静寂の住人2
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
翌朝ーーー
2-Aでは騒ぎが起きていた。
「あ、あれ?ボールペンが無いわ!」
わざとらしくペンケースから筆記用具を出して探す瑠花。しぶしぶ一緒に登校している獄寺は『そりゃてめえがプリマベーラの机に入れた時点でそうだろうよ。』と呆れつつも瑠花に声を掛ける。
「ロッカーとか鞄の中に入ってるとかじゃねえの?」
獄寺に言われて瑠花は鞄の中とロッカーを確かめるふりをして「やっぱり無いわ!」と騒ぎ出す。そこにプリマベーラが教室に入ってきた。瑠花は一瞬口角を醜く上げたが直ぐにボールペンが無くなったとプリマベーラに話した。
「ディーオさーん。ボールペンが無くなっちゃった!ごめんなさい!!」
泣きながら謝る瑠花にプリマベーラは落ち着かせようとする。
「落ち着いて。ペンケースとか机の中とか探してみた?」
「探したけど見付からなくて~。」
「んー。とりあえずもう1回確かめてみたら?」
瑠花は確かめるふりをしながらそろそろ切り出すかとニヤリと笑った。
「無かったわー。もしかして誰かの荷物とかに紛れちゃったのかな~?」
誰かが持っていると言わないでどこかに紛れたとあやふやな言い方をした瑠花。そうすると一人の生徒がもしかしてと呟く。
「誰が盗んだじゃねえの・・・。」
「泥棒が居るの!?」
「探すか?」
泥棒探しが始まりそうになるとプリマベーラが仕掛けた。
「ちょっと待って。クラスの皆を疑うの?もしかしたら南川さんが家に置いてきただけかもしれないよ?」
プリマベーラの発言にクラスの生徒がざわつく。クラスの生徒にとって瑠花は守らないといけない存在。そんな瑠花を疑うような発言をしたプリマベーラに生徒達は疑惑の目を向けた。
「確かボールペンはディーオさんがプレゼントしたんだよね?」
「そうだったわね。」
京子と黒川が確めるように言うと瑠花は泣きながら頷いた。
「京子ちゃん達の言う通りよー。」
泣きながら俯いた瑠花を見て生徒達がプリマベーラを責めた。
「もしかしてボールペンが惜しくなって取ったんじゃねーの?」
「あれ綺麗だもんね。」
「あげておいて取り上げたのかよ!」
プリマベーラを責め立てる生徒達に獄寺は止めに入ろうとしたがプリマベーラが手出し無用だと首を横に振る。獄寺が引き下がるとプリマベーラは口を開いた。
「僕を疑ってるの?それじゃ僕の荷物調べたら?」
「言われなくてもするっての!」
「鞄開けるわよ!」
机の中、鞄、ロッカーを調べたがボールペンは出てこなかった。その事に瑠花は目を剥いたが更に目を剥く事になる。
生徒達は制服のポケットも怪しいと疑い出した。するとプリマベーラはとんでもない行動に出た。
上履きを脱ぐと靴下も脱いで生徒達の方に放り投げた。瑠花と生徒達ポカンとした。紘吉と獄寺もポカンとした。そんな彼等を横目にプリマベーラはブラウスとスカートを脱いでまた放り投げた。ブラウスとスカートを放り投げられた生徒達は我に返りもういいから!と止めに入るがプリマベーラはブラジャーのホックを外した。
「疑ってるんでしょ?だったら全部脱ぐよ。大丈夫!僕は裸見られたくらいで怒ったりしないから!」
何故か仁王立ちで言い放つプリマベーラ。しかもブラジャーのホックを外しているせいか胸が少し見えている。
「ディーオその、わ、分かった!分かったから!」
「服を着て!」
男子は顔を真っ赤にして後ろを向き、女子達は慌てて制服と上履き、靴下を手渡した。プリマベーラ受け取りながら普通謝罪するものじゃない?と毒づいた。
一部始終を見ていた紘吉と獄寺は何をやってるんだ!?と顔を真っ赤にしたり青くしたりと忙しかった。
瑠花は瑠花でとんでもない行動をするプリマベーラに驚愕したがそれじゃボールペンは何処にあるんだと慌てていた。
プリマベーラが制服を着ると今度はクラス全員の荷物を調べる事になった。