静寂の住人2
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
紘吉は敵意を一身に浴びた。
「沢田!授業に遅れるとは何事だ!」
「授業中断させるなよ!」
「ダメツナが授業受けても意味ないんじゃない?」
「本当にね!」
教師に怒鳴られ生徒達に罵倒され紘吉は俯きながら自分の席に着いた。
玲奈は紘吉が弱ってきたと笑いを堪えていた。
『玲奈の言うことを聞いておけば良かったのに馬鹿な奴よね~。馬鹿なのは奴隷達もだけど。』
これからも紘吉を追い詰めて自分の手を取るように仕向けなきゃとニヤニヤしていた。
授業が終わり掃除の時間になると生徒達は反省しろと紘吉一人にやらせ邪魔をした。
ゴミを掃いていたらわざと箒を踏んで「ちゃんと掃けよ!」と殴られ、雑巾で床を拭いていたら紘吉にかかるようにバケツを蹴り倒し「ちゃんと拭いてるの?」と嘲笑う。
ゴミ箱を持って焼却炉に行こうとすると後ろから手加減無しで突き飛ばされゴミを散乱させ「汚してんじゃねーよ!」と廊下に転がったゴミ箱を拾い紘吉に投げつけた。
獄寺と山本は笑って馬鹿にした。
「ったくこんなのが俺達の未来のボスかよ!ウゼー!」
「あんなに鈍臭い奴生きてる価値ないのな。弱っちいし、炎は使えないしな。」
紘吉はゴミを見るような目で見てくる獄寺と山本の態度に泣きそうになったが早く片付けないとまたクラスの誰かが何かをしてくると思ってゴミ箱にゴミを入れて焼却炉に向かった。
教室に戻ると既にホームルームは終わっていて獄寺と山本を筆頭にクラスの男子生徒が待ち構えていた。
紘吉は逃げたい気持ちを堪えた。いつか誤解だと分かってくれると信じて。
「鳥居が怪我する前に痛め付けておくか。」
「そうなのな。玲奈は笹川達と帰らせたけど沢田がいたらまた暴力を振るうだろうし。」
獄寺と山本が言うと男子生徒達も同意しツナを取り囲み暴力を振るい出した。
「ダメツナなんか居なくなれば良いんだよ!」
「犯罪者の癖にのうのうと学校に来るんじゃねー!」
「俺は何もしてないんだ!信じてよ!」
「うるせーっ!」
紘吉は殴られ、蹴り飛ばされてボロボロになっていく。それでも信じて欲しいと叫ぶが誰もがそれを無視した。
怪我だらけで動けなくなった紘吉を見て満足した男子生徒達は笑いながら教室をでていったが獄寺は携帯でリボーンに連絡を取った。
「リボーンさんですか。獄寺です。」
『獄寺か。どうした。』
「沢田のヤローを痛め付け過ぎて動けなくしてしまって。リボーンさんの修行があるのにすみません。」
『そうか。ご苦労だったな。悪いがダメツナをリングの争奪戦で修行してた場所まで連れてきてくれねーか?』
「分かりました!」
主を痛め付ける獄寺と山本。自分の教え子を痛め付けられて怒るどころか怪我を負わせた相手に労いの言葉をかけるリボーン。マフィアだとはいえボンゴレの後継ぎにすることではない。あくまでリボーンは部外者で獄寺と山本は守護者。こんなことをしたら本来なら罰せられるが彼等は紘吉を【罪人】と言って免罪符に使うことで暴力を振るっても問題ないと思ってしまっていた。
獄寺は携帯を切ると山本と二人で紘吉を無理矢理立歩かせた。
「さっさと歩くのな!」
「リボーンさんを待たせる気か!」
紘吉を蹴り飛ばしたり殴り付けて倒れると無理矢理立たせてまた殴り飛ばして歩かせた。
修行場所に着く頃には紘吉の怪我が一層酷くなっていたがそれを見てもリボーンは自業自得だと鼻で笑った。
「獄寺、山本すまなかったな。」
「気にしないで下さい!」
「ハハハッ!小僧もこいつのせいで大変なのな!」
リボーンは今日は獄寺と山本も紘吉の修行の一環としてあることをやってもらうことを考えていた。