静寂の住人2
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トゥリニセッテの世界ーーー
土曜日ということもあり紘吉も獄寺も平日よりはゆっくりと過ごしていた。だがプリマベーラがあることを言った。
「ゆっくりしてるところ悪いんだけどさツナこれからボンゴレ本部に行くよ。」
「えっ!?」
「ボンゴレに今から行くのか!?チケットとか取ったのかよ?」
慌てる紘吉と獄寺を全く気にせずプリマベーラは紘吉の腕を掴むとスッと消えた。残された獄寺は。
「・・・神の力は簡単に海を越えるのか?」
ある意味最大級のチートのような物だと額に汗が垂れた。
ボンゴレ本部に着いた紘吉とプリマベーラは姿を隠して9代目を探している。
「あのじーさんどこに居るんだろ。」
「じーさんって・・・。」
世界最大規模のマフィアのボスをじーさん呼ばわりするプリマベーラに紘吉は何とも言えない顔をした。実際紘吉も老人の認識だが。
会議室に辿り着き紘吉とプリマベーラはプリマベーラの力で壁を通り抜けて中に入った。
会議室には9代目と9代目の守護者達とボンゴレNo.2の家光が居て重々しい空気を醸し出している。
「綱吉君の今後だが彼にはお飾りのボスにすることにした。家光はどう思う?」
9代目が家光に聞くと意義無しと答えた。
「構いません。愚息はボンゴレに泥を塗りました。父親として情けない限りです。愚息に何らかの処罰をしていただきたい。」
「そうか。ならば瑠花嬢にボンゴレの全権を渡し、綱吉君は瑠花嬢の夫兼部下にして働いて貰おうかの。」
「それは良いですね。それに瑠花嬢は山本達とうまくやってますし何よりあの雲雀とも親交を深めているようです。そんな瑠花嬢ならボンゴレも安泰てしょう。」
瑠花を褒め称える家光とそれに同意する9代目と守護者達は婚約パーティーの日取りなどを決め始めた。
その様子を見ていた紘吉とプリマベーラは分かっていたとはいえ呆れていた。
「父さん達が道具扱いしたいのは分かってたけど南川瑠花をあそこまで信用出来るのは凄いな。」
「そうだね。じーさん達は山本達より離れた場所にいて会うこともあまりないのに。まあリボーンの報告書を鵜呑みにしてるからなんだけどさ。」
「リボーンのことを信じきって調査しないのはどうなんだって思うよ。だって9代目達は沢田綱吉を担ぎ上げたのに話も聞かずに切り捨てるとか有り得ないよ。プリマベーラ、俺は戻って大丈夫なんて言えないよ。俺が沢田綱吉に成り代わっても綱吉の大切な人達が不幸になるだけだ。俺自身もこの世界でやっていけない。」
ボンゴレ欲しさに何の罪悪感を感じず陥れる瑠花。道具扱いするリボーン達。紘吉は吐き気しかない。
プリマベーラは紘吉に同意した。
「南川瑠花もリボーン達もここにいるじーさん達も沢田綱吉を犠牲にして甘い汁を吸おうとしてるね。僕だってこんな馬鹿達と一緒にいようなんて思わないよ。それじゃ一先ず帰ろう。」
プリマベーラは力を使い一瞬で獄寺の部屋に戻った。
戻ってきた紘吉とプリマベーラに獄寺は驚いた。
「分かってるとはいえいきなりだと驚くぜ。」
「アハハ、ごめんごめん。」
「ただいま獄寺君。」
瞬間移動の術に驚いている獄寺にプリマベーラはハルが来るのか聞いた。
「今日ハルは来るの?」
「もうじき来ると思うが。ハルに用でもあんのか?」
「もうすぐ昼食の時間でしょ?」
紘吉と獄寺はまさかと思ったが聞いてみることにした。
「もしかして腹減ってんのか?」
「ハルは家政婦じゃないんだよ?」
「だってハルのご飯美味しいから。」
プリマベーラは笑いながら言った。
人間二人はガクリと肩を落としたのだった。