静寂の住人2
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「止めてーーーっ!」
クロームは紘吉を庇うように抱きしめ顔だけを山本達に向けた。
「うわっ!髑髏!?」
「な!?クロームいきなり危ないのな!」
「雨の人達、一方的過ぎるわ。ちゃんとボスの話も聞くべき。」
「ハァ?何言ってんだよ?コイツは玲奈ちゃんを傷付けたんだぜ?」
「髑髏さん、ダメツナに言い分も何もないだろ?」
「お願いだからボスの話も聞いて。」
クロームは山本達を真っ直ぐ見た。そんなクロームに彼等は困惑するが制裁を見ていた生徒達が、紘吉の言い分は聞く価値はないと捲し立てそれを聞いた山本達はそれもそうだとクロームを退かそうとする。
「クローム、危ないからそいつから離れるのな!」
「髑髏退けよ!!」
「嫌。退いたら雨の人達はボスに制裁するから。」
紘吉を庇うクロームにクラス中が非難した。
「髑髏さん!何で庇うの!?」
「ソイツは鳥居を襲ったんだ!」
山本達は退かないならクロームも一緒に制裁すると脅しをかけた。紘吉はクロームを退かせようとするがクロームは頑として拒否した。
「頼むからクローム早く退いて!」
「ボスの頼みでも聞けないわ。」
「クローム!!」
クロームは紘吉を守ろうとギュッと抱きしめた。その時ホームルームの時間を知らせるチャイムが鳴り教師が入ってきた。
山本達は何とも言えない顔で席に着いた。
「クローム、ありがとう。でもこんな無茶しないで。」
「私はボスの守護者。守るのは当たり前よ。」
クロームは紘吉に言うと自分達も席に着こうと言って席に着いた。
この日はクロームが常に紘吉の傍にいて、山本達も儚い雰囲気のクロームに手出しするのは気が引けて暴力は振るえなかった。
リボーンの修行中もギリギリまでクロームは自分は守護者だからと言って紘吉の傍に居た。
リボーンからしたらクロームが居たら躾が出来ない。(一応後ろめたさはあるらしい。)仕方なく紘吉が嵌められる前の修行方法で行うしかなかった。
だがクロームは怪我をしたら手当てをしたり、休憩を取らないと駄目だと言って紘吉を休ませた。
リボーンは怒鳴って追い返そうとしたが骸がそれを知ったら面倒だと渋々クロームが居るのを認めた。
修行が終わり紘吉はいつもよりは体力が残っていて、クロームをヘルシーランドの近くまで送った。
「ボス。良かったら夕食食べていって。」
クロームはリボーンや山本達が玲奈を信じきってしまっているのを見てこの分だと母親の奈々も信じてしまって紘吉に食事を食べさせていないと感じた。今までは弁当を持参していたが今日は無かったのだ。
紘吉は首を振り遠慮した。
「それより今日みたいに庇わなくて良いから。クロームが怪我したりしたら骸が悲しむよ。」
「でも・・・このままだとボスが・・・。私はボスの味方だもの。」
「クロームの気持ちだけで十分だよ。それじゃ俺帰るから。」
「ボスッ!」
紘吉は振り返らないで手を振った。クロームは悲しい表情で紘吉の後ろ姿を見ていた。
帰宅すると奈々が待ち構えていた。
「ツッ君!玲奈ちゃんに謝るどころか刃物で怪我を負わせたそうね!玲奈ちゃん泣きながら来たわよ!」
「俺してないよ!鳥居さんが嘘をついてるんだ!」
何で信じてくれないのと泣きながら言う紘吉に奈々は手をあげた。
バシンッーーー
「嘘ついてるのはツッ君でしょ!明日はちゃんと謝るのよ!良いわね?」
「母さん!」
奈々は紘吉を無視してリビングに行ってしまう。リビングではリボーン達が食事をしていて、勿論紘吉の夕食は用意されていない。
紘吉は頬を押さえながら自室に戻ると直ぐにフゥ太が入ってきた。
「ツナ兄、これ食べて。」
フゥ太が持ってきたのは奈々お手製のマフィンが3個。
「これ、フゥ太達のオヤツだよね?食べなかったの?」
紘吉は首を傾け、フゥ太は頷いた。