静寂の住人2
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昼休み前に臨時集会の準備が終えると綱吉と雲雀は一旦応接室に戻る。
綱吉は手持ちぶさたで雲雀に何かやることはあるか聞く。
「何かやることはありませんか?」
臨時集会までまだ時間があるからと付け足す綱吉に雲雀は特にはないと答えた。
「今日の分は終わっているからないよ。そこに座ってれば?」
そう言うと雲雀は冷蔵庫からペットボトルを投げ渡した。ソファーに座っていた綱吉はワタワタしながら受け取り何故ミネラルウォーターを?と首を横に傾ける。
首を傾げる綱吉の隣に座る雲雀は綱吉の様子を見て「よくこの水を小動物に渡していたんだ。」と言った。
綱吉はこの水が紘吉を支えていた物の1つだと分かり「そうなんですか。」と答えた。答える綱吉に雲雀は「君に言うことじゃ無いんだけど。」と前置きをしてあることを喋り出した。
「本当は僕が一番沢田紘吉を傷付けたんだ・・・。」
「傷付けた?でも雲雀さんは紘吉を守っていたんじゃ?」
「・・・あの子はどんなに酷い扱いを受けても赤ん坊達を信じ続けた。」
綱吉は自分もそうだったと頷いた。頷く綱吉を見て雲雀は続けた。
「僕やフゥ太達が信じるのは無駄だと言ってもあの子は信じた。だから僕はあの子が自分から赤ん坊達を見捨てるように仕向けた。その結果余計に苦しむ事になったんだ。」
リボーンや奈々、家光の暴言を利用した。
山本が紘吉の上履きに生ゴミや虫の死骸を入れた事、獄寺が紘吉の制服を破いていた事、更には子猫を殺して下駄箱に入れた事を利用した。
京子が紘吉の気持ちを弄びまた私物を壊している事を利用した。
了平が紘吉が罪人だというのを利用して暴力を振るった事を利用した。
そして紘吉を心配するクロームやフゥ太達を利用した。
紘吉の回りにいた人間を利用して紘吉がリボーン達を見限るように動いた。紘吉が傷付くのを分かっていながら。
綱吉に話す雲雀は分からないが話したくなったと告げた。
「何故か分からないけど急に話したくなった。小動物擬きは全然似てないけど少しだけ似てるからかな?」
「俺と紘吉は見た目は同じですから。」
「かもね。でもこの事を知ったらきっとあの子は僕を嫌うだろうね。」
苦しめたからと自嘲する雲雀。ずっと黙って聞いていた綱吉はそんな事はないと口を開いた。
「紘吉は雲雀さんに感謝してました。」
「何でそんな事分かるのさ?」
顔を若干顰める雲雀に綱吉は続ける。
「初めて俺と紘吉がイヴェールとプリマベーラに会った時に紘吉がそう言ってました。」
「そうなの?」
「はい。正直雲雀さんのやり方が正しいかどうかは俺には分かりません。だけど紘吉を助けようとしたんだから紘吉は貴方を嫌う事はないと思いますよ。」
「そう。」
心の中で雲雀はそうだと良いけどと付け足しているとイヴェールが戻って来た。
「準備は終わっているか?」
「終わってるよ。」
後は放送して牝豚と愚者達を呼び出せば良いだけだと言う雲雀にイヴェールはバミューダから受け取った勅命書を雲雀に手渡した。
「これを一応雲雀恭弥に渡しておく。」
「これって・・・?僕が頼んだやつ?」
「ああそうだ。」
勅命書が気になる綱吉は雲雀とイヴェールに聞いた。
「これは何?」
雲雀は日本語だから読んでみなよと渡した。渡された綱吉は読む。
「紘吉は一般人になったんだね。良かった。でもどうやって復讐者とやり取りしたんですか?」
雲雀と復讐者は接点がない筈だと綱吉が考えているととんでもない答えが帰ってきた。
「小動物を一般人にしろって跳ね馬を脅したから。」
「お、お、脅したんですかーーーっ!一体どうやって!?」
「インターポールにあることないこと通報するって言ったんだよ。」
脅されたディーノは復讐者に掛け合い紘吉が一般人の括りになるように依頼した。バミューダは玲奈とリボーン達の罪を正式に認めわりとすんなりと一般人の扱いを認められた。
インターポールに通報した雲雀に綱吉はやっぱり怖い!と顔色が青くなった。
その後、草壁が淹れた紅茶を飲みながら臨時集会の段取りをイヴェールが説明する。
「崩壊前だと雲雀が全てを暴いたが最終的には沢田紘吉がリボーンに殺されてしまう。だから崩壊前と同じ進み方は避けたい。」
綱吉と雲雀は頷き続きを待つ。
「まずは雲雀が鳥居玲奈とリボーン達それから生徒と教師の悪事を映像や復讐者のサイン付きの書類を使って彼等がした事を分からせて警察に引き取って貰おう。鳥居玲奈とリボーン、獄寺と山本、笹川了平と京子は残しておけ。」
「分かった。」
雲雀が了承するとイヴェールは綱吉に目線を移す。
「ツナは私が呼ぶまで舞台袖で待機しろ。そして私が呼んだら出てきてくれ。大丈夫だ私も居るから。」
「うん!」
綱吉が元気よく返事をするとイヴェールは微笑んだ。
「良い返事だ。後は私が鳥居玲奈とリボーン、獄寺隼人と山本武、笹川了平、笹川京子に罰を与える。それについてはツナも雲雀も手出し無用だ。」
「うん、分かった。」
「出さないよ。」
手出し無用だと言ったイヴェールは綺麗な目を少し吊り上げ鳥居玲奈達に対して怒りの感情を露にした。