静寂の住人2
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獄寺の部屋に着いたプリマベーラはこれからの事を話した。
「とりあえずご飯食べながらこれからする事を話すから。」
しかし今日はハルが居ない為、冷凍食品をレンジで温めた物がテーブルに並べられた。
「仕方ないとはいえ何か寂しい食卓だね。」
「俺なんにも作れないから。」
「俺も大したものは作れねえ。」
「僕、ハルは凄いって思うよ。」
神様と人間二人はハルの偉大さを知ったのだった。
食事をしながらプリマベーラはまず京子と黒川の話をした。
「ツナは知ってるけど隼人は知らないだろうから笹川京子と黒川花の事を話しておくね。」
「?」
プリマベーラはポテトを口に運びながら話した。
「とりあえず笹川京子と黒川花に沢田綱吉の無実を教えておいた。」
「へえ。で、あのブス共はどんな反応したんだ?」
「凄く驚いてたよ。しかも沢田綱吉の話すらまともに聞かなかったくせに自分達のことは信じてって言ってきた。さすがに呆れたよ。」
「本当に図々しいブス共だぜ。」
「人間の言葉だとああいうのが性格ブスっていうんでしょ?」
「そうだな。あのブス達を延々と見続けたら目が腐るかもな。」
「それならさっさとケリを付けた方が良いかもね。」
「そうしろよ。」
どことなく黒い会話が続いているような気がしてならない紘吉は話題を変えるように口を開いた。
「えっとボンゴレリングはどうするの?」
ボンゴレリングがある限り綱吉はボンゴレと縁が切れないんじゃないかと紘吉は思った。プリマベーラは宛はあると話した。
「ボンゴレリングはジッリョネロファミリーに託そうかなって思ってるよ。」
「ジッリョネロファミリー?マフィアなの?」
「うん。でも無駄に攻撃を仕掛けてくるようなファミリーじゃないしジッリョネロのボスのアリアは聡明だ。彼女に預かってもらう予定だよ。」
アリアに預かってもらう予定だと話したプリマベーラに獄寺は口を開く。
「まだ話はしてねえのか?」
「うん。だからそろそろフゥ太に南川瑠花とマルルーモファミリーのランキングを頼んでほしいんだ。」
「それは構わねえけどマルルーモと南川のランキングとジッリョネロがどう関係するんだ?」
ボンゴレリングを預けるのに何故瑠花とマルルーモのランキングが必要なのか分からない獄寺にプリマベーラは笑顔で答えた。
「ランキングとクッキーの成分結果をアリアに見せてマルルーモファミリーを潰すように頼もうかなって。僕が潰すより格式も伝統もあるジッリョネロの方が良いと思うんだ。」
ボンゴレと同じくらいの格式と伝統があるジッリョネロがマルルーモの悪事を公表して潰すなら他のファミリーも批判はしないだろうと笑顔で言うプリマベーラに紘吉と獄寺は乾いた笑いをした。
「まあ・・・ボンゴレと同等らしいジッリョネロに頼んでマルルーモの悪事を公表して潰す事は少なくとも他のファミリーは文句は言わないかもしれないけど。」
「ボンゴレリングを押し付けるだけじゃなくマルルーモを潰させるって・・・。」
ジッリョネロファミリーは苦労しそうだと思う紘吉と獄寺だった。
乾いた笑みを見せている紘吉と獄寺にプリマベーラは話を続けた。
「そろそろフゥ太とランボとイーピンにこっちに来てもらおうかな。まだ子供達は無事だけど念のため保護した方が良いと思うから。」
プリマベーラの言葉に紘吉と獄寺は頷く。
「そうだね。リボーンはよくランボに暴力を振るってるから。」
「保護した方が10代目も安心するでしょう。」
プリマベーラとの話し合いが終わると獄寺はフゥ太に連絡を入れる。
「フゥ太か?」
『うん。隼人兄どうしたの?ツナ兄は元気?』
綱吉を心配するフゥ太に獄寺は言い淀むが簡単に話す。
「10代目は無事だ。それで頼みがあるんだが南川とマルルーモのランキングをしてほしいんだよ。」
『それは大丈夫!もうランキングしたんだ。それにしても南川さんもマルルーモも酷かったよ。マルルーモは悪事をしているランキング1位だし、南川さんの嘘付きランキングもマフィア界で14位で世界中では326位なんだ。後、悪事の方はマフィア世界だと1位だし。』
悪事と嘘付きのオンパレードだと呆れ混じりに言うフゥ太。獄寺もまた瑠花らしいと呆れた。
「南川らしいな。それで明日ランキングを持ってきてくれ。それからアホ牛とイーピンを連れて来い。」
『うん。それじゃ明日隼人兄の家に行くね!あ、今ツナ兄と話せたりする?』
何日も会っていない綱吉と話したいと頼むフゥ太に獄寺は嘘を付いた。もし綱吉じゃないと気付かれると面倒な事になるかもしれないと危惧した。
「いや、今10代目は寝ている。」
『そっか。それじゃ明日何時に行けば良い?』
「明日はサボるからいつでも問題ねえよ。」
『それじゃ朝の10時にランボ達と行くね!』
「待ってるぜ。」
フゥ太との連絡を終えるとプリマベーラはもう少しで終わると笑う。
「フゥ太のランキングとクッキーの成分結果の書類が揃えばマルルーモの事は片付くね。後は南川瑠花の悪事を纏めるだけだね。」
プリマベーラは目を閉じて世界の記憶を読み取りだした。紘吉が不思議そうにプリマベーラに聞く。
「何してるの?」
「この世界の記憶を読み取って南川瑠花の悪事を取り出してるんだ。」
「取り出す?」
「どういうことだよ?」
「取り出してその記憶を証拠にするんだ。」
そう話してプリマベーラは瑠花の悪事を取り出した。世界の記憶から取り出された物に紘吉と獄寺は驚いた。
「それが、南川さんのなの?」
「凄く汚ねえな。」
プリマベーラの右の手の平には濁った灰色と焦げ茶色が入り雑じった球体が乗っていた。
「汚い?それはそうだよ。南川瑠花のデータだもの。」
プリマベーラは球体を見て本当に汚いと眉を寄せると力で小箱を作り出しその中に球体を入れた。
「南川瑠花の悪事を公表するのに使うから。それまではこの箱に保管するよ。」
こんな汚いの見たくないでしょ?と聞いてきたプリマベーラに紘吉と獄寺はあの球体が瑠花の本性のようなものだと思うと首を激しく縦に振った。