静寂の住人2
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プリマベーラは確かこの日だった筈だと沢田家の前に降り立つ。
「この日はリボーンがバッグと巾着を破いてたよね。」
フゥ太達はバッグや巾着に綱吉の為に食べ物や絆創膏などを入れていてそれがリボーンと奈々に知られてしまい激昂したリボーンに破られてしまったのだ。
プリマベーラは透視の術で沢田家の中を見渡す。
夜中の12時を回っているからかリボーンも奈々もビアンキも眠っていた。
フゥ太達は泣きつかれているせいか目元を赤くさせて眠っている。
「これならこっそり侵入すればOKだね。」
プリマベーラは静かに沢田家の中に入りゴミ箱を漁る。
「あった!」
ゴミ箱にはビリビリになってしまった手提げバッグと巾着の生地が入っていた。
プリマベーラはビリビリになった生地を全て回収する。
「これで全部かな。後は念の為にカモフラージュ用の生地を作るだけ。」
プリマベーラが手を叩いた瞬間、破けた生地が現れゴミ箱に入っていく。
「これでOK!さあ戻ろうか。」
時の術でプリマベーラは元にいた時間軸に戻っていった。
何の前触れもなく戻って来たプリマベーラに驚いたアリアだったがプリマベーラが持っている生地が目に入ってきた。
「それはもしかして?」
「そのもしかしてだよ。」
得意げに言うとプリマベーラは生地を力繋ぎあわせていく。
元通りになった手提げバッグと巾着を見てこれなら大丈夫かなとプリマベーラはアリアを見る。アリアは頷いた。
「これなら大丈夫です。今、私の予知で喜ぶフゥ太君達が見えました。フゥ太君達は紘吉君の部屋にいますよ。」
プリマベーラは紘吉の部屋に足を向けた。
紘吉の部屋の扉をノックするとイーピンが扉を開けた。
「皆ちょっと良いかな?」
「プリマベーラ入って良いよ。まあ俺の部屋じゃないけど。」
「それじゃお邪魔します。」
プリマベーラがフゥ太達に手提げバッグと巾着を渡した。
「手提げバッグはフゥ太。この巾着はランボでこっちの巾着はイーピンのだよね?」
渡された手提げバッグと巾着にフゥ太とランボとイーピンは目を見開いた。
「これリボーンに破かれた巾着だもんね。」
「この巾着はハルさんが作ってくれた。」
「でも何でプリマベーラが持っているの?」
破かれた手提げバッグと巾着が手元に戻ってきたことに驚きを隠せないでいるとプリマベーラは過去から持ってきたと説明した。
「少し前の過去に戻って持ってきたんだ。」
子供達はもう二度と手にすることは出来ないと思っていたから喜んだ。
「プリマベーラありがとう!」
「ランボさんうれしいもんね!」
「ありがとうございます!」
喜ぶ子供達に紘吉は嬉しそうに微笑み、獄寺も良かったなと子供達に声をかけた。プリマベーラは余程気に入っていたと分かり過去に遡ったかいがあったと笑みを溢した。
その後ダイニングルームで昼食を取るとプリマベーラはチェデフとボンゴレ本部に行くと紘吉と獄寺とアリアに告げた。
「これからチェデフとボンゴレ本部に行ってくるね。」
「うん。でも何しに行くの?」
紘吉が聞くととんでもない答えが帰って来た。
「沢田家光と9代目とその守護者を捕まえて僕が作った空間に閉じ込める為に。じゃないとジッリョネロがマルルーモに攻撃するとき大変でしょ?ボンゴレはマルルーモの同盟ファミリーだし。」
つまり家光と9代目と守護者達を閉じ込めた後にマルルーモを潰せということだと分かり紘吉と獄寺はもう何度めか分からない乾いた笑みをした。
「な、成程・・・。」
「・・・ボンゴレがマルルーモに加勢したら手こずる可能性もあるな。」
アリアは直ぐにでも動けるように指示を出した。
「今すぐイタリアの本部に向かうわ。γ準備をして。太猿ここは貴方に任せるから!」
γ達に指示を出すとアリアは紘吉と獄寺に声をかけた。
「紘吉君、隼人君。何か足りない物があったら太猿に言って頂戴。」
長い黒髪をなびかせてアリアはダイニングルームを後にした。
見送った紘吉と獄寺はプリマベーラが家光と9代目達を閉じ込めたら速攻でマルルーモに攻撃を仕掛けるんだろうなと思った。
「何かアリアさんはプリマベーラが9代目達を捕まえた瞬間に攻撃しそうな勢いだったね。」
「そうっすね。もしかしたらプリマベーラとアリアさんは気が合うのかも知れません。」
プリマベーラの言葉に驚くもののアリアは直ぐに対応する。そんな二人に狙われたマルルーモはある意味悲惨だ。
紘吉の超直感ではマルルーモ本部も支部も破壊されまくって雑草すら生えない焼け野原と化すと知らせてきて紘吉は『ちょっと怖い!』ぶるりと体を震わせたのだった。