静寂の住人2
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2-Aに向かった雲雀は眉を寄せた。
教室は獄寺と山本を中心に男子が暴れた後で机や椅子が散乱し、泣いている玲奈と慰める京子をはじめとした生徒達がいた。
「ふぇ、ヒック、京子ちゃん、ヒック。」
「大丈夫だよ。沢田君は山本君達がどこかに連れ出したから。」
「元気出しなよ。今は居ないんだし!」
「玲奈ちゃんをまた苛めるなんて!許せないわ!」
「鳥居は何も悪くねーのに!!」
紘吉のことを罵詈雑言を吐く生徒達に雲雀は教室に入り怒鳴った。
「この机と椅子は何!片付けな!!」
雲雀の声に一瞬シーンと静まるが生徒達は紘吉を罵った。
「雲雀さん!沢田を何とかして下さい!」
「アイツ玲奈ちゃんを苛めるんです!」
「朝は殴られたし、昼休み中はずっと睨んで鳥居を怯えさせてたんですよ!」
「ダメツナは鳥居さんを苛めて風紀を乱してるんです!」
雲雀はどっちが乱しているんだと顔をしかめた。それを見た玲奈は雲雀が風紀を乱した紘吉を痛めつけようとしてると勘違いし、今の騒ぎを大きくしようと涙を流した。
「ひ、雲雀さぁん、ヒック、玲奈、紘吉君が、ヒック、怖いですぅ~。」
泣いている玲奈を見て生徒達は雲雀に紘吉を制裁して欲しいと口々に騒ぎ出し、玲奈は内心単純な駒は扱い安いと嘲笑っていた。
雲雀は玲奈の穴だらけの嘘を信じる生徒達にドスのきいた声で怒鳴った。
「五月蝿い!さっさと片付けな!!咬み殺すよ!!」
トンファーを構えた雲雀に生徒達は怯え、片付けた。
玲奈は何故雲雀は紘吉を制裁しに行かないんだとポカーンとしていた。
「鳥居玲奈!口を開いてる暇があるなら片付けなよ!」
「え、は、はい~!!」
底冷えするような目で睨んできた雲雀に玲奈は慌てて京子達と片付けはじめ、雲雀は一人の生徒の胸ぐらを掴んだ。
「沢田紘吉はどこ!」
「ヒ、ヒィーーーッ!」
「早く言わないと咬み殺す!」
「わ、わ、分かりませんーーー!獄寺と山本が校舎から追い出すって言ってましたーーーー!!」
雲雀は生徒を無造作に放り投げた。
放り投げられた生徒は他の生徒にぶつかりそれを見た京子達は悲鳴を上げたが雲雀は無視して教室を出た。
『校舎から追い出すってことは下手したら校外だ!』
雲雀が居るところから近いのは裏庭。雲雀は走り裏庭に着くと傷だらけで倒れている紘吉を見つけた。
「小動物!?気絶してるのか?」
草壁に連絡して紘吉を抱き抱え応接室に移動し
連絡を受けた草壁は救急箱を用意して待機していた。
「委員長!?沢田さん!?」
「僕が手当てするから副委員長は見回りをして!」
草壁が出ていくと雲雀は紘吉の制服を脱がしていくが。
「赤ん坊の修行がキツいのは知ってるけどこれは!?」
紘吉の身体はあちこちに銃創と痣だらけだった。
「小動物に野球馬鹿達が裏切ったのは聞いたけど赤ん坊に関しては聞いてないな。」
救急箱から消毒液等を取り出し手当てをしていく。
「この子が起きたらその辺も聞かないとね。」
雲雀は紘吉を見て苦しそうに顔を歪めた。