静寂の住人2
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応接室に着くと草壁が睨みながら注意した。
「確か2-Aのプリマベーラ・ディーオだな。もうすぐ授業が始まる。早く教室に戻れ。」
「でも僕、雲雀恭弥に用事があるんだけど。」
「用事だと?一体何の用事だ?」
一歩も引かない草壁にプリマベーラは苛立った。
「お前じゃ話になんないんだけど?」
「とにかく教室に戻れ。」
プリマベーラは軽く溜め息を吐いた。
「もう良いよ。」
そう言うとプリマベーラは草壁を巻き込んで応接室の扉を拳で破壊した。草壁は吹っ飛ばされて応接室の中で気絶したがプリマベーラは気にも止めずに入って行く。
「お邪魔しまーす。」
笑顔で応接室に入るとプリマベーラの喉元にトンファーが当てられる。
「応接室の扉を壊してただで済むと思ってるの?咬み殺すよ。」
獰猛な野性動物のような目で睨み付ける雲雀にプリマベーラは内心『お前ごときに殺されるわけないじゃん。』と突っ込みつつも手を叩いた。叩いた瞬間、雲雀と草壁は応接室から消えた。
雲雀と草壁を瑠花を閉じ込めている空間に問答無用で入れると次は山本と京子と花を捕らえに行った。
教室に戻ってこない瑠花を心配して教室の出入り口で心配してる山本を見付けたプリマベーラは一芝居打つ事にした。
「山本!ちょっといいかな?」
「何だ?俺今それどころじゃねえのな。」
「南川さんが足を挫いちゃって動けなくなってて。僕だけじゃ運べないから手伝って。」
「分かったのな!」
「あっちの階段に居るからついて来て!」
「おう!」
走り出す時、プリマベーラは教室の中を見たが相変わらず京子と黒川は制裁されていたが「自業自得だしね。」と放置した。
階段に着くと山本は瑠花が居ないと騒いだ。
「居ないのな?どこかに行ったのか?いや、歩けないんだよな?」
キョロキョロする山本にプリマベーラはニヤリと笑った。
「実は嘘なんだよね。」
「ハァッ!!?」
「理由は特にないけどね。」
プリマベーラは何でそんな嘘をつくんだと怒鳴る山本を瑠花達が居る空間に入れた。
「制裁されてる笹川京子と黒川花は別の空間に入れておいた方がいいかな。空間内で南川瑠花に騒ぎを起こされても面倒だし。」
新たに空間を作ると教室に戻る事にした。
教室に向かうと廊下に女子二人が倒れていた。
「あー。あそこで転がってるのって笹川京子と黒川花?」
どうやら制裁されて教室から追い出されたようだ。
傍に行くと京子と黒川は気を失っていた。
「気絶してるのか。まあとりあえず治療しとくかな。」
制裁による怪我を治療するとプリマベーラは新しく作った空間に京子と黒川を閉じ込めた。
「後、笹川了平と沢田奈々、ビアンキ、沢田家光、9代目とリボーンか。まだまだ居るから面倒臭いなあ。」
しかし元を正せばプリマベーラの悪戯が原因でそれを同胞のイヴェールに指摘されているのだ。
またイヴェールに説教されたくないプリマベーラは溜め息をした。
「面倒臭いけどやるしかないよね。」
溜め息をして窓から校舎の時計を見ると午前10時過ぎだった。
「うーん。笹川了平はまだ授業中だしなあ。さすがに応接室みたいに乱入は出来ないから先に沢田奈々とビアンキを捕まえるか。」
雲雀と草壁しか居ない応接室と違って了平の教室は教師と生徒達がいる。そんな所で乱入して閉じ込めたら騒ぎになる。プリマベーラは並中を後にした。
沢田家に着くと庭でガーデニングをしている奈々とそれを楽しそうに見ているビアンキがいた。
プリマベーラは二人揃っているかちょうどいいと笑った。
「さっさと閉じ込めようっと。南川瑠花達がいる方でいいよね。」
パンッと手を叩くと奈々とビアンキは庭から消えた。そして自分の力で作ったフゥ太とランボとイーピンを消すと一端ジッリョネロ日本支部に戻った。
ジッリョネロ日本支部に戻るとアリアに話し掛けられた。
「お帰りなさいませ。少しよろしいでしょうか?」
「うん。構わないよ。」
アリアはプリマベーラを中庭に誘った。中庭に着くとアリアは実はと話をした。
「フゥ太君とランボ君とイーピンちゃんが元気なくて。」
「え?そうなの?ツナと隼人は気付いてない?」
「多分。でも私の予知だと泣いて三浦ハルに謝っているフゥ太君達が見えて・・・。」
幼い子供達があんなに泣いて謝っている姿は心が痛むと話すアリアにプリマベーラはある事を思い出した。
「あ!もしかして手提げバッグと巾着かも。」
「バッグと巾着ですか?」
「うん。ずいぶん前だけどハルがフゥ太達に手作りの手提げバッグと巾着をプレゼントしてたんだ。でもリボーンがバッグと巾着を破いちゃって。多分それを気に病んでるのかも。今まではフゥ太達もツナを励ましたりしてたけどここに来て安心して落ち着いたら思い出しちゃったのかも知れない。」
そう言うとプリマベーラは世界の記憶を頼りに手提げバッグと巾着を作り出した。
だが紘吉を見て一発で自分達が慕っている沢田綱吉ではないと見抜いた子供達に見破られるのではないかとプリマベーラが考えているとアリアが予知能力で見抜かれる分かりプリマベーラに伝えた。
「フゥ太君達はプリマベーラ様が作ったと見抜きます。」
「あー、やっぱり。僕もそう思う。」
「困りましたね。」
暫くプリマベーラとアリアは悩むがプリマベーラはいいことを思い付いたと言い出した。
「ちょっと時の術で過去に行ってくるね。」
「過去にですか?」
「少し待っててね。」
時の術でプリマベーラは少し前の過去に降り立ったのだった。