静寂の住人2
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リボーン達に制裁され雲雀に助けられる日が続いている。
昼休みが終わる頃屋上制裁されたがかろうじて意識がある紘吉。それを面白そうに見ている玲奈。
「もう玲奈と婚約しようよ~?これ以上獄寺達に制裁されるのも~京子に嫌われ続けるのも嫌でしょ~?婚約してくれるなら仲直りしたから制裁しないでって言ってあげるわよ~?」
だからさっさと玲奈の手を取りなさいよと言ってくるが紘吉は首を横に振った。
手を取ったら最後だ。玲奈のことだ。婚約したら我が物顔で紘吉の全てを道具のように使い果たすのが分かっている。そして自分を使い果たして使えなくなったら自分を慕ってくれる子供達と守護者の紅一点のクロームの能力を使い尽くそうとするだろう。
「嫌だ!鳥居さんと婚約しないしボンゴレも継がない!」
「フン!だったら嫌でも玲奈と結婚してもらうからー!じゃないと雲雀さんは玲奈を見てくれないもの~。」
玲奈は紘吉を蹴って屋上を出ていった。
この日の放課後、雲雀は制裁されて気を失った紘吉をソファーに寝かせていると応接室の外に霧が発生した。
気配を感じた雲雀は応接室を出てトンファーを構えるが発生させている人物の雰囲気が骸ではないことに気付いた。
霧が薄れるとクロームが現れた。
「クローム髑髏。君はもう並中の生徒じゃない。それなのにここに来るなんてどういうつもりだい?」
「ボスがあれからどうなっているのか気になって。でも家にも修行してる場所にもいなかった。だからここに来た。」
「六道に言われたの?」
返答次第じゃ咬み殺すと睨む雲雀にクロームは首を左右に振った。
「本当は駄目だって言われてる。だから骸様達には内緒で来たの。ボスは無事なの?」
会いたいと言うクロームに雲雀は暫く考えた。
主である骸の言い付けを破って来たクローム。嘘を付いてはいないことは見れば分かった。
「良いけど寝てるから起こさないで。」
クロームはコクリと頷き応接室に入り紘吉を見て手で口を押さえた。
ソファーで寝かされてる紘吉は顔は腫れ上がり湿布が貼られているし、左目は眼帯を付けていた。
手足も包帯で巻かれていたり、絆創膏やガーゼが貼られいた。
見える箇所でさえ酷い怪我だ。見えない所も酷いことになっているだろうとクロームは涙を目にためた。
「・・・アルコバレーノと嵐の人達に?」
「そうだよ。駄犬達が風紀違反女に騙されて紘吉に暴力を振るって正義感に酔ってる。」
「酷い・・・。」
クロームは紘吉を見ながら今自分が出来ることはないかと思案した。
そして一つだけ思い付き雲雀に向き直った。
「雲の人は霧の波動が流れてるの?」
「少しだけだけどね。」
クロームはだからかと頷いた。学校に設置されている防犯カメラ全てが幻術で隠されていたが一般人や幻術に詳しくない人間は兎も角、自分や骸のような幻術士、幻術に詳しい人間なら一発で見破れる程度だったからだ。
「防犯カメラはボスの為でしょ?鳥居玲奈や嵐の人達は気付かないかもしれないけどアルコバレーノにはバレてしまう可能性があるわ。だから、防犯カメラは私が幻術で完璧に隠す。」
真剣な顔で言うクロームに雲雀は確かにクロームの方が術に対してはシャクだが自分より上だ。
「・・・なら頼むよ。」
「任せて。」
クロームは並中の2-Aに設置されている防犯カメラをはじめ全ての防犯カメラを幻術で隠した。
雲雀に報告するとクロームは眠っている紘吉にリボーン達を見限ってと呟き帰っていった。
雲雀は紘吉を見つめる。
「まさかクローム髑髏が六道に嘘を付いてまでここに来るとはね。」
躾と言って育児放棄する奈々。
制裁で気絶するからと早朝に紘吉を叩き起こして修行させるリボーン。
相変わらず紘吉の言葉を踏みつけ暴力を振るう獄寺達。
醜い笑顔で紘吉を手に入れようとしている玲奈。
「小動物、群れる人間を吟味しな。じゃないと本当に死んでしまうよ?」
そうなる前に人間を選ばないと体も心も死んでしまう。
暴力を振るっている映像、紘吉の私物を破壊しいる映像は充分に集まった。
そして雲雀が紘吉を家まで送った日の奈々とリボーン紘吉に言った言葉はボイスレコーダーで録音。勿論小型カメラを忍ばせて録画した。
「風紀違反女と赤ん坊達には有効な筈だ。」
玲奈は脅迫。
奈々は育児放棄、児童虐待。
リボーンは暴力。
獄寺達は集団リンチ。
紘吉から引き離すには使える証拠。
雲雀はそろそろ玲奈の茶番劇を強制的に幕を下ろそうと動き出した。