静寂の住人2
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夕食を取り、子供達が眠るとプリマベーラは紘吉と獄寺、ハルを自分の部屋に呼んだ。
「明日やることを説明するね。明日は並中の生徒と教師にツナの無実と南川瑠花の悪事を公表するから。」
「ついに吊し上げか!」
目をキラキラと輝かして喜ぶ獄寺に紘吉とハルとプリマベーラは苦笑いした。
「それで公表の仕方なんだけどーーー」
プリマベーラの話を聞いた紘吉と獄寺とハルは引きつった顔をしたのだった。
翌日の1時限目の授業中、プリマベーラは紘吉と獄寺とハルは並中である準備をしていた。
「ねえ、勝手に全校集会の用意して大丈夫なの?」
「平気じゃない?雲雀恭弥は居ないしさ。」
「そうじゃなくて、たとえば風紀委員とか校長とかにバレたら大変なんじゃ?」
演台を運んでいる紘吉の心配をよそにプリマベーラは平気だと笑いながら答える。
「大丈夫だって。校長達には雲雀恭弥の姿で脅しておいたし風紀委員は一時的に存在を否定したから。」
「ええーーーっ!!脅したって、いや存在を否定って何!何をしたの!!」
「僕やイヴェールが存在を否定したら消えちゃうんだよね。風紀委員は沢山居て面倒臭いから一時的に存在を消しただけ。全部終われば存在を認めるから大丈夫!」
「・・・面倒臭いだけで消しちゃったの?」
恐る恐る聞く紘吉にプリマベーラは少し間を置いてから口を開いた。
「・・・ううん。風紀委員は雲雀恭弥に心酔してるからさ、勝手に全校集会なんかやったら邪魔してきそうだから。」
「そうだね・・・。(あの間は何だろう?だったらせめて空き教室に閉じ込めるとかで良いんじゃ?いやあまり考えない方が良い!!)」
校長を脅して、邪魔してきそうだからというだけで風紀委員達の存在を消したプリマベーラに『ある意味雲雀さんより怖いかも!』と紘吉は冷や汗をかいた。
獄寺とハルはプロジェクターとスクリーンを取ってきた。
「ツナさん持ってきました!」
「設置して良いですか?」
「プリマベーラ良いよね?」
「うん。1時限目の間に終わらせたいから頑張ろう!」
プリマベーラを中心に準備をしていると体育館の外からざわざわと人の声がしてきた。
「もう来たの?早くない?」
プリマベーラが驚くと紘吉が突っ込んだ。
「あんな事したら皆早く来ちゃうって。」
「まあ、そうかもね。でも準備出来たし入って貰おうかな。ハル扉を開けて。」
「分かりました!」
ハルが体育館の扉を開けると一斉に生徒達の親が入ってきた。
プリマベーラは並中の生徒達の逃げ場を奪う為にまず父兄を呼んだのだ。しかも雲雀の声を真似て「来なかったら問答無用で咬み殺して並盛から追い出し職も奪う!」と電話して脅したのだ。これで遅刻しようとする並盛の住民は居ない。紘吉が突っ込んだのはこの事だった。
壇上に上がったプリマベーラに生徒の親達は何だ?と言わんばかりにざわつく。そんな親達を気にすることなくプリマベーラは演台から口を開いた。
「皆さん。おはようございます。僕はプリマベーラ・ディーオ。風紀委員長である雲雀恭弥の名代だよ。僕がする事は雲雀恭弥がしていることだと思ってね。」
プリマベーラが雲雀の名代だと言われて呼び出された生徒の親は口を閉じた。プリマベーラは楽しそうに獄寺に指示を出した。
「隼人、映像を流して。」
「OK!」
生徒達が綱吉に暴力を振るっている映像、誹謗中傷する映像、私物を捨てる映像、ハンカチを燃やす映像、彫刻刀や油性ペンで机に罵倒する言葉を書いている映像等が流され、呼び出された親は青ざめていき、中には泣き崩れた親も居た。
全ての映像が終わるとプリマベーラはこの映像についてどう思う?と問う。
「すっごく醜くて怖い顔をして一人の生徒を集団リンチして、私物を捨てたり燃やしたり、机に落書きしてる貴方達の子供についてどう思うのかな?」
顔色が悪いままの親達は我が子がした事に対して何も言えない。そんな親達にプリマベーラは犯罪だと告げる。
「あの映像に出てた生徒達がした事は立派な犯罪だ。リンチは暴行罪だし、私物を破壊したり学校の机を駄目にしたら器物破損だし、誹謗中傷は名誉毀損だよ。彼等はどれだけの罪をやらかしたのかな?少なくとも2-Aの生徒達は少年院だよね。他のクラスや学年が違う生徒達だって最悪少年院だよ。まあ今から覚悟しておいてね。」
雲雀の名代だと念を押して解散させたが親達は沢田家に謝罪しようと慌てて体育館を出て行った。
そんな親達を見てプリマベーラと獄寺、舞台袖で控えていた紘吉とハルは侮蔑した。
「どう見たって出来の悪い自分の子供の為に謝罪しに行こうとしてるよね。」
「プリマベーラの言う通りだ!バレバレだぜっ!」
「謝罪しにいっても沢田綱吉にしたことは消えないのにね。」
「ハルはツナさんを苦しめた人達とあの父兄の人達は一生許しません!」
我が子の為に謝罪しようとする親達にプリマベーラと紘吉、獄寺、ハルは軽蔑の目で彼等の背中を見ていた。