平や回りの生徒もそうだと言い出す。
「それは南川さんが自分で破いたんだよ!」
「そんなことして極限にどうするのだ!」
「南川が自分で破く理由がないのな!」
「何で信じてくれないの!?」
綱吉を責める山本と了平は吐き捨てるように言った。
「弱っちくて足を引っ張るツナをどうやったら信じられるのな!」
「沢田が卑怯なことをしたから南川は極限に怯えているではないか!そんな暇があるなら強くなれ!」
「そんな・・・。」
今まで骸の襲撃、リング戦で共に戦ってきたのに最近転校してきた南川を信じてしまった山本と了平に綱吉はショックで俯いた。
俯いた綱吉を見て一人の生徒が綱吉を制裁しようと言い次々と回りの生徒達も騒ぎ出した。
「ダメツナに制裁しようぜ!」
「瑠花ちゃんの代わりに仕返ししないと!」
「南川に謝りもしない沢田を痛め付けろ!」
「全くなのな!」
「極限に更正させるのだ!」
綱吉は真っ青になりやめてと叫ぶが煩いと言われて制裁が始まった。
生徒指導の教師を振り払った獄寺は叫び声は瑠花だと分かったがもしかしたら綱吉に何かしたのかも知れないと屋上に走って行った。
屋上に着くとドアが開いていて生徒達が群がっていて、少し離れた所で瑠花を慰めている京子達がいた。
獄寺が来たことに気付いた瑠花は獄寺に声をかけるが無視して群がっている生徒達を乱暴にかき分けた。
「!?」
そこには怪我だらけで気絶した綱吉が倒れていて脇腹を蹴る山本と了平がいた。
獄寺は山本と了平を容赦なく殴り飛ばした。
「何するのな!!」
「極限に何をする!!」
「んなことはどうでも良い!てめぇら10代目に何てことしやがったんだ!」
獄寺は山本と了平に睨み付けて怒鳴ると山本が綱吉が悪いと怒鳴り返した。
「ツナは南川を襲ったのな!!」
「そんな男は断じて許されん!!」
獄寺は本気で言っているのかと怒鳴りたいが今は手当てが先だと綱吉を抱き上げるが山本と了平、生徒達が前に立ち妨害した。
「何のつもりだ!てめぇら退きやがれ!」
「退くわけにはいかないのな!ツナにはきっちり制裁しないといけないからな!」
「助ける必要は極限にない!沢田より南川を守るのだ!!」
山本と了平に生徒達も綱吉に制裁を!瑠花を守れ!綱吉を見捨てろ!獄寺は騙されてる!と騒ぎ出した。
獄寺は綱吉を抱き抱える形から肩に担ぐ形にして、悪意を向けて怒鳴る山本と了平、生徒達にダイナマイトを出した。
「こいつを食らいたくねぇならさっさと退け!」
獄寺の目は脅しではないと語っていた。
実際何かあればダイナマイトを投げつけていた獄寺を知っている山本と了平、生徒達は渋々と引き下がった。食らったらただでは済まない。(特に生徒達は。)
獄寺は睨み付けながら山本と了平、生徒達を横切る。すると瑠花が「獄寺君。」とか細い声で呼んだ。
ジロリと睨む獄寺に瑠花は一瞬怯んだが綱吉に酷いことをされたと言った。
「綱吉君に~襲われそうになってぇ。瑠花ね怖かったの~。獄寺君は信じてくれないの?」
フルフルと震える瑠花を見たが獄寺は見逃さなかった。
男に襲われて怖がっている女が男に話しかけれるわけがない。なのに瑠花は話しかけたということは襲われたのは嘘だ。綱吉を慕っているから瑠花の嘘を見破るまでもないが。
獄寺は瑠花を汚いゴミを見るような目をして言い返した。
「てめえを信じるわけねぇだろうが!」
「ぇ・・・?」
初めて沢田家に行く時に頻りに綱吉と瑠花を引き離そうとする獄寺を焼きもちを焼いていたと思っていた瑠花はてっきり味方になってくれると疑わなかった。だから獄寺の言葉に呆然とした。
呆然としている瑠花に構わず獄寺は常に行動を共にし戦ってきた綱吉と転校して間もない瑠花なら綱吉を信じると言い切った。
「転校して数日しか経っていない南川と骸の野郎やリング戦で共に戦いまた命の恩人である10代目なら10代目を信じるのが当たり前だ!!」
獄寺は言うだけ言って瑠花と慰めている京子達の横を通り去り出入口に歩いて行った。
瑠花は嘘泣きをしながら『何とかして獄寺君を手に入れなきゃ!』と考えていた。