静寂の住人2
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
頷いた紘吉に満足すると雲雀は自室に連れていきフゥ太達の事を話した。
「座りなよ。」
「はい。」
座布団に座ると雲雀はまずフゥ太の話をした。
「フゥ太なんだけどね身内が居ないんだって。だから引き取る事にしたよ。彼は親戚の##RUBY#灯羽里#ひばり##家に引き取られた形にしてるけどここで暮らす事になってる。今は灯羽里フゥ太になってる。」
「そうなんですか。雲雀さんの家に居られるならもうマフィアに狙われずにすみますね!」
嬉しそうにする紘吉に雲雀も笑みを見せる。
「まあマフィアが来ても咬み殺すから安心しな。それで牛の子は明後日ボヴィーノに帰る予定だよ。」
「っ!?」
「そんな顔しないで。帰国後は映像通信を使えば良い。」
「そうですよね。それでイーピンは風さんの元に?」
「イーピンも明後日、風が迎えに来るよ。」
「皆バラバラになっちゃいますね。」
涙ぐむ紘吉に雲雀は頭を撫でる。
「生きている限り会える可能性はあるよ。だから生きな。」
「はい。」
笑顔で答える紘吉の顔を見て、雲雀は軽く深呼吸をすると聞いて欲しい事があると話した。
「君に話さないといけない事があるんだ。」
「えっと、確か全校集会の後に話すと言っていた事ですか?」
紘吉が訊ねると雲雀は話を始めた。
「実はさ小動物が赤ん坊達を見捨てるようにしたんだ。」
「え・・・?」
雲雀は全てを話していく。辛そうな表情で。
リボーン達が紘吉にしてきた事を逆手に取って利用して、紘吉から見捨てるように誘導した事。
時にはフゥ太やランボ、イーピンを利用した事。
何より紘吉が部屋に居るのにも関わらずリボーンと奈々から紘吉に対する暴言を吐くように仕向けた事。
全てを語った雲雀は紘吉に頭を下げた。
「本当にごめんね。こんな事をしたら君が辛くなるのを分かっていたのに。償いたいんだどんな事でもするから。」
頭を下げている雲雀に紘吉は慌てて頭を上げさせた。
「俺は雲雀さんに感謝してます。雲雀さんが居なかったら俺は世界が崩壊する前に死んでたと思いますから。だから頭を上げて下さい。」
雲雀はゆっくりと頭を上げる。
「恨んでないのかい?僕がした事は謝罪だけじゃ済まされない筈だ。」
紘吉は笑顔で言った。
「だって雲雀さんがしてくれた事は俺を助ける為でしょう?子供達を利用したと言ってますけど現に3年もの間子供達を保護してくれてますしフゥ太は雲雀さんの親戚にしてくれたじゃないですか。」
だから感謝してこそ恨むなんてあり得ませんと言う紘吉に雲雀はありがとうと伝えた。
「紘吉ありがとう。今日はもう寝た方が良い。明日から勉強しないとね。」
「えーと、並盛中学校ですか?」
雲雀には申し訳ないが並盛中に通うには嫌な想い出しかない。正直、通いたくはない。
顔に出ていたのか雲雀は笑って違うと言った。
「違うよ。君は通うのは並盛高だよ。」
「ええっ!?俺は中学生ですよ?」
「応接室で僕が教えて上げるから。それから君は風紀委員ね。前から風紀委員だったんだ。大丈夫でしょ?」
そう言って雲雀は紘吉に並盛高の風紀委員になる為の書類を渡した。
「はい・・・。(並盛高でも応接室乗っ取ったの!?やっぱり雲雀さんだ。)」
受け取った紘吉は書名の欄に沢田と書こうとしたら雲雀に止められた。
「もう沢田じゃない。今日から雲雀だよ。」
「え!?そうなんですか?」
「うん。沢田家光は復讐者に捕まってるし沢田奈々だって刑務所にいるし。これから君の両親擬きから親権を奪い取る予定だしね。」
「わ、分かりました。(雲雀さんの名字になるのは構わないけど雲雀さんならあっという間に母さんから親権奪ってきそうだなあ・・・。)」
児童虐待、育児放棄の罪で刑務所にいる奈々から親権を取り上げる等、並盛の支配者なら朝飯前だろう。
紘吉は書名の欄に雲雀紘吉と書くと雲雀に渡した。
「よろしくお願いします。」
「確かに受け取ったよ。明日から書類整理頼むね。ああ、君の部屋はフゥ太の隣だ。」
「はい。」
嬉しそうにする紘吉。雲雀は部屋を案内する。
「ここね。寝間着と布団は用意してあるから。お休み。」
「雲雀さんお休みなさい。」
紘吉が部屋に入ると雲雀は自分の部屋に戻る途中、これからどうやって鈍そうな紘吉を振り向かせようかと考えていると廊下の脇で猫2匹がニャーと鳴いた。
雲雀は以前、綱吉が世話していた猫2匹をイヴェールから引き取っていた。
「君達まだ起きてたの?」
雲雀は猫2匹を見詰めた。
「どうやったらあの子を振り向かせられるかな?」
戯れに聞いた雲雀に猫2匹はあくびをして雲雀は自分自身に苦笑した。