静寂の住人2
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いきなり執務室に現れた綱吉と雲雀とイヴェールに9代目とその守護者達は驚いた。
イヴェールは驚いている9代目達を気にも止めずに家光の猿轡を外すと9代目の傍に転がした。
「家光一体何があったのかね!そして静寂の住人様が紘吉君と雲の守護者と一緒に居られるのですか?」
イヴェールに一緒に居る紘吉は罪を犯した罪人だと言う9代目にイヴェールは雲雀に合図した。雲雀は手にしていた書類をばらまいた。
9代目達はばらまかれた書類を見て驚愕した。
「な!これは!!」
「玲奈嬢が!」
「ディアボロスファミリーは人体実験をしているのか!」
書類を貪るように見ている9代目達を一瞥すると雲雀は芋虫のように転がっている家光の目の前に書類を突き付けた。
「こ、これは・・・。」
「沢田と牝豚のアリバイ。おかしいよね?どれも沢田と牝豚が居合わせていない。牝豚は叩かれたと言った時間帯は殆ど沢田は制裁されているんだけど?制裁されている沢田が何故牝豚を苛められる時間があるんだい?」
「っ・・・!我々は玲奈嬢に騙されていたのか・・・・?」
玲奈に怒りを覚える家光と9代目達。そんな家光達を見て雲雀とイヴェールは冷たい視線を送り綱吉は呆れていた。
「組織として機能してないみたいだね。」
「人間が作る組織はちょっとしたことで腐っていく。そんな状態に気付かないのも問題だが真実を見分けようともしないのでは話にならないな。」
「所詮、犯罪組織だよね。真実を見極めることも面倒くさかったのか指一本動かさなかった。」
無能の人間の集まりだと指摘する綱吉と雲雀とイヴェール。だが無能呼ばわりされた家光と9代目は更に無能呼ばわりされるような事を口々に言い出した。
「9代目!鳥居玲奈を10代目から降ろし息子のツナを改めて10代目にしましょう!」
「そうじゃな。鳥居玲奈を処刑した後ディアボロスファミリーを殲滅することにする。」
紘吉に謝罪する言葉は出ない。出るのは紘吉を10代目にしてボンゴレを存続させることばかり考えいる家光と9代目達に綱吉は口を開いた。
「あのさ、何勝手なこと言ってるの?大体俺は貴方達が知ってる沢田紘吉じゃないんだよ?」
家光と9代目は「何を言っているんだ
?お前は?」「紘吉君は家光の息子じゃろう?」と苦笑混じりに言う。イヴェールは綱吉の言う通りだと言った。
「ツナの言っている事は本当だ。今ここに居るのは別の世界の沢田綱吉だ。」
家光と9代目達はどういう事だと訝しげにした。怪訝そうにする家光達にイヴェールはこの世界が崩壊し始めていた事、崩壊の切欠は玲奈とリボーン達、ボンゴレだという事、自分が崩壊を防いでいる事を話し更に続けた。
「殺された沢田紘吉とここに居る綱吉は私が保護した。そしてお前達が知っている沢田紘吉は別の場所に居る。」
だから今ここに居る綱吉は家光達が知っている沢田紘吉ではないと説明するイヴェール。家光と9代目は慌てて紘吉の居場所を聞いた。
「それじゃ俺の息子は何処に!」
「静寂の住人様、紘吉君を我々に返しては貰えませんか?」
慌てながらイヴェールに頼み込む家光と9代目にイヴェールは首を横に振った。
「それは出来ない相談だ。彼は今他の世界に居てその世界のお前達を審査している最中だからな。」
「他の世界・・・?」
「審査・・・?」
9代目は嫌な予感がした。
「審査・・・?」
「この世界の崩壊を防ぐならここに居るツナとお前達が知っている沢田紘吉がそれぞれ生まれた世界に戻るか本来生まれる筈であった世界に行くだけなのだが、ハッキリ言うと無理だろう。」
イヴェールは視線を綱吉に向けると今度は綱吉が口を開いた。
「俺と沢田紘吉はもう一人の神様プリマベーラの提案で俺はこのマテリアルの世界のリボーン達を、沢田紘吉は俺がいたトゥリニセッテの世界のリボーン達を審査する事になったんだ。」
「ツナ?」
「何故そんな事を?」
「俺は戻りたくないんだ。戻れば暴力を振るわれて好きでもない人と無理矢理結婚させられて汚れ仕事をさせられる人生なんて嫌だから。でもだからってこの世界で沢田紘吉として生きるつもりもない。それは貴方達が知ってる紘吉も同じだよ。」
家光と9代目は口々に紘吉に何とか帰って来てくれるように頼んだ。
「制裁なんてしないから帰って来てほしいと伝えてくれ!」
「鳥居玲奈は処刑するから安全じゃと紘吉君に話してほしい。」
頼み込む家光と9代目を見て綱吉は今更だと言った。
「もう無理だよ。だって少し前に審査は終了して俺は彼に戻るだけ無駄って伝えたから。まあ最終的に決めるのは沢田紘吉だけど彼はこの世界に帰るのを嫌がってるところがあるから。」
「し、しかしツナが居ないとボンゴレが傾くんだ!」
「紘吉君しかボンゴレは継げないのじゃよ。ボンゴレが消えたらマフィア界は荒れてしまう!」
ボンゴレの事しか考えていない家光と9代目を見て綱吉はボンゴレ内に置ける地位にしがみついているようにしか見えなかった。
「貴方達はボンゴレの事しか頭にないよね?だから俺が沢田紘吉じゃないって気付かなかった。誰一人沢田紘吉を一人の人間として見てなかった証拠だね。雲雀さん達は一目見て見破ったのにさ。」
紘吉をボンゴレの繁栄の為の道具にしようとしてただけだと綱吉は家光と9代目達を蔑視した。
道具なんて思っていない!と言い訳する家光と9代目達にイヴェールは力を使って家光達が紘吉を道具にしようとしていた証拠を見せた。