静寂の住人2
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リボーンはジロリと睨み、子供達を見やった。
「お前ら!ソイツを手当てするんじゃねぇって言っただろうが!ダメツナは同盟ファミリーの令嬢を襲った最低な奴なんだ!今すぐ部屋から出ていけ!」
拳銃を出して脅すリボーンにフゥ太はこれ以上ここに居たら反って紘吉が危険だと思い、ランボとイーピンを抱えて出ていった。
リボーンは紘吉を睨み付ける。
「いい加減玲奈に謝れ!お前のせいでボンゴレとディアボロスファミリーの関係が悪化したらどうするつもりなんだ!」
「俺は何もしてないよ!信じて!」
泣きながら訴える紘吉をリボーンは殴り付けた。
「玲奈が襲われたって言ってんだ!てめぇの話なんざ聞くまでもねえ!」
「そんな!!」
「うるせー!謝らねぇし苛めを繰り返すのはまだまだ仕置きが足りねぇようだな?一晩外で自分がしたことを反省しやがれ!」
リボーンは紘吉を外に放り出した。
ーーーー
フゥ太はランボとイーピンを寝かし付けた後、部屋を静かに出る。
沢田家の人間は皆眠りに就いている。フゥ太は音を立てないように台所に移動し、冷蔵庫から夕食時に隠しておいたパスタとペットボトルのミネラルウォーターを取り出した。
「早くツナ兄に食べてもらおう。」
フゥ太はそっとドアを開けて出ると紘吉は庭で膝を抱えて俯いていた。
「ツナ兄、少ないけど食べて。」
「え?フゥ太?」
タッパーとフォークとペットボトル、残しておいたオヤツを渡した。
紘吉は目を丸くした。
「これってオカズとフゥ太達のオヤツだよね?」
「ツナ兄のご飯がなかったから・・・。」
「手当てしてくれたり、食べ物を確保してくれたり本当にありがとう。」
フゥ太は緩く首を横に振った。
紘吉が食べ終わるとフゥ太は静かに言った。
「ツナ兄。雲雀さんに相談して匿って貰ったら良いんじゃないかな。あの人は信用出来ると思うんだ。」
「雲雀さんのランキングしたの?」
「してないよ。ただあの人は前に僕達を助けてくれたから。」
少なくともリボーン達と違い、雲雀の目は曇ってはいないとフゥ太は思っていた。
「もし雲雀さんに言いにくいなら僕も一緒に頼むから。」
だからこれ以上傷付かないでと見てくるフゥ太に紘吉は困ったように笑みを見せる。
「心配してくれてありがとう。でも雲雀さんに迷惑はかけたくないんだ。それにいつかリボーン達は分かってくれるから。」
「ツナ兄・・・・・・。」
「そろそろ家の中に入った方が良い。バレたら大変だ。」
リボーン達を信じている紘吉に泣きそうになるが堪えてフゥ太は「分かった。」と言って家に入った。
「ツナ兄は優しすぎだよ・・・・・・。」
ランボとイーピンが居る部屋に戻って起こさないように声を殺して泣いた。
『困ったら僕や風紀委員を頼りな。』
雲雀に言われた言葉。
風紀の乱れを何より嫌う雲雀に山本のことを咬み殺さないようにしてほしいと頼んでいる紘吉は「これ以上迷惑はかけられないよ。」と夜空を見上げ呟いた。