静寂の住人2
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授業が終わり休憩時間になる度に京子は罵倒され、黒川は京子を説得しろと詰め寄られていた。
そんな京子と黒川の元に了平がやって来た。
「京子!」
「お兄ちゃん!」
京子は兄の了平に助けを求めようとしたが了平は険しい顔をしていた。
「京子。早く瑠花に謝罪するのだ。瑠花は極限優しいから謝罪したら許してくれるぞ。」
京子は了平に信じてもらえない事にショックを受けるが信じてほしいと訴えた。
「私はボールペンを盗んでないわ!濡れ衣よ!お兄ちゃん信じて!!」
必死に信じてと言う京子に了平は首を横に振った。
「極限にいつから京子は沢田みたいにやった事を認めず言い訳ばかりする人間になったのだ?」
「・・・お兄ちゃん信じてよ。」
呟く京子だが了平は謝罪しろと促すと自分の教室に戻って行った。
兄の了平にも信じてもらえなかった京子は机に突っ伏し、黒川は慰めるがクラスの生徒達はクスクスと嘲笑う。
「瑠花ちゃんに謝らないから実の兄にまで呆れられちゃったのね。」
「笹川先輩は相当怒ってんじゃね?じゃなきゃダメツナと比較しねえだろうし。」
「言えてるー。」
「それだと黒川もダメツナみたいなもんじゃん。」
蔑む言葉に京子と黒川は泣きながら耐えた。
それを見ていたプリマベーラは審査も終わっているしそろそろ畳み掛けるかと次の行動に出ることにした。
因みに紘吉と獄寺はプリマベーラのとんでもない行動を目の当たりして早くも精神的に力尽きていた。
授業が終わり護衛するふりをする獄寺と山本は瑠花を守るようにして教室を出ると京子と黒川は制裁された。
信じてと泣き叫ぶ京子と黒川。生徒達は謝罪しろ!と怒鳴りながら暴力を振るう。動けなくなった所で制裁が終わり生徒達は教室を後にした。
プリマベーラの力で姿を消していた紘吉とプリマベーラは生徒達に呆れ返っていた。
「ボールペンが京子ちゃんの机にあったってだけで暴力に走るとかあり得ない。」
「謝罪したら少年院行きにはならないようにしてあげたんだけど。結局無駄だったよ。」
プリマベーラは呆れながら言うと自分だけ姿を現し、ぐったりしている京子と黒川に話し掛けた。
「大丈夫?」
「・・・ディーオさん私盗んでなんかないわ。信じて。」
「ディーオ・・・。」
信じてと目で伝えてくる京子と黒川にプリマベーラは冷めた声を出す。
「信じて、か。それって沢田綱吉も言ってたんじゃないの?でもその時二人は信じなかったよね?」
「っ!何でそれを!」
「ディーオはその頃居なかった筈よ。」
「居なかったけど知ってるよ。僕はツナの味方だし。君達と違って話もちゃんと聞いたよ。ツナは無実だって証明出来たから後はそれを突きつけるだけ。」
プリマベーラが味方でしかも無実の証拠もあると言って京子と黒川は驚いた。
「沢田君は・・・無実なの?」
「嘘・・・。」
信じられないと言った顔をする京子と黒川にプリマベーラは笑顔で答える。
「嘘じゃないよ。南川瑠花は転校する度に誰かを陥れて楽しんでたし、南川瑠花のファミリーも悪事を働いてたんだよ。まあ二人は南川瑠花の被害者だけど騙されたのが運のつきだね。それじゃ。」
怪我だらけの京子と黒川をそのまま放置してプリマベーラは紘吉を連れて教室を出て行った。
並中を出るとプリマベーラは紘吉に言う。
「これから少し忙しくなるよ。」
「忙しくなる?」
「証拠はあるけど纏めなきゃならないし、ボンゴレリングもなんとかしないとならないから。それとクッキーの事もあるしね。」
紘吉は確かにと頷いた。
「そうだね。沢田綱吉の無実を証明する為にすることはまだ沢山ある。」
紘吉とプリマベーラは帰路に着いた。