静寂の住人2
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嬉しそうにする綱吉の顔を見てプリマベーラも笑顔になるがこれからの事を説明しようと声をかける。
「喜びあってる所悪いんだけどちょっといい?」
プリマベーラが話そうとしている事に感付いた獄寺達は笑顔のままだが綱吉はキョトンとした。
「?」
「これからの事を話すね。ツナはもう両親擬きが居ないのは分かってるよね?」
天涯孤独の身になったツナは頷く。
「うん。俺は両親は居ないし、親戚は疎遠で連絡先すら知らない。」
「だから僕は桜井静子って偽名を使って里親探しておいた。」
「ええーーーーっ!何時!?」
驚く綱吉にプリマベーラは時々この世界に降り立って探していたと言った。
「たまにトゥリニセッテの世界に行って福祉関係の人間のふりをして探してたんだ。新しい両親は長い間不妊治療をしていたんだけど恵まれなくて養子を迎える決意をしたんだ。ツナの写真を見て凄く気にいってくれてるし、隼人とフゥ太は既にその両親の養子になってるよ。」
「本当にーーーーっ!!フゥ太が俺の義弟に!?てか獄寺君名字変わったって事ーーっ!?それより獄寺君のお父さんはどうしてるのーーー!!??」
綱吉の新しい両親の事、獄寺とフゥ太はその両親の養子になっている事にただただ驚くしかない。
混乱している綱吉に獄寺は優しい笑みを見せた。
「マフィアから足を洗うと父に告げました。父は不服そうにしてましたけどプリマベーラが動いてくれたんで問題はないです。マフィアにも狙われる心配もありませんよ。」
「僕もプリマベーラがマフィアに狙われないようにしてくれたから大丈夫なんだ!」
「そっか。でもその方が平和で良いよね。(プリマベーラが動いたら否応なしに認めるしかないしね。)」
軽く冷や汗を額に垂らす綱吉に獄寺は両親の事を話した。
「新しい両親はとても優しいですよ。これから行きましょう!」
「えっ!もう行くの!?心の準備ができてないよ!」
慌てる綱吉にプリマベーラは大丈夫だからと落ち着かせる。
「平気だって。新しい両親は今日ツナに会えるのを楽しみにしてるんだから。」
笑顔でそう言うとプリマベーラは瞬間移動の術を使って綱吉と獄寺を新しい両親の家の前に移した。
新しい両親の家に着くとプリマベーラは福祉関係の人間の姿に変えると呼び鈴を鳴らすと男性の声が聞こえた。
「はい。」
「特別養護施設の桜井静子です。」
扉が開くと新しい両親は暖かく出迎えた。
「隼人、フゥ太お帰りなさい!初めまして綱吉君。」
「今日からここが綱吉君の家だよ。」
リビングに入るように促されてプリマベーラと綱吉と獄寺達が入った。
リビングには沢山の料理や菓子が置いてあった。
「今日は綱吉君が家族になったお祝いだ。」
「ハルちゃんとランボちゃんとイーピンちゃんも遠慮せずに食べてね!桜井さんもどうぞ。」
緊張している綱吉に獄寺は小皿に適当に料理を盛って渡した。
「母さんの料理はどれも凄く美味しいんですよ。」
綱吉は小皿に盛られた唐揚げを一口食べた。
「ん、凄く美味しいです!このコロッケも美味しそうです。」
モグモグと唐揚げやコロッケを食べる綱吉に母親はと父親は喜んだ。
それから獄寺達も食べ始めた。
「このエビフライ俺っちのだもんねー。」
「ランボ!それイーピンのエビフライ!」
「ランボ僕のエビフライ返してよ!」
「ランボ、人のを取るなよ。イーピン餃子拳は駄目。フゥ太も落ち着いて。」
「ランボちゃんはエビフライが好きなのかな?」
「あらあらそれじゃ私の分をイーピンちゃんとフゥ太君に分けるわね。」
「俺は醤油取ってくれ言ったよな?なんでソースを渡すんだよ!」
「うっかり間違えただけです!」
「どうやったら間違えんだよ。やっぱりアホ女だな。」
「ハルはアホじゃありません!!」
ランボがイーピンとフゥ太のエビフライを取ってしまいイーピンとフゥ太は返してと騒ぎ、綱吉は子供達を宥めて、父親父と母親は微笑ましそうにする。一方、獄寺とハルは口喧嘩をしている。
そこには瑠花が現れる前の平和だった頃の光景によく似ていた。そんな綱吉達の様子を見ていたプリマベーラはこの分なら綱吉も獄寺もフゥ太も大丈夫だと確信した。
数日後ーーー
ランボはボヴィーノへ、イーピンは風の元へ帰ることになり、お別れ会をすることになった。
新しい家の庭にテーブルや椅子の準備をする綱吉と獄寺とフゥ太と父親。料理を作っている母親を手伝うハル。綱吉達に来て欲しいと言われて桜井静子に扮したプリマベーラはリビングで今日の主役であるランボとイーピンの遊び相手をしていた。