静寂の住人2
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映像を流し終えた雲雀は冷笑しながら口を開いた。
「今の映像を見たら分かるだろうけど沢田紘吉に暴力を振るった人間や私物を壊した人間、暴言を吐いた人間はこれから警察に行ってもらうから。まぁ頑張って更正してきな。」
生徒達は何で警察行きなんだと抗議すると雲雀は呆れた顔をした。
「元々は沢田紘吉と鳥居玲奈の問題に第三者がしゃしゃり出て暴力振るったりしていいわけがないでしょ?確かに鳥居玲奈は襲われたとか言っていたけど仕返ししてくれって言われてたのかい?」
「「「「!!??」」」」
言われたこと等一度もないことに気付いた生徒達は立ち尽くす。
「つまり君達は自分の意思で暴行したってことだ。」
雲雀が風紀委員に合図を送ると体育館の出入口が開き警察が入って主に2-Aの生徒達を中心に捕まえてパトカーに放り込んでいく。
警察が去っていくと体育館に残った生徒達の人数は半分以下になっていた。
「もう今日は帰って良いよ。ああクビの教師はさっさと荷物纏めて出ていって。でも鳥居玲奈と獄寺隼人、山本武、笹川了平、笹川京子は残ってね。」
生徒と教師が出ていくと雲雀は凄みのある笑みを唇に乗せ壇上から見下ろし、見下ろされた獄寺達は睨んで玲奈は嘘泣きを始め京子は慰めていた。
「とりあえず赤ん坊も出てきなよ。君のことだ。何処かに潜んでいるんでしょ?」
リボーンはすんなり出てきた。普段のポーカーフェイスを崩し怒りを雲雀にぶつけた。
「雲雀、あんな映像を作って玲奈を陥れようとしてただで済むと思ってんのか!?」
「陥れる?メス豚がボンゴレ欲しさに紘吉を嵌めて君と駄犬共を騙したのは本当のことだよ。」
「証拠は有るのか!」
あんな映像証拠にならないと言い張るリボーンと獄寺と山本と了平は雲雀に食って掛かる。
「あの野郎が鳥居さんを苛めるから制裁してんだ!なのにてめぇは沢田の味方に成りやがって!証拠を出しやがれ!」
「証拠を出すのな!」
「極限に証拠を俺達に見せてみろ!」
証拠証拠と言ってくるリボーン達に雲雀は嘲り風紀委員に合図を送った。
風紀委員達は合図に合わせて一斉に大量の紙類をリボーン達に向けてばら撒いた。
舞って落ちてくる紙をリボーン達が数枚取って見ると目を見開いた。
麻薬売買をしているディアボロスファミリーのボスの写真や麻薬栽培や人体実験施設の拠点地が記された書類。
「なっ!?麻薬栽培!?こっちは人体実験施設の拠点地!?」
「何で鳥居さんのお父様が麻薬売買をしているんですか!?」
「どれもボンゴレが極限に禁じている筈ではないのか?」
玲奈は慌てて書類や写真をかき集めるが量が半端ではない。
「こんなの嘘よー!皆ぁ騙されないでぇー!雲雀さん酷いですー!」
玲奈を無視して雲雀はまた風紀委員達に合図を出すと書類をばら撒いた。
書類は玲奈がイタリアの学校でも誰かを嵌めて大怪我をさせたり自殺に追いやったりしたことが書かれていた。
玲奈はどうやってこの事を調べたと目を剥いた。
リボーンは書類を持っている手が震えていた。
「書類に復讐者のサインが有る!これは本物だ!」
驚く山本と了平は獄寺を見るとマフィア出身の獄寺は力なくこれは本物だと頷いた。
「しかしどうやってこれらを調べたんだ?」
いくら並盛を牛耳っていても玲奈のことやましてやディアボロスファミリーのことなど調べあげるのは簡単ではないとリボーンが言うと雲雀は協力者の名前を出した。
「情報屋のフゥ太と跳ね馬。」
「っ!?どういうことだ??」
「以前フゥ太がメス豚とそのファミリーをランキングして知らせて来たんだよ。だから僕はそのランキングの資料を跳ね馬に送りつけて内密で調べさせた。」
ディーノはフゥ太のランキングなら信頼出来ると部下を説き伏せて調べた。
玲奈とディアボロスファミリーの悪事に驚愕し同盟を破棄しようとしたがディアボロスファミリーはボンゴレとも同盟を組んでいる。これが切欠でまた自分のファミリーが痛手を受けるのを避けるために調べた結果をマフィア界の法律でもある復讐者に渡した。
「それじゃこれは・・・。」
呆然とするリボーン達。
「マフィア界の法律の復讐者とやらが認めてサインした。君達が言っていた証拠としては充分だろ?」
勝ち誇ったように雲雀はリボーン達を嘲笑した。