静寂の住人2
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舞台袖から出てきた紘吉は雲雀の隣に立った。
「紘吉良かったね。メス豚もメス豚のファミリーも投獄されたから今日から安心して過ごせるよ。」
優しい声で話し掛ける雲雀に紘吉は嬉しそうな顔をする。
「これも雲雀さんのおかげです!本当にありがとうございます!」
嬉しいそうに喋る紘吉にリボーンは紘吉に声をかけた。
「ツナ!さっさとランボ達を連れて帰るぞ!明日からねっちょり修行だぞ!」
リボーンに話し掛けられた紘吉は今までに見せたことが無かった目でリボーン達を一瞥した。
その目は汚物を見るような目で。
「帰らないよ。暴行を受けるだけだしそんな所にランボ達を連れて行けないよ。それにマフィアにはならない。」
紘吉の言葉にリボーンはそんなことはしないと言うが紘吉は首を左右に振った。
「俺の話を聞かないで暴力三昧だった癖に以前のように接するなんてよく言えるよね?と言うより鳥居さんが来る前から俺とリボーン達との関係は破綻してたけどね。」
玲奈が来る前は骸との戦い、リング争奪戦も団結して乗り越えたのに関係が破綻してたとはどういうことだ?リボーン達は首を傾けた。
「おい。破綻してたってどういうことだ?」
紘吉はリボーン達を冷たく見詰めて話した。
「だって俺はマフィアにはならないって言ってるのに拒否権は無いって無視し続けるわ獄寺君達は騒ぎを起こしては俺に後始末させてたじゃん。笹川さんは俺をキープ扱い。それって対等な関係じゃないよね?」
「ツナ!お前はボスになる男だぞ!そのくらいのことでグチグチ言うな!」
リボーンが怒鳴って言うと紘吉はハァとため息をした。
「ほら結局俺の話を聞いてない。マフィアにはならないって言ってるのにリボーンはマフィアのボスになれって言ってる。それに俺はもうリボーン達の道具になんかならない。」
「道具?そんな風には思ってないぞ!」
リボーンに獄寺達は同意したが紘吉は首を振る。
「だってリボーンは『ボンゴレ10代目』なら誰でも良いんだよね?獄寺君も山本もお兄さんも後始末を押し付けられる人間なら誰でも良いんだよね?つまり『沢田紘吉』じゃなくても良いってことだよね?」
紘吉じゃなくても良い。そう言われてリボーン達はそんなことはないと口々に言うが紘吉は深いため息を吐いた。
「そんなことはない?よく言うよ。リボーンは偶々俺が10代目候補だったから鍛えただけって言ってたじゃん。」
そんなこと言った覚えはないとリボーンは目を丸くした。その時スクリーンに映像が映った。
『ああそうだ!ダメツナが悪い!躾ても全く反省しない駄目野郎だ!これからもっとねっちょり躾してやる!!あんなデキの悪い生徒は初めてだが何がなんでも依頼を完了するのがカテキョーだからな!』
捲し立てるリボーンの姿が映った。
「ッーーー!!」
リボーンは映像から目を逸らした。雲雀が紘吉を家まで送り届けた日で言った覚えがある。
雲雀は映像を切ると笑って言った。
「何がなんでも依頼を完了するって言ってるけど、10代目を育てて依頼料が貰えれば紘吉がどうなろうと関係無いって言ってるようなものだ。結局10代目候補なら誰でも良いんだろう?おまけにボンゴレの依頼を果たせば赤ん坊自身にも箔が付くから更に依頼するファミリーが増えるしね。」
「ちげえっ!!」
否定するリボーンを雲雀は無視して先程とはまた違う映像を流した。
『今日は利き手は使わないでこの崖を登るんだぞ!』
左手を使えないだけでも辛かったのに右手を使えないとなったら過酷になる。紘吉は嫌がったがリボーンが銃で紘吉を脅して修行を始めた。
落下して炎を出すが弱々しい炎に納得出来ないリボーン達は目を吊り上げた。
「このダメツナ!そんな炎じゃ意味がねー!真面目にやりやがれ!」
リボーンは目配せをし獄寺と山本は頷いた。
起き上がる紘吉を山本が脇腹に蹴りを入れて獄寺は煙草に火を付けて紘吉の左腕に目掛けて投げつけた。
「ちったぁ真面目にやれよ。それにしても使えねぇ炎だぜ。」
「俺達の時間を割いてるんだからちゃんとやるのな!」
紘吉は登るがリボーンが紘吉が落下するように仕向けその度に獄寺と山本が制裁する。
結局修行と制裁で紘吉は気絶してリボーン達は口々にこの程度でと馬鹿にしていた。
映像を止め雲雀は本当に修行なのかと問うとリボーン達は目を逸らした。