静寂の住人2
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紘吉と雲雀が家に着くとリボーンと奈々が目を吊り上げて出てきた。
「ツッ君!また玲奈ちゃんを苛めたんですってね!何で苛めを続けるの!!家光さんにこのことは知らせましたからね!」
「いい加減謝りやがれこのダメツナが!女には優しくしろって言ってるだろーが!オマケに獄寺達の軽い制裁程度で気絶して俺様の修行をサボるなど言語道断だぞ!」
謝れと罵り混じりに言ってくるリボーンと奈々に紘吉はどうして家族なのに、家庭教師なのに信じてくれないのと下を向いた。
リボーンは罵った後、紘吉に家に入れと怒鳴り付け雲雀に話があると言ってきた。
「話?ちょうど良い、僕も赤ん坊に話があるんだ。あと沢田の母親にもね。」
奈々は軽く首を傾げるが紘吉のことだと言われてその場に残った。
最初に口を開いたのはリボーンだった。
「何で雲雀が紘吉と居たんだ?」
「見回りをしてたら怪我だらけのあの子が倒れてたから手当てをしたんだよ。」
「そうか。それはすまなかったな。でもこれからは見つけた時点でここに連れてくるか、そのまま放置してくれ!友人のお前が助けるのは分かるが今のツナにはこれくらいしないと反省しねーからな!手当てもしなくて良いぞ!」
雲雀はリボーンの言い草に柳眉を寄せた。
「手当てもせずに連れてこい?言ってることちゃんと分かってるの?あの子は君の生徒だろう?」
リボーンはフンッと鼻をならした。
「ああそうだぞ!だから苛めをしないように躾てるんだ!」
雲雀は紘吉の傷を思い出し躾ではなくて暴力だろうと呆れ奈々に目を向けた。
「ねぇ、貴方が雇ってる家庭教師がこんなこと言ってるけど母親として何か言うことはないの?この家庭教師は貴方の息子を助けるなって言ってきてるけど?」
奈々はハァと溜め息をした。
「まずお礼を言っておきます。ツッ君をわざわざ送ってくれてありがとう。でもこれからはツッ君に優しくしないでください。誰かが庇えばツッ君は反省しないし、増長して玲奈ちゃんを苦しめることしかしないから。」
何であんな子に育ったのかしらと忌々しげに言う奈々。
本当に紘吉が玲奈を苛めているなら回りの人間に制裁された時点で謝るだろう。何度も制裁など受けたいとは思わない。なのに謝罪をしないと言うことは何かあるのかと思ったり無罪なのではと何かしら気付く筈。一緒に暮らしているならなおさらに。
「沢田の母親と赤ん坊は一回も話を聞いてあげてないの?鳥居玲奈が嘘を付いてるとは思ったことないの?」
リボーンと奈々は雲雀の言葉を小馬鹿にするように返した。
「玲奈が襲われたって泣いていたんだぞ!それだけで馬鹿でもツナが悪いって分かるだろうが!聞く必要なんざねぇ!それに何で玲奈がそんな嘘を付かなきゃならねーんだ!!」
「そうよ!玲奈ちゃんが泣いてツッ君に苛められたって家に来たのよ!!可哀想に湿布を貼っていたわ!ツッ君の話なんか聞くまでもないわ!貴方がツッ君に騙されてるんじゃないの!?」
大声で怒鳴り喚き散らすリボーンと奈々に雲雀は内心嘲笑った。ここまで紘吉が悪いと決めつけているなら充分かと思いつつも最後に聞いた。
「ふぅん。つまり沢田の母親と赤ん坊は沢田が悪いって思ってるわけ?」
「ああそうだ!ダメツナが悪い!躾ても全く反省しない駄目野郎だ!これからもっとねっちょり躾してやる!!あんなデキの悪い生徒は初めてだが何がなんでも依頼を完了するのがカテキョーだからな!」
「昔から何やらせても全っ然駄目で挙げ句には女の子を襲って更に苛めをするなんて!何であんな悪い子を生んじゃったのかしら!!これが知れたら御近所にまた馬鹿にされるわどうしようもない家だって!」
「そう。二人は沢田が悪いって思ってるのは良く分かったよ。」
醜く歪んだ顔をしているリボーンと奈々に吐き気を覚えたが雲雀は『あんな大声で捲し立てるように言っていたら小動物に聞こえてるだろうね。』と思いバイクで走り去った。
奈々は生まなけれ良かった。
リボーンはボンゴレの依頼を受けただけ。
二人にとって自分は要らない、依頼のためだけの存在だと知って紘吉は涙を流した。